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公開日 2017/11/07 19:52

REVELが日本で本格展開。新技術搭載のスピーカー「PERFORMA Be」登場、マクレビ新機種も正式発表

ハーマンが発表会を開催
編集部:押野 由宇
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ハーマンインターナショナルは、同社が取り扱うスピーカーブランド「REVEL」および、オーディオブランド「Mark Levinson」について、最新製品の説明会を本日11月7日にBillboard Live TOKYOで実施した。

REVELとMark Levinsonの製品説明会が開催された

ハーマンインターナショナルは、JBLやAKG、harman/kardonなど16ブランドを保有し、世界16ヶ国で事業を展開している。今回の説明会は、同社が日本でのREVEL本格展開を開始するにあたって開催されたもの。

冒頭、ハーマンインターナショナルの代表取締役社長であるトム・メッツガー氏は「1987年に日本に来た際に、ハイエンドオーディオが素晴らしいことを初めて知った。ライブの音は何度も聴いていたが、これほどクリアかつ忠実に再現される技術があることに驚き、その感動をいまでも覚えている。それから30年がたったいま、この場に立てることを光栄に思う」と挨拶した。

トム・メッツガー代表取締役社長

続いて、マーケティング&プロダクトマネージメントディレクターのジム・ギャレット氏が登壇。REVELの新製品「PERFORMA Be」シリーズや、Mark Levinsonのアナログターンテーブル「No515」、プリメインアンプ「No585.5」について紹介した。

マーケティング&プロダクトマネージメントディレクターのジム・ギャレット氏

REVEL「PERFORMA Be」シリーズ

REVELではフラグシップの「ULTIMA 2」シリーズ、ミッドレンジの「PERFORMA 3」シリーズ、エントリークラスの「CONCERTA 2」シリーズをラインナップしているが、PERFORMA BeはULTIMA 2とPERFORMA 3の間に位置する製品となる。発売は2018年春を予定しており、現状で価格は未定となる。

REVELがラインナップするスピーカーの位置付け

PERFORMA Beシリーズはブックシェルフ型の「M126Be」、フロア型の「F228Be」が用意されている。それぞれPERFORMA 3の最上位「M106」と「F208」をベースにユニットを一新。そのキーテクノロジーは、25mmドーム型ベリリウム・コーントゥイーターと、第5世代のウェーブガイドだ。

「PERFORMA Be」シリーズのフロア型スピーカー「F228Be」


同社ではフラグシップであるULTIMA 2からベリリウムを導入しているが、アルミニウムやチタニウムに比べ、硬度は7倍、ダンピングは3倍に向上。帯域も40kHzまで広げることができるという。またCVDダイアモンドなどに比べ、重量が半分程度で済むというメリットもある。

PERFORMA Beシリーズに搭載された技術

また、第5世代ウェーブガイドにより、部屋のなかでの音の伝搬性を向上。特にミッドレンジ/ウーファーのレベルで大きな効果が得られているという。ドライバーにはDCC(Deep Ceramic Composite Cone Technology)を使用。これはもともと航空業界で使われている技術で、現行のPERFORMA 3で用いられるMCCに比べ、強度は3倍となり、ダンピングのパフォーマンスも向上。さらに帯域も拡張できるという。85mmデュアルマグネットを使用し、PERFORMA 3に比べ効率は6dB向上した。

説明会にはエンジニアのマーク・グレージャー氏も登壇

ミッドレンジドライバーにも新技術を投入。反射板やボイスコイル、マグネットサイズを大型化し、ダイナミックレンジを向上させた。ほか、ミッドレンジ/トゥイーターのフィルムコンデンサーやエア・コア・インダクターをグレードアップして出力を高めた。

F228Beは3ウェイ・フロア型で、搭載ユニットは25mmベリリウム・トゥイーター×1、130mm DCCミッドレンジ×1、200mm DCCウーファー×2。M126Beは2ウェイ・ブックシェルフ型で、搭載ユニットは25mmベリリウム・トゥイーター×1、165mm DCCウーファー×1という構成。カラーはメタリック・シルバー、ブラック、ホワイト、ウォールナットの4色を展開。

Mark Levinson初のアナログターンテーブル「No515」

Mark Levinsonのアナログターンテーブル「No515」は、「OTOTEN AUDIO・VISUAL EXHIBITION 2017」にて参考出展されたモデル(関連ニュース)。その時点では発売時期と価格が未定とされていたが、12月発売予定で1,000,000円(税抜)と発表された。

アナログターンテーブル「No515」

ブランドの45周年を記念したモデルで、同社初のターンテーブル。設計開発と生産の両面で信頼のおけるメーカーとして、VPIインダストリーとパートナーシップを締結。VPIが持つ世界最高峰の技術の幾つかをそのまま投入したとしている。

VPIインダストリーの技術を搭載

具体的には、アルミ削り出しで裏面にはMDFのダンピングディスクを包含したプラッター、インバーテッドベアリング方式で公差0.01mmというステンレス削り出しのスピンドル、独自機構オンザフライによるワイドな上下エレベーションが可能という削り出し加工のアルミ製アームベースなどが挙げられる。

シャーシはアルミ削り出し一枚板の上下を12.5mm厚のMDFで挟んだサンドイッチ構造。樹脂シートで表面を覆い、ダンピング効果と堅牢性を実現した。それを支えるアルミフットはデルリン製でMark Levinsonのアンプ製品と同様のもの。内部には不要振動を減衰するポリマーコアを包含し、共振とノイズを抑えている。

ジンバルサポート方式のトーンアームも本機の特徴だ。シェルと完全一体型のトーンアームシャフトは3Dプリント設計で、材料自体の持つダンピング性能を活かした10インチアームを採用しており、極めて高いベースレスポンスが得られるという。またステンレス製のジンバル軸受けは摩擦抵抗を減らすと共に堅牢性も確保。カウンターウエイトはアーム着脱式とし、より正確なトラッキングフォースを目指した。

モーターはシャーシから完全分離した別筐体とした。シャーシと同じく3層構造としており、電源部は2.3mm厚のアルミ筐体に収納。33 1/3と45回転それぞれに独立したオシレーターを採用することで安定した正弦波を生成。ディスクリートクラスAB級アンプやリニアパワーサプライを採用し、そのアンプ基板は「シンプルかつエレガント、そして静音性をもたらすための構造」とアピールされた。内部は電子的なスピードコントロール回路を搭載しており、33 1/3と45回転をボタンで切り替え可能。3本のベルトドライブでプラッターを正確に回転させる。

ほか、ULTIMAシリーズから受注生産品として「ULTIMA SALON2 Special Color Version」「ULTIMA STUDIO2 Special Color Version」の2モデルも発表された。それぞれ特別カラー仕上げのモデルとなり、価格は未定。納期はオーダーより約4ヶ月を予定しているという。

「No585」の音質を引き継ぎながらフォノイコライザーを搭載

Mark Levinsonからはプリメインアンプ「No585.5」も紹介された。HIGH END 2017にて初披露された製品で(関連ニュース)、日本での発売が正式に決定した。発売時期は2018年初旬で、価格は1,600,000円(税抜)。

プリメインアンプ「No585.5」


完全ディスクリート構造のAB級パワーアンプを搭載し、chあたり200W(8Ω)、350W(4Ω)の出力を確保しており「マーケットのなかでも最高峰を提供する」という。電源部に搭載されるトロイダルトランスは左右独立の巻線を使用し、合計92,400μFの電源コンデンサーを備える。

アンプは完全ディスクリート構造を採用している

プリアンプはダイレクトカップリング採用のデュアルモノラル・ピュアパス・アンプで、ディスクリートR-2Rラダーボリュームを備えており、「スムーズなボリューム調整と、考えうる限りの最高音質を実現した」としている。

DAコンバーターとして32bitの「PRECISION LINK DAC」を搭載。入力端子にはUSB-B(アシンクロナス)×1、RCA同軸デジタル×2、光TOS×2、AES/EBU×1の6系統を装備。PCM 192kHz/32bit、DSD 5.6MHz(2X)に対応する。

また上位機のセパレートアンプ「No523」「No526」に採用されるピュア・フォノ・プリアンプを搭載。負荷インピーダンス、コンデンサー容量、そして4つのゲイン調整機能によりMM/MCの両カートリッジ方式で最適なセッティングを可能とする。

ラグジュアリーオーディオ分野の展開について

会場ではJBLの「EVEREST」や「Project K2」といったハイエンドスピーカー、Mark Levinsonの「Reference」シリーズなどに代表されるホームオーディオのラグジュアリー戦略の展望についてもジム氏から語られた。

ジム氏は「ハイエンドオーディオ部門は、ハーマンのなかでも最先端を集めている」と前置きし、REVELとMark Levinsonブランドの成り立ちを説明。「REVELが立ち上がったのは1996年で、Mark Levinsonに並ぶブランドにしたいという理念があった。ハーマンが持っているリソースをすべて投入し、世界最高のスピーカーを作ることが当時の目的だった。一方でMark Levinsonは、世界の何処であっても最高の音質を再現したいという1972年に設立された。LEXUSとグローバルなパートナーシップを結ぶなど自動車関連のOEMといった取り組みも行っている」と、各ブランドが世界最高を目指していることを強調した。

また、ハーマンインターナショナルの御子柴 正武事業部長も今後の展開についてコメント。「REVELブランドの認知向上、Mark Levinsonのブランド再構築を目指したい。REVELはアメリカのハイエンドブランドだが、日本ではまだまだ知れ渡っていないので、1人でも多くの方にREVELブランドを知ってもらい、音を聴いてもらいたい。またMark Levinsonについては音質、品質、サービスすべてにおいて世界最高峰であるブランドとして取り組みを強化したい」という。

御子柴 正武事業部長

具体的な施策として、JBLやMark Levinsonのハイエンドオーディオ製品のサポートを、2年から5年に延長することが発表された。これはすでに購入したユーザーも対象となる。また、出張修理体制も強化。現在の対象機種は50kg/1本以上の大型スピーカーで、最寄りのサービス代行店が訪問する体制だったが、今後は30kg/1本の宅配業者が扱わない大型スピーカーが対象で、最寄りのサービス代行店に加えてハーマンインターナショナルが全国を直接サポートするという。ほか「市場を活性化させるべく、様々な施策を行っていきたい」と述べられた。

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