ハイセンスの最上位4Kテレビ「RGB UXS」は音質も最高峰!デビアレスピーカーで屈指のサウンド
ブラウン管からパネル型の薄型テレビへとディスプレイの構造・形式が移行していく中で、最も影響を受けた仕様はどこか。いくつか考えられる中で、その最たる部分が音声部の仕様であるのは間違いない。
液晶やプラズマ方式に始まった薄型テレビのトレンドは、パネルがどんどん薄くなったことだ。それは軽量化とデザイン性の追求だったわけだが、その煽りを受けたのが音声部だ。
筐体が薄くなれば、当然ながらスピーカーのサイズを小さくしなければ入らない。そうなると、磁気回路や振動板の性能/仕様の担保はどんどん厳しくなる。それを駆動するアンプのスペックもまた然り。回路規模のみならず、放熱性能や消費電力など、時代の趨勢に合わせた改変が要求されてきたのである。
その結果、近年の薄型テレビは音が悪いと揶揄されるケースが増えてきた。音声部に当てられるスペースが限られるのだから仕方がないと片付けられるほどマーケットは優しくない。一方では、『サウンドバー』という新しいカテゴリー/市場も生まれたが、設置や結線に少なからず煩雑さがあることは否めない。
では、テレビメーカーは手を拱いて見ているだけなのだろうか。そのひとつの解が、今回発表されたHisense(ハイセンス)のRGB Mini-LED搭載の4Kテレビ “RGB UXSシリーズ” のようなオーディオ専業メーカーとのコラボレーションだ。
同機はフランスのハイエンドオーディオメーカー「Devialet(デビアレ)」との共同開発によるオーディオ回路を搭載しているのである。
音響技術の世界特許を200以上取得するプレミアムHi-Fiブランドのデビアレとコラボ
デビアレは、高次元のオリジナルテクノロジーと、その独創的な視点に基づく製品開発力でオーディオファンから認知されており、ハイエンドオーディオ市場で一目置かれた存在だ。
薄型の筐体にクラスA方式とクラスD方式の長所を集約したハイブリッド方式アンプや、低音再生用のウーファーを対向配置とすることで小容量化を実現したアクティブ型スピーカー「Phantom(ファントム)」で知られる。
一方で同社は、2007年の創業という点からも未だ新進メーカーというイメージが少なくないのだが、この20年弱の期間に世界特許を200以上取得しており、短期間でトップ ブランドに登り詰めた確かな実績がある。
その技術力の高さは今回のハイセンスとのコラボに止まらず、仏ルノー社との車載オーディオを始め、異業種との多数のパートナーシップからも窺い知ることができる。
オーディオブランドとテレビメーカーの協業は、過去にも国内外でいくつかの例があったが、デビアレのようなプレミアムHi-Fiブランドとのコラボは初めてではなかろうか。
100型/85型にはフラグシップ「Devialet|Opéra de Paris」のシステム設計とコンセプトを導入
RGB UXSの100型と85型は、そのデビアレが全面的にサウンドチューニングを監修。同社のフラグシップモデル「Devialet|Opéra de Paris」をリファレンスとしたシステム設計とコンセプトが導入されており、テレビ本体のパネル右下に、その証であるロゴマークがブランド名と共に誇らしげに刻印されている。
こうしてMini-LEDで最高のパフォーマンスを実現した「RGB Mini-LED」方式と、その信号処理を司る「Hi-View AIエンジン RGB」といったスペックに、真にふさわしいサウンドテクノロジーが融合されたというわけである。
そのスピーカー構成は次の通りだ。パネル下左右にフルレンジスピーカー(3基×2)、その内側にセンタースピーカー(2基)、左右横の上方にサイドスピーカー(2基×2)、上面にDolby Atmos用のトップスピーカー(2基×2)、さらに背面に前述のウーファー(3基×2)を搭載。合計で6.2.2ch構成による140Wもの音響システムを備えているのである、
ちなみに75型は5.1.2ch/110W、65型は4.1.2ch/90Wのサウンドシステムを搭載しており、サウンドチューニングをデビアレが行った証である「Tuned by Devialet」のロゴが付く。また、これらスピーカーの組合せが最適なパフォーマンスを発揮できるよう、視聴環境や部屋の大きさに応じたオートキャリブレーション機能を内蔵している。
スマート機能「AIボイスアシスタント」や「AIエージェント」を投入
本題のRGB UXSのサウンドパフォーマンスを述べる前に、独自の生成AIによるOS「VIDAA」にも触れておきたい。
まず注目したいのは、声だけでテレビの操作が可能な「AIボイスアシスタント」だ。これは、テレビに向かって話し掛けるだけで音量調節や入力切替え、動画再生をスムーズに行うもので、意図した操作に瞬時に応えてくれる。
それだけでなく、番組の解説や関連情報の検索など、質問にも応えてくれる「対話できるテレビ」が構築されているのである。従来からのAI対応の特徴のひとつであった、ユーザーの嗜好に合わせたリコメンド機能に関しても、より深いところまで対応できるようになり、使い勝手が一段と高まっている模様だ。
また、テレビを視聴していない時でも、アートギャラリーのような感覚で絵画や写真を映し出すことができる「AIアートギャラリー」機能を搭載。名立たる画家の名画から、有名美術館の所蔵作品など、1,000点以上の高品質なアートを映し出すことができ、テレビの新たな活用シーンを提供してくれるのである。
重心の低いマッシブな低音と鋭い音の立ち上がり、音色の描き分けも精密に再現する
では、RGB UXSのサウンドパフォーマンス をレビューしていこう。音質に絞ったテレビのレビューというだけでも希有なのだが、なんと今回は音楽データ(映像なし)によるサウンドチェックからという異例のスタートだ。音声モードは「AI自動」である。
イーグルスのライブ盤から「ホテル・カリフォルニア」を再生。キックドラムの重心の低いマッシブな音に驚く。コンガ等のパーカッションの音の立ち上がりも鋭い。この辺りのパフォーマンスに、デビアレ/Phantomの対向ウーファーの技術が活かされているのではと推測する。それは薄型テレビが再現する低音の既成概念を大きく凌駕するものだ。
観客の拍手と歓声の広がりも立体的。複数のギター伴奏のアルペジオは、6弦と12弦の音色の描き分けが精密だ。音の広がりと分解能に関しても、並みのテレビでは到底再現しきれないクオリティの高さを感じる。
肝心のヴォーカル音像の定位も、フルレンジスピーカーとサイドスピーカーの相乗効果によるものか、画面中央にピタッと定位して微動だにしない。大したものだ。デビアレの冠は伊達ではないと素直に感じた。
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