公開日 2018/10/15 06:00

【レビュー】iOS 12でついに対応、「GoogleマップでCarPlayカーナビ」がかなり使える!

ただし一点だけ問題も
編集部:風間雄介
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アップルからiOS 12が提供開始され、多くの機能が追加された。

その中でも、一見地味ながら「これは便利になりそう」と期待していたのが、「CarPlay」でサードパーティー製の地図アプリが使えるようになる、ということだった。

CarPlayがどういうもので、どういうことができるかは、この春に書いたレビュー記事で説明した。かんたんにまとめると、カーナビとiPhoneを接続し、通話やメッセージ音楽再生を、iOSライクな操作+音声で快適に使える機能だ。また地図アプリを使ってカーナビゲーションが行えるのも特徴の一つだ。

ただしこれまでのCarPlayは、ナビに使えるのがアップル純正の「マップ」アプリだけだった。機能は貧弱、提案してくるルートの精度も低く、はっきり言ってカーナビとしては使い物にならなかった。

それが今回のiOS 12では、ついに純正だけでは無理と悟ったのか(?)、地図アプリをサードパーティーにも開放。そして、あの「Google マップ」アプリが満を持してCarPlayに対応した(関連ニュース)。平たく言うと、Google マップがCarPlay対応のクルマやカーナビ機器で使えるようになったということだ。

ついにCarPlayでGoogle マップが使えるようになった!

さっそく試してみた。iOS 12にアップデートしたiPhone Xを、USBケーブルでフォルクスワーゲンのCarPlay対応純正ナビ「Discover Pro」(9.2インチ)に接続。すると自動的にCarPlayが起動する。

あとはかんたん。アプリ一覧画面からGoogle マップを立ち上げるだけだ。目的地の設定はiPhone側で行っても良いし、CarPlayのアプリ画面左上からも行える。

実際の見え方。スマホの画面より大きなディスプレイで経路が見られるのはやはり便利だ

音声で適当に話しても正確に目的地を表示

このときに便利さを実感したのは、かなりアバウトな語句入力や音声入力でも、高い精度で目的地を設定できることだ。

たとえば「吉祥寺の西友」「池袋のKAMO」などと言うだけで、正確な場所が表示され、すぐにルート探索に移れる。このあたりの精度はスマホ版のGoogle マップと同じなので、ふだんアプリをお使いの方は、あの快適さがCarPlayでも使えるようになったと言えば伝わるかと思う。正確な住所や施設名でなくても検索でき、その精度が高いというのは、本当に便利だ。

iPhone側の画面。「吉祥寺の西友」と話すだけで一発で目的地を設定できるのは便利だ

CarPlayには画面のように表示される

余談だが、フォルクスワーゲンのDiscover Proは「これが2018年の純正ナビか」と嘆息するほど出来が悪い。特に目的地設定の入力が非常にわかりづらく、間違えて最初からやり直しになって、ストレスが溜まることもしばしば。しかも「え、この施設名で検索できないの?」と驚くほど、地図データも貧弱だ。

それに比べると、Google マップの地図データの豊富さ、柔軟な検索語句への対応は、まさに異次元の出来映え。これだけで、Google マップをクルマでも日常的に使いたいと思えてくる。

次ページ複数ルートを提案、画面表示も見やすい

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