• ブランド
    特設サイト
公開日 2011/06/09 20:44

ソニーの新SXRDプロジェクター「VPL-HW30ES」を林正儀が速攻レビュー

「明るい3D」は本当か?
林 正儀
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

VPL-HW30ES
新技術によって明るさも向上させた3D対応SXRDプロジェクター「VPL-HW30ES」がソニーから発表された(関連ニュース)。エントリーモデルながら3Dにも対応した同製品の画質を、林正儀がさっそくチェックした。

■新ランプシステムで3Dの暗さとクロストークを改善

大きなスクリーンで見る3D映像はまた格別だが、少し厳しい言い方をしてしまうと、現在のホームプロジェクターにはふたつの課題がある。「暗い」「クロストークが気になる」という2点だ。しかしソニーではそれらの問題に対して、新開発の「ダイナミックランプコントロール」という新ランプシステムを搭載した「VPL-HW30ES」を投入し、解決を試みた。

本機は「VPL-HW20」の後継モデル。新ランプシステムの搭載をまず普及クラスからスタートさせたのは、夏商戦の目玉とする意欲の現れだろう。同社では「最速、最安値の本格的な3Dモデル」をウリにしており、予想実売価格37万円前後という価格も魅力のひとつと言えよう。

なお、同社のプロジェクターは昨年秋に発売されたフラグシップ機「VPL-VW90ES」から、同社製高級BDプレーヤーやAVアンプなどと同様に「ES」のシリーズ名を冠することになった。今回のHW30ESも3D化で“昇格”したと言えるかもしれない。

VPL-VW90ES

本機はVW90ESと同等の倍速駆動SXRDパネルを搭載し、フレームシーケンシャル方式の3D表示に対応。新ランプ技術と回路のチューンアップにより、VW90ES比で3D時の明るさを約2.7倍にアップさせた。1,300ルーメンの高輝度を誇り、クロストークも大幅に改善させた。

また2D/3Dそれぞれ専用の画質モードを搭載。これまではテレビ用のものにフィルターを追加して使用していた3Dメガネも、フィルターを一体化したプロジェクター専用モデルを新たに別売で用意した。HW20譲りのコンパクトなサイズで3D対応を実現した点に、ソニーの底力を感じる。

従来モデルはレンズの上に変更フィルターを追加する形だった

それでは、新ランプシステムについて詳しく見ていこう。同社初の3D対応機であるVW90ESでは、3Dメガネのシャッター開閉に関係なく一定の輝度だったが、今回はシャッターが閉じているときに明るさを絞り、シャッターが開いたときにランプレベルをアップさせる。このコントロールにより、約2.1倍の輝度アップを実現した。またプロジェクター輝度もVW90ESの1,000ルーメンに比べて1.3倍明るい1,300ルーメンなので、「2.1×1.3=2.7」の輝度アップとなったわけだ。

さて、プロジェクターでは一般的に、パネルの応答の遅延が起きることにより、どうしてもクロストークが発生してしまっていた。本機ではクロストークが発生しないタイミングでのみランプレベルをアップ。またシャッターの開閉とランプレベルの上げ下げのタイミングを完全に一致させず、クロストークが発生しやすいシャッター開き始めのタイミングではランプを光らせないことで二重像を視認させないという今とトールによりクロストークを抑えた。

新たなランプ制御方式の概念図

画質モードは9項目を用意。VW90ESで評価の高かったシネマモード1、2、3も引き継いだ。フォトやゲームモードが入ったこともポイントの一つだ。

2Dとは別に3D専用の画質モードを設けている点は特筆モノだ。そもそも2Dと3Dとではコンテンツの画づくりが違うのだから、2Dをアレンジしてお茶を濁すのではなく、対等な扱いをすべきである。この点は特に高く評価したい。

次ページいよいよ映像視聴へ

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 Beats、ブランド史上最小の完全ワイヤレス「Solo Buds」。ケースにバッテリー非搭載
2 2023年後期朝ドラ『ブギウギ』の総集編放送。GW期間中にNHK総合とBSプレミアム4Kで
3 Apple Musicも聴ける高コスパ ネットワークプレーヤーeversolo「DMP-A8」。音質と使いこなしを徹底検証
4 オスカー受賞『ゴジラ-1.0』4K UHDをフラゲ!特典盛りだくさんのパッケージ開封の儀
5 女子プロゴルフ「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」、5/2からの放送・配信予定
6 英・コード製プリメインアンプの実力恐るべし!「Ultima Integrated」をB&W「800 D4シリーズ」で徹底検証
7 【moraアニソンTOP10】本当に令和? 「ツバサ」「Get Wild」がまさかのランクイン!
8 Amazon Prime Videoの人気8チャンネルが2ヶ月間99円に!GW期間中キャンペーン
9 Dolby Vision&Atmosでゴジラの圧倒的迫力と世界屈指のVFXを堪能!4K UHD BD版『ゴジラ-1.0』徹底レビュー
10 (nb)の耳を塞がないイヤホン「Open+」、発売日が5/17に決定。割引キャンペーンも
5/2 10:40 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー192号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.192
オーディオアクセサリー大全2024~2025
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2024~2025
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.21 2023 WINTER
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.21
プレミアムヘッドホンガイド Vol.31 2024 SPRING
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.31(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2023受賞製品お買い物ガイド(2023年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2023年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX