公開日 2019/06/21 17:00

Campfire Audioの“新星”を速攻レビュー! 「IO」「POLARIS II」「ANDROMEDA」三者三様の魅力を実感

【特別企画】注目DAPと組み合わせて実力チェック
ポータブルオーディオファンに大人気のイヤホンブランド「Campfire Audio」から、新星イヤホン3機種が登場した。1つは完全新作となる「IO」。残り2つは「POLARIS II」と「ANDROMEDA」で、こちらは好評を博したモデルをブラッシュアップした第2世代モデルとなる。いずれも「春のヘッドフォン祭」で参考出品されたため、気になっていた人も多いだろう。この3モデルを聴く機会を得たので、そのインプレッションを紹介しよう。

左から「POLARIS II」「IO」「ANDROMEDA」

設立わずか4年で、愛好家の心を掴んだ実力派ブランド

Campfire Audioは2015年に米国で設立されたオーディオブランド。高品質なリケーブルやポータブルアンプなどを手掛けていたALO audioを立ち上げた、ケン・ボール氏が代表を務めており、Campfire Audioが展開するのはイヤホンが中心だ。

設立から4年余りと若いブランドながら、歴史あるオーディオブランドが持つような、アイデンティティーと呼べるサウンドポリシーを確立している。一度聴いたら虜になることは請け合いで、多くのポータブルオーディオファンから熱狂的な支持を得ていることが、その証といえるだろう。

今回は、Campfire Audioが2019年6月に発売する新製品3機種を取り上げる。1つ目は、赤いボディがお洒落な完全新作モデルの「IO(アイオー)」(予想実売価格33,900円前後)。2つ目は青い筐体の「POLARIS II」(予想実売価格59,600円前後)で、2017年秋に発売された「POLARIS」の再チューニングモデルとなる。最後の機種が、モスグリーン筐体の「ANDROMEDA」(予想実売価格129,300円前後)。こちらは2016年に登場して以来、ロングセラーとなっている人気モデルをブラッシュアップしたものとなる。

外観こそ似ているものの、個性あふれる三者三様のサウンドを鳴らす

3機種は見た目こそ似ているが、サウンドは個性に溢れている。そこで、それぞれの価格帯に合わせたスタイルで試聴し、三者三様の魅力を探ることにした。

2BAイヤホンの新星「IO」は、中高域の表現力が魅力

最初に紹介するのは新作の「IO」だ。同社のイヤホンは、天文に関する言葉が製品名に付けられており、本機は木星の衛星イオに由来するという。衛星イオには400を超える火山があると言われており、本機の赤いボディカラーはこれにちなんだものだろう。

「IO」の名は、木星の衛星イオに由来。BAドライバーを2基搭載する新作イヤホンだ

筐体の素材はアルミニウム。搭載するドライバーはバランスド・アーマチュア型2基で、構成は特大サイズの低域用ウーファーと高域用トゥイーターの組み合わせとなる。そして内部には、音導管を使わない同ブランド独自の音響設計技術「Tuned Acoustic Expansion Chamber」(T.A.E.C)を採用する。

MMCX端子は、同社の従来モデルに装備していたものよりも耐久性が向上。さらにアイソレーションも良くなり、MMCX端子部が動いた時のノイズリスク軽減も図られている。リケーブルは「New Smokey Jacket Silver Plated Litz Cable」を付属する。これは、同社のイヤホンに付属していたALO audio製リケーブル「Litz Wire Earphone Cable」を改良したもので、材質こそ銀メッキ銅リッツワイヤーと同じだが、被覆が白から渋いグレーのものに変更となった。

MMCX端子はより耐久性に優れたものを採用した

また、従来品では4本のケーブルを編んでいたが、新ケーブルではもつれにくいというツイストデザインが採用された。実際、ケーブルを円く輪にしてまとめて置いた状態から拡げても、サッとほどけて絡みにくかった。もう一つ、ケーブルのMMCX端子近くの耳に保持する部分が、針金入りからカーブ成型された樹脂を用いた「モールデッドフック」タイプに変わった。これにより、保持性能はそのままに耳への当たりがソフトになっている。

本製品には、レザー製でえんじ色のキャリングポーチも付いている。従来モデルに付属していたケースは四角い形状だったが、こちらは半円形に変わり、コンパクトかつお洒落な印象になっている。

半円形に変わった新キャリングポーチ。レザー製でえんじ色を採用する

IOは、5月28日発売のアップルの新型「iPod Touch」を組み合わせて試聴した。試聴曲はいずれもCDからリッピングしたWAVファイルが中心だ。

次ページ高解像度かつ滑らかな中高域、ボーカルなど力強く再現

1 2 3 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX