公開日 2025/02/08 18:28

<ヘッドフォン祭mini>Acoustune、“分離型”TWS「HSX1001 Jin -迅-」の交換モジュールを参考出展/NAKAMICHI、スピーカーシステムから“ながら聴き”まで参考出展多数

intime、“碧(SORA)シリーズ”がさらに進化・多様化/WAGNUS.、ヴィンテージ線採用の超希少なリケーブル
編集部:岡本雄
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イヤホン・ヘッドホンやDAPなどポータブルオーディオ関連ブランドが集まるイベント「冬のヘッドフォン祭 mini 2025」が、2月8日(土)にステーションコンファレンス東京で開催された。本稿では、Acoustune/HAKU(NAKAMICHI)/intime/WAGNUS./Noble Audio(CIEM)のブースレポートをお届けする。

■Acoustune、「HSX1001 Jin -迅速-」の真鍮チャンバーと有線モジュール


Acoustune(アコースチューン)ブースでは、同ブランド初の完全ワイヤレスイヤホン「HSX1001 Jin -迅-」を展示。ワイヤレス機能を司るモジュールと音響を司るチャンバーが分離できる独自構造がトピックで、1月31日(金)より予約受け付けが開始され、販売開始は本日2月8日(金)。

「HSX1001 Jin -迅-」標準チャンバー(C:01)+ワイヤレスモジュール(M:01)

本イベントでは、本機発表時よりアナウンスされていた、アップグレードオプションを参考展示。交換用チャンバーの「C:02」と有線接続に切り替えられるモジュール「M:02」が登場している。

交換用チャンバー・C:02は、搭載ドライバーは標準チャンバーと同様だが、筐体に真鍮を採用。これによって、アルミ筐体の標準チャンバーに対してより丸みのある響きになるとのこと。

真鍮製チャンバー(C:02)+ワイヤレスモジュール(M:01)

有線接続用モジュール「M:02」は、Pentaconnコネクターを搭載し、別売りのリケーブルと接続することで、HSX1001を有線イヤホンとして使用できるようにする仕様。両製品は、3月末くらいにセットでの販売を予定しており、44,000円前後での実売を見込んでいるという。

標準チャンバー(C:01)+有線モジュール(M:02)

今回のブースでは、標準チャンバー(C:01)+ワイヤレスモジュール(M:01)、真鍮製チャンバー(C:02)+ワイヤレスモジュール(M:01)、標準チャンバー(C:01)+有線モジュール(M:02)、真鍮製チャンバー(C:02)+有線モジュール(M:02)のすべての組み合わせで試聴体験ができる。なお、本イベントでは整理券を配布し、順番で試聴体験の案内をしている。

真鍮製チャンバー(C:02)+有線モジュール(M:02)

■NAKAMICHIから新製品多数。スピーカーシステムから“ながら聴き”まで


HAKU(NAKAMICHI)ブースでは、HAKUブランドより、フォノイコライザーを内蔵したポータブルアンプ「HAKUshin ver1.1」を展示。レコードプレーヤーと組み合わせること想定したポータブルアンプとのことで、フォノ入力を搭載し、古いモデルとも接続することができる。

さらに、電気回路で構成された仮想アースも内蔵しており、レコード再生のハムノイズを最低限まで抑制するとのこと。もちろん、ポータブルプレーヤーやスマートフォンと組み合わせる通常の使い方も可能。現在発売中で、価格は26,800円(税込)。

フォノイコライザー内蔵ポータブルアンプ「HAKUshin ver1.1」

フォノ入力を搭載

また同ブランドの、現在未発売のターンテーブル「HTT-1100」も一足早く出展。HAKUshinと組み合わせて試聴することができる。ベルトドライブ式でユニバーサルトーンアームを採用。スタート/ストップなどの操作はすべて手動で行う仕様となっている。その代わりにストロボライトによるピッチコントロールが可能。4月の発売を予定しており、価格はHAKUshin同様、26,800円(税込)となる。

ターンテーブル「HTT-1100」

NAKAMICHIブランドからは、未発売の製品が多数参考展示されており、まず目につくのがフロントL/R、センター、サブウーファーから構成されたフルワイヤレスのスピーカーシステム「Auracast Full Wireless Hi-Res Speaker System」。

フロントL/Rは平面ドライバーを採用しており、極薄のボディが特徴。センタースピーカーはパッシブラジエーターを備えたダイナミック型ドライバーを2基搭載するほか、クラスDアンプを内蔵。アナログ入力や光デジタル、HDMIといったインターフェースも備えており、システムのハブの役割を担う。サブウーファーは、パッシブラジエーター付きの6.5インチドライバーとクラスDアンプを搭載する。

フルワイヤレスのスピーカーシステム「Auracast Full Wireless Hi-Res Speaker System」


フロントLRは平面型ドライバー採用でボディも超薄型

サブウーファー

完全ワイヤレスイヤホン「Elite TWS700ANC」も登場。Knowles社製BAドライバーと10mm径ダイナミックドライバーによるハイブリッド型で、ノイズキャンセル機能や外音取り込み機能、マルチペアリング機能も搭載。イヤホン本体にはMMCXコネクターを装備しており、リケーブルを接続して有線イヤホンとして使うこともできるという。なお、有線接続時にもノイズキャンセルを利用できるとのこと。


「Elite TWS700ANC」

MMCXコネクターを装備しており、有線接続に対応
耳を塞がない“ながら聴き”の完全ワイヤレス「Elite OWS」もラインナップ。高域用BAドライバーと14.2mm径ダイナミックドライバーによるハイブリッド構成。これによって、オープンイヤー型イヤホンの弱点である音質の向上を図っていると説明。

さらに、ノイズキャセリングヘッドホン「Elite Dual ANC」も試聴可能で、こちらもBAとダイナミックによるハイブリッド構成を採用しており、ブースでの試聴が可能だ。

NAKAMICHIブランドの展示製品はいずれも夏前の発売を予定しており、スピーカーシステムが30万円前後、完全ワイヤレスが4万円前後、“ながら聴き”イヤホンが1万6 - 7千円くらい、ノイズキャンセリングヘッドホンが2万円前後での実売が予想されるという。


「Elite OWS」

「Elite Dual ANC」

■intime、“碧(SORA)シリーズ”をさらにブラッシュアップ


intime(アンティーム)ブースでは、同ブランドの有線イヤホンを多数展示。中でもトピックは“碧(SORA)シリーズ”のラインナップとなっている。

10mm径ダイナミックドライバーとステンレス筐体を採用した「intime 碧 NEO」のUSB Type-Cモデルを展示。昨年の発売以来、好評を得ているとのことで、今回のブースでも試聴体験できる場を設けている。


「intime 碧 NEO」USB Type-Cバージョン
参考展示では、チタン筐体採用の「intime 碧 TI3」のUSB Type-Cバージョンのプロトタイプが登場。ブースで一足早く試聴することができる。発売は4 - 5月の予定で、価格は未定だという。また、「intime 碧-2」の4.4mmバランスバージョンも参考出展。この変更によって「格段に音が良くなった」としており、まもなく一般販売が開始されるとのこと。


「intime 碧 TI3」USB Type-Cバージョン

「intime 碧-2」4.4mmバランスバージョン

■WAGNUS.、希少な線材のリケーブルを参考展示


WAGNUS./Noble Audio(CIEM)ブースでは、WAGNUS.ブランドの発売前のリケーブル最新作「Black Sheep」を出展。50年代のドイツ製のヴィンテージ線材を採用しており、10年前の初代フラグシップ「Sieve Sheep」を踏襲しつつ、現代の技術でブラッシュアップを行なったとのこと。これによって、「真空管の名機のような」アナログ感のあるサウンドとなっているという。ヴィンテージ線採用ゆえ大量生産が難しく、30 - 40本限定で直販限定、受注生産となる。発売開始は春ごろを予定。

またブースには、上記の初代フラグシップ・Sieve Sheepも展示しており、試聴体験ができる貴重な機会となっている。


「Black Sheep」

初代フラグシップ「Sieve Sheep」

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