公開日 2011/06/23 19:23

ビクターエンタテインメント、ガラスCDのノウハウを活かした「K2HD MASTERING+HQCD」10タイトルを発売

価格は1枚3,000円前後
ファイル・ウェブ編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

「K2HD MASTERING+」シリーズの発表会が開かれたビクタースタジオ
ビクターエンタテインメントは、「原音探究」をテーマに開発した、K2テクノロジーを基盤とする「K2HD MASTERING+(プラス)」シリーズを開発。同技術を活かした高音質CD「K2HD MASTERING+HQCD」10タイトルを7月20日より発売する。

「K2HD MASTERING+HQCD」の概要

「K2HD MASTERING+(プラス)」シリーズは、ビクタースタジオのマスタリングワークス FLAIR(フレアー)が有する高次元マスタリング技術“K2HD MASTERING”と、高音質ディスクを組み合わせたもの。「マスターの高音質化を行い、その音楽情報を変えることなくCDに収める」ことをポイントとしており、ガラスCDと組み合わせた「K2HD MASTERING+CRYSTAL」(関連ニュース)、HQCDと組み合わせた「K2HD MASTERING+HQCD」、通常CDと組み合わせた「K2HD MASTERING+CD」の3シリーズがある。

「K2HD MASTERING+」シリーズのラインナップ

「K2HD MASTERING+CRYSTAL」をもとにHQCD版/CD版も開発したという

「K2HD MASTERING+HQCD」は、メモリーテックと共同開発した「K2HD MASTERING+CRYSTAL」の開発時に培った技術とノウハウをベースに、汎用性を高めたものだという。

同社によれば、高音質ソフト制作のためには「マスター」「CD素材」「パッケージ化のノウハウ」の三点が重要なのだとのこと。

高音質ソフト制作のためには「マスター」「CD素材」「パッケージ化のノウハウ」の三点が重要だという

まず「マスターの高音質化」として、マスタリング技術“K2HD MASTERING”を採用。これは通常のCDではカットされてしまう高周波成分(最大100kHz/24bit)も音楽情報として44.1kHz/16bit以内に収め、広帯域の表現を可能にする“K2HDコーディング”を、FLAIRマスタリングエンジニアの技術と感性を元に行うことを指す。古かったり状態が悪かったりと様々なコンディションにあるマスター音源、K2HDコーディングという特別なハードをを適切に取り扱い、音質をブラッシュアップする。「技術と、人の感性を組み合わせているところがポイント」だという。

「K2HD MASTERING」の概要

マスターの音質が良いものはそれを活かして簡単に補正するだけだが、旧音源はマスタリングで「結構作り込む」とのこと。主に5kHz〜20kHzの間を中心に調整を行うが、飽くまで「音色感を元の音源と揃えるために行っているだけであり、高調波を無理に持ち上げるためイコライザーやコンプレッサーを使っているわけではない」とのことだ。

このように高次元なマスタリングを施したマスター音源を、メモリーテックの製造ラインでパッケージ化する。

「K2HD MASTERING+」シリーズの制作工程

これにより、CDフォーマットながら192kHz/24bitに比類する音の世界を描き出すことができるのだという。

「K2HD MASTERING+HQCD」は、もちろん通常のCDプレーヤーで再生することができる。

なお、リッピングした場合はクオリティを保持できないとのこと。というのも、製造の際、マスターから一度もコピーせずにディスクに焼くことでマスターそのままの音を保つことができており、「一度でもコピーすると効果が半減してしまう」のだという。

アジア圏では2009年から「K2HD MASTERING +CD」を先行発売しており、既に130タイトルあまりをラインナップ。非常に好評を得ているという。

既に発売中のアジア圏では好評だという

7月20日に発売される「K2HD MASTERING+HQCD」10タイトルは、「NIGHT BIRDS +1/SHAKATAK」「イヴニング・スキャンダル+1/BOBBY CALDWELL」など、ジャンル/リリース年代ともに幅広いラインナップを揃える(ラインナップはこちら)。これは「K2HD MASTERING+HQCDを、ジャンル/世代を超えて高音質で楽しんでもらえれば」という意図からだという。同社は「音楽の魅力は、アーティストのパフォーマンス、楽曲の魅力に加え、“音質”にもあると考えている。アーティストの伝えたいことを、いかに良いかたちで提供できるかを念頭に置いている」と語っていた。

今回の10タイトルを皮切りに、今後も幅広いジャンルの「K2HD MASTERING+HQCD」をリリースしていく予定とのこと。また「K2HD MASTERING+HQCD」の採用を国内他メーカーにも広く呼びかけていく考えで、現在(株)キングインターナショナルでも発売を計画中だという。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX