公開日 2011/01/08 12:12

【CES】サムスン、キーノートスピーチで「4つのA」による新時代デジタルエンタメをアピール

「Access/Align/Amaze/Act」がキーワード
現地時間の6日夕方には、サムスンのBoo-Keun Yoon氏によるキーノートスピーチが行われた。キーノートでは少年によるパフォーマンスや同社のパートナーらによる講演を交えて、同社のデジタルエンターテイメントに対する考えをアピールした。

ステージ上に何度も登場してパフォーマンスを見せた少年

●キーワードは「温かいデジタル」


President and General Manger of Digital Business Samus ungのBoo-Keun Yoon氏
Boo-Keun Yoon会長は、サムスンの考え方として「温かいデジタル」を提唱。キーワードとなるのは、4つのAから始まることばだ。「Access」=コミュニケートする、そして、いろんなものを自由に経験を共有する。「Align」=そこの一つの道にユーザーの経験をまとめる。「Amaze」=驚異的な経験につなげていく。「Act」=責任をもった働きをする。また、責任として行動していく。これらを経済の繁栄につなげていくという考え方を示した。

ダンスパフォーマンスを交えて4つのAを紹介

「アクセス」のキーワードで強調されたのは、サムスンのスマートTV、そしてスマートフォンの連携によってもたらされるものだ。「いま我々の生活では、携帯電話、カメラ、インターネットなどはそれぞれ独立して存在している。しかし、様々なデバイスはストーリーを語っている。これらをアクセスさせつないで、コンテンツをもっとスマートに共有できるようにしたい。テレビは人間の生活のテクノロジーを通した中枢的な存在的になっている」と、デジタルライフにおけるテレビの重要性を改めて示した。サムスンのスマートTVは、ユーザーにとって、そしてサービスの中心として一番重要なものになり、スマートTVはそれを差別化するものとなると述べた。

●スマートフォンとスマートTVによるコンテンツ共有を実現

サムスンはApps開発を進めており、デバイスを通して、いろんなコンテンツを楽しめる環境を作ったことを紹介。スマートTV、スマートフォンといったデバイスでコンテンツを共有し、他の人たちと共有できる環境を紹介した。サムスンAppsの開発を担当するサムスンエレクトロニクスアメリカ社のプレシデント、キム・バーストン氏は、ホームユース向け、モバイル向けどちらのAppsもオープンアーテクチャで開発できる環境が整えられていることを強調した。

こうした取り組みの具体的な成果として、CATV会社より2名のゲストが招かれた。アメリカのCATV、コムキャスト社のブライアン・ロバーツ氏、タイムワーナーゲーブル社のグラン・ブリット氏だ。

アメリカのCATV、コムキャスト社のブライアンロバーツ、タイムワーナーゲーブル社のグランブリット氏を交えてトーク

2つのCATVのサービスを通して紹介されたのは、CESで3年前に発表されたプロジェクトコンパチビリティというものだ。提供する15万のコンテンツへのアクセスはスマートTVだけでなく、スマートフォンでもできる。さらに、テレビとアンドロイド端末の共有も測られ、タブレットをリモコンとしても、ポータブルビデオプレイヤーとしても使えるシームレスな運用を紹介。コンテンツ、体験をシェアでき、番組、チャンネルを変えることもできるサービスのメリットを挙げた、

さらに、映画の視聴スタイルとして『ディスペクトミー』をTVで再生、タブレットで操作も紹介した。「STBが必要なく、タブレットから直接アクセスしてオンデマンドライブラリーを見ることができます。サムスンのタブレットなら、テレビに好きな時にアクセスして、すべてのラインナップを見られます。これは素晴らしいことです」と絶賛した。

テレビとスマートフォンのシームレスな連携をデモ

●Adobe社がサムスンAppsの開発プラットフォームを提供

次のテーマはテレビの未来像だ。Appsを提供するHulu社のJason Kilar CEOは「これまでテレビはただ見るだけのものだったが、テレビも大きく変化していく」と語った。

サムスンを含めた各社にApps環境を提供するHulu社のJason Kilar CEO

インタラクティブに変わって行くテレビとしてすぐに購入可能なコカコーラのCMのイメージ

さらに、サムスンApps開発に協力したメンバーとして、Adobe社のCEOであるShantanu Narayen氏が登場。Adobe社はサムスンのスマートフォン、SmartTV向けAppsの開発プラットフォームを提供しているとのことで、デベロッパーのコミュニティはAdobeのデベロップツールによりAppsを開発している現状を紹介した。そしてSmartTVのユーザーは、もっと完全なブラウザによってWEBベースのコンテンツをテレビで見られるようにすると確約した。

アドビのCEOであるShantanu Narayen氏も登壇

テレビとスマートフォンで互換性のあるApps制作をアピール


●ドリームワークスの3D映画制作にも協力

続いて、サムスンのテレビのデザインを紹介。ベゼルは狭く、シルバーやクリア系の素材を使用することで視覚的狭さも際だたせている。ワンデザインで、すべてのコンテンツに調和するものを目指したという。

サムスンのデザインをあらためてPR

続いて、スカイプで『カンフーパンダ』を呼ぶパフォーマンスを経て、ドリームワークスのCEOであるJeffrey Katzenberg氏が登場。「世界で売られているテレビの3分の2はサムスンのものであり、サムスンの3Dテレビはスタンダードになっている」と称賛を贈ったKatzenberg氏。ドリームワークスとサムスンはパートナーとして18ヶ月間協力を行ってきており、同社ではコンテンツ制作環境でサムスンのコンシューマー向けテレビを使用していることも紹介した。

ドリームワークスCEOのJeffrey Katzenberg氏

最後に、サムスンのエコへの取り組みとしてエナジースターを取得したことを紹介。新ソーラーパワーへの取り組みを解説した。「デジタル化は、人の生活を変え、すべての世代を変えていく。機器やコンテンツをアクセスさせ共有することで人間は進化するだろう」と語り、最初に紹介した4つのキーワードを再度挙げて「ヒューマンデジタリズムは未来のものではなく、いま始まっている。サムスンはデジタルを、そして人の時代を、これまで見たことないようなものに変えていく」と締めくくった。

ヒューマンデジタリズムをアピールしてキーノートを締めくくった

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX