公開日 2022/09/10 06:45

無料公開中の「FANZA 8K VR動画」をマジメにレビューした

デバイスが進化したらさらにすごそう
風間雄介
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
いつか出るだろうとは思っていたが、ついに出てしまった。デジタルコマースが提供する「FANZA動画」の8K VR動画のことである。

さっそく当サイトでもニュースとして紹介したところ、膨大なPVが出て、相変わらずみなさんご興味おありですね、と感じ入った次第だ。

当サイトを古くからご覧の方はご存じの方もいるかもしれないが、こういった新フォーマットの大人向けコンテンツが出るたび、その有用性を確かめるべく、レビューを続けてきた。古くは3D、VR、4K。いろいろやってきたのでよく覚えていないが、とにかく節目節目で記事を書いてきた気がする。

そしてこの伝統(?)を引き継いでか、PHILE WEBの現編集長である押野も、ASMRなど音方面を中心に活躍。「えっちなイヤホン」の実力を確かめた記事などが大きなアクセスを集めた。

そんななか登場してしまった、今回のFANZA 8K VR動画。4K相当の画質から8K相当の画質へとスペックがジャンプアップしており、コーデックも変わっているようだ。これは看過できない。胸の高まりが収まらない。ごくシンプルに言うと、体験してレビューしたい。

「かつてないリアル感」というワードに心躍る

こんなことをやっている場合ではない



だが、ふと我に返る。私はいま、この会社の代表を務めている。妙な記事を書いたら、日々、偉そうに訓示を垂れている説得力が地に落ちる。取引先から冷笑されるかもしれない。8K VR動画を見る前に、BSやPLをしっかり分析し、KPIはこれでよいのか点検しつつ、今後の経営戦略を練るべきなのだ。

さらにいうと、私には思春期を含めた息子が3人いる。彼らはこのサイトの存在も知っている。今回の記事を見て白眼視されることも覚悟すべきで、そうなったら、家庭内での肩身がさらに狭くなる。教育上どうなのかという論点もある。

…この手のレビューを書くときは、こういった言い訳から出発することが多いのだが、今回は事情がいろいろ重なり、わりと少し、本気で心配している。

そこで、虎の威を借りるわけではないが、今の私の心境と重なる文章を引用し、自らの背中を押したい。スコット・フィッツジェラルド「グレート・ギャツビー」最後の一節だ。

Gatsby believed in the green light, the orgastic future that year by year recedes before us. It eluded us then, but that's no matter - tomorrow we will run faster, stretch out our arms farther... And one fine morning - So we beat on, boats against the current, borne back ceaselessly into the past.

ギャツビーは緑の灯火を信じていた。年を追うごとに我々の前からどんどん遠のいていく、陶酔に満ちた未来を。それはあのとき我々の手からすり抜けていった。でもまだ大丈夫。明日はもっと速く走ろう。両腕をもっと先まで差し出そう。……そうすればある晴れた朝に−−  だからこそ我々は、前へ前へと進み続けるのだ。流れに立ち向かうボートのように、絶え間なく過去へと押し戻されながらも。(訳:村上春樹)


さて、名文を写してタイピングしていたら、胸のつかえも少し取れ、困難があっても前へ進まねばという気分が高まってきた。それではなるべくマジメに、問題の「FANZA 8K VR動画」に迫っていきたい。

次ページFANZAの8K VR動画、どうすれば見られる?整理した

1 2 3 4 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 オーディオ銘機賞「ベストバリュー大賞」受賞! DALIの技術と美学を凝縮した「KUPID」の実力に迫る
2 “スイング式”インシュレーターに薄型モデルが登場!セレニティ 静寂-Shijima-の「SWI-10」使いこなしレポート
3 トップクラスのながら聴きイヤホンにさらなる機能性がプラス!Shokz「OpenFit 2+」レビュー
4 <ポタフェス>SHANLING、水月雨監修のポータブルCDプレーヤー「Crossover」世界初公開/ONIX、超小型DAC「Tocata XM2」初展示
5 <ポタフェス>見た目も音もこだわった、HiBy Digitalの「初音ミク」コラボアイテム展示/FAudio「Major」に後継機か
6 大好きな車とバイクを眺める6畳空間に、4K/100型のホームシアターを実現
7 SHANLING、サブミニチュア真空管をデュアル搭載したポータブルDAC/アンプ「UA7」
8 Oriolus、落ち着いた音色と現代的な機能性を両立したBluetoothアンプ「1795MKII」
9 ピクセラ、テレビを見るとポイントが貯まるワイヤレスチューナー「ポイテレ」
10 <ポタフェス>オーディオテクニカ、フラグシップ機「ATH-ADX7000」「ATH-TWX9M2」を堪能
12/15 11:02 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX