公開日 2017/06/26 11:00

マランツ「NR1608」レビュー。さらに高まった「リビングのメディアセンター」の実力とは?

サウンドと機能性をさらに強化
マランツの薄型AVアンプは、音質と機能性を両立することで、ホームシアター用途にとどまらない「リビングのメディアセンター」としての役割を高めてきた。その最新モデルであるNR1608は、新DAC搭載など音質をさらに高めつつ、HEOS機能搭載など使い勝手の幅もさらに広げてきた。本記事では大橋伸太郎氏が、その実力をレポートする。

「NR1608」¥90,000(税抜)

■音質を妥協することなく“リビング性能”を突き詰めたAVアンプ

AVアンプは、別名“AVセンター”とも言われる通り、HDMIなどデジタル映像/音声信号からフォノを含むアナログ音楽信号まですべてを統べる存在だ。ますますソースが多様化するホームシアターの品位の担い手といっても過言ではないAVアンプにおいて、リビングユースを念頭においたユーザーにとっては特に注目の新製品が現れた。マランツの「NR1608」(¥90,000/税抜)だ。

本機は、「NR1501」(関連ニュース)に始まる同社薄型アンプの最新世代。全高105mmと高さを抑えたスリムな外観は、リビングのラックにセッティングすることを想定している。薄型筐体ながら、パワーアンプの構成は同社流儀の7chアナログ・ディスクリートアンプを採用し、定格出力50W×7(8Ω)とパワーは必要かつ十分だ。

NR1608の筐体内部

イマーシブオーディオのドルビーアトモス/DTS:Xプロセッシング機能も実装済み。多様化する一方の映像音響フォーマットのデコードとプロセッシングを担当するDSPには、シーラス・ロジック製の32bit浮動小数点演算型クアッドコアDSPを搭載する。と、ここまでは前モデル「NR1607」(関連ニュース)から引き続いてのスペックだ。

■DACおよびプリアンプ回路の刷新で音質も向上

NR1608での最大の変更点は、プリアンプ回路とDACにある。プリアンプには、新日本無線と共同開発した高性能ボリュームICと信号セレクター回路を新たに採用。信号回路を最適化し、聴感上のS/Nの改善を図った。音の心臓部であるDACには、上位機「SR7010」(関連ニュース)と同等のAK(旭化成エレクトロニクス)製32bit/8chのマルチチャンネルDAC「AK4458VN」を採用。これにより、前世代と比較してS/Nと分解能が躍進した。

NR1608のデジタル系回路

NR1608のアンプ部。薄型筐体ながら7chパワーアンプをアナログ・ディスクリート仕様としている

音の支えとなるパワーアンプ部は前述した通り7chディスクリート構成。注目すべきはこの価格帯で、数十万円の高級機同様に出力素子をヒートシンクに沿って一列マウントするインライン配置を採用したことだ。これは、不規則配置においてch間に温度差が発生すると生じる特性のばらつきを抑えるためである。スピーカーインピーダンスは4〜16Ωまでを保証。D&Mが取り扱うB&Wの旗艦スピーカー「800 D3」(8Ω)はもちろん、ローインピーダンスのスピーカーも安定して鳴らすことができる。

サラウンドバックやトップ、ハイトスピーカーを使用しない場合、フロントスピーカーをバイアンプ接続、または2組のフロントスピーカーを切り替えて使用できる。注目のネットワークワイヤレス音楽再生「HEOS」など搭載機能は豊富だが、きりがないので試聴記の中でおいおい紹介していくこととする。

マランツの商品企画担当者は本機について「リビングで音楽も映画も良い音で楽しみたい方にオススメの製品」と表現している。しかし、やはりそれは音のよさが土台にあってのこと。第一にNR1608はイマーシブサウンドまで対応のAVアンプなので、映像ソフトからお手並み拝見といこう。

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