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公開日 2016/05/30 10:00

【速攻レビュー】オーディオテクニカ「ATH-CKR100」:イヤホン離れした広大な音場再現とリアルサウンド

あの“世界初”モデルが更なる進化を遂げて登場
岩井 喬
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2つのドライバーを対向配置する“世界初”機構「DUAL PHASE PUSH-PULL DRIVERS」を搭載したCKRがデビューしたのは2014年。これまでのイヤホンを一新するようなサウンドは、リスナーに鮮烈な驚きを与えた。それから約2年。さらなる進化を遂げ、ハイレゾ対応も果たした“Sound Reality”シリーズとして、6月17日に登場する(関連ニュース)。今回Phile-webでは「ATH-CKR100」「ATH-CKR90」をいちはやく入手。岩井喬氏、高橋敦氏によるレビューをお届けする。
高橋 敦氏による「ATH-CKR90」レビューはこちら


「ATH-CKR100」¥OPEN(予想実売価格40,000円前後)6月17日発売

素材や機構の工夫で音質は更なる進化を遂げた。
ハイレゾ音源の魅力をストレートに引き出す新モデル


製品ベースで世界初となる「DUAL PHASE PUSH-PULL DRIVERS」を搭載し大きな話題となった「CKR」。特にそのトップエンドモデルである「ATH-CKR10」のサウンドは、ダイナミック型の枠を超えたリアルな音像の実像感と、高密度でありながらキレ味の良さも兼ね備えた、これまで体験したことのない次元のものであった。ATH-CKR10とともにDUAL PHASE PUSH-PULL DRIVERSを積んだATH-CKR9を含め、この手法の優位性は多くのリスナーを“虜”にし、改めてオーディオテクニカのイヤホン作りの技術力の高さを世に知らしめたのである。

それから2年が経過し、「DUAL PHASE PUSH-PULL DRIVERS」を搭載した新モデル「ATH-CKR100」が誕生した。

ATH-CKR100の構造図

同一規模の純鉄ヨーク採用Φ13mmダイナミック型ドライバーを2発、振動板が向かい合うように配置したDUAL PHASE PUSH-PULL DRIVERSは、新設計された「DUAL PHASE PUSH-PULL〈Hi-Res Audio〉DRIVERS」として搭載されている。

今回のリニューアルで大きく変化したのは、不要共振を排除する高剛性なチタンハウジングのフォルムと音質や耐久性、そしてメンテナンス性の高い同社独自のA2DCコネクターを用いたケーブル着脱式仕様となった点だ。ハウジング構造としてもよりシンプルなものとなっているようであるが、チタンならではの渋い光沢を生かし、すっきりとした流麗なフォルムを持たせることでよりスマートさを際立たせている。

オーディオテクニカ独自の「A2DC(Audio Designed Detachable Coaxial)」コネクターにより、リケーブルにも新対応。アルミニウムスタビライザー(写真・金色のリング部)により、高いレスポンス性能を獲得したという

またハウジング前後の接合部には前後直進運動を向上させるアルミニウムスタビライザーを新たに設け、これまで以上に高いレスポンスを実現し、より原音に忠実なサウンドを獲得したという。ケーブルは左右独立のスターカッド撚り線構造としており、低ノイズな信号伝送を行っている。

ここでDUAL PHASE PUSH-PULL〈Hi-Res Audio〉DRIVERSについて、軽く解説しておこう。正確な対称性を持つ2つのドライバーを向かい合せに設置し、プッシュプル動作(一方が逆位相動作)させることで相互変調を抑え、広帯域再生を実現させている。1つのドライバー間にある空間が一つの振動板として機能しているかのように捉えることができ、駆動力の強化と優れたリニアドライブ(前後直進運動)の向上に繋げ、広い帯域で歪みのないリアルなサウンドを生み出すことができるのだ。

一般のドライバーは振動板の裏側だけに磁気回路を設けているので、押し出す際と引き戻す際の動きが必ずしも同じではない。DUAL PHASE PUSH-PULL DRIVERSでは引き戻す時の動きを対向配置されたドライバーの押し出す動きでサポートし、理想の振動運動を実現させているのである。DUAL PHASE PUSH-PULL DRIVERSはダイナミック型ならではの密度感や素直な音色傾向に加え、立ち上がり・立下りの素早い音離れの良さが持ち味であり、音場の透明感や自然な音像の佇まいの再現性を含め、ハイレゾ音源の持つ魅力をストレートに引き出してくれるのだ。

次ページCKR100のサウンドを解剖!前モデルとも比較

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