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公開日 2014/11/11 11:00

デノン「DA-10」モニターレポート:align_centreさん「音楽的表現力と原音忠実性の絶妙なバランス加減が魅力」

構成:ファイル・ウェブ編集部
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デノンのポータブルUSB-DAC/ヘッドホンアンプ「DA-10」を、ファイル・ウェブの読者の皆様にお届けして、実際に試聴してもらった感想をレポートしていただいた。ファイル・ウェブ読者の皆様のリアルな声をお届けしていきたい。

音楽的表現力と原音忠実性の絶妙なバランス加減が魅力で
あらゆる音が心地よく聴こえる

align_centreさん(40代・男性)

実売4万円台のUSB-DACというのは、オーディオ機器としては安い部類に入るかもしれませんが、特にオーディオが趣味というわけではない多くの人々にとっては、「えっ、4万円もするの?」と思ってしまう価格でしょう。普段は、数千円〜1万円前後を中心とするミニマムなシステムで音楽を聴いている自分にとっても、「1万円と4万円のUSB-DACでは一体何がどう違うのか?」というのが一番の関心事でした。

オープンカフェにて。屋外ではbeats「solo2」の重低音と突き抜けるようなサウンドが心地よい

それで実際「DA-10」を使って聴いてみてどうだったか?結果は明白でした。今なら誰にでもDA-10を薦めたくなります。

あらゆる音が心地よく聴こえる

まず、DA-10をMacBook Airにつなぎ、リファレンスとしている愛用のモニターヘッドホン、SONY「MDR-Z900」で聴いてみました。一聴して感じたのは、とにかく「あらゆる音が心地よく聴こえる」ということ。

揺るぎない安定感、高解像度感に正確な音像定位。奥行き感や空間の広がりがはっきりと感じられ、普段1万円前後のエントリークラスのオーディオ機器で音楽を聴いている耳にとっては、今までに体験したことのない音でした。音源もハイレゾ音源からAAC、MP3等の圧縮音源、YouTubeなど、あらゆる音源/ジャンルの曲を聴いてみたり、ヘッドホン/イヤホンも1万円前後のものを中心にとっかえひっかえして聴いてみましたが、感想は一様に同じ。

まずリファレンスのSONY「MDR-Z900」に接続

音に「厚みや緻密さ、上品さ」を感じ、「キレのよさ、ダイナミックな躍動感」も併せもち、それらが「重厚な低音域」と「クセが少なくヌケがよい中〜高音域」に支えられ、あらゆる音がとても心地よく感じます。

音楽的表現力と原音忠実性の絶妙なバランス加減

DAC(D/Aコンバーター)は、文字通りデジタル信号をアナログに変換する装置ですが、DENON「DA-10」の場合は、デジタル信号を正確無比に変換するだけでなく、「音楽」として楽しめる音にグレードアップしてくれるように感じます。おそらくその立役者の一つに挙げられるのは、同社のハイエンド機「DCD-SX1」にも搭載されている、独自のビット拡張技術「Advanced AL32 Processing」でしょう。各社とも同様の技術を開発し音楽的表現力を高める工夫をしていますが、DENONの「DA-10」では、過剰に色付けしすぎない「原音忠実性」と、味わいある音を奏でる「音楽的表現力」のバランスがとても絶妙だと感じました。

「Carot One TITTA」との組み合わせがお気に入り。カラッと晴れわたるような明るいサウンド♪

「DA-10」で聴いた後に1万円程度のUSB-DAC で聴いてみると、どうも音が薄っぺらく感じてしまったり、圧縮ノイズが気になってしまうのです。廉価なUSB-DACとの一番大きな違いは、DSDへの対応やスペックもさることながら、そうした部分が大きいように感じます。

ヘッドホン/イヤホンのキャラクターがより際立つ

もう一つ、「DA-10」を使ってみて特徴的に感じたのは、接続する「ヘッドホンやイヤホンのキャラクターがより際立つ」ということです。おそらく中〜高音域にかけての「クセの少なさ」から来ているものだと思いますが、ヘッドホンやイヤホンそれぞれの個性がはっきり出てくるように感じました。そのため、ヘッドホンやイヤホンをその時の気分や音楽によってつけ替えるのが一段と楽しくなります。

操作性は改善の余地はあるもののそれを補って余りある音質

ポタアンというと男性的で無骨なデザインが多い競合機種の中で、DA-10の上品でやわらかなデザインは、男女問わず親しみを持ちやすく、特に人に薦める際に抵抗なく受け入れられそうです。

オープンカフェにて。この状態でカバーの上から iPhone の操作が可能

付属のケースにiPhone 5cと共に入れた所。サブウェイのサンドイッチをつかむような感じ

ただ、付属のケースは結構な厚みがあり、iPhoneを一緒に入れると、ちょうどファーストフードのバゲットサンド(野菜増量)の雰囲気。iPhone/iPodを何重ものベルクロでガッチリと固定するので、iPhone を頻繁に出し入れするといった使い方には向いていません。iPhoneと組み合わせて使うには、DA-10だけが入るケースを探したほうがよいでしょう。

操作性で一番気になったのは、本体を机に置いた場合に電源ランプが下側になり、ボリュームノブやヘッドホンプラグの死角になって、見えにくい上にやや暗く、電源を切り忘れることが何度かあったこと。ポタアンではバッテリーは生命線なので、もう少し見やすい明るさと位置とあればと思います。

しかし、音を聴くとそんな些細なことはどうでもよくなってしまうくらい魅力があるので、困ったものです。

CDという膨大な過去の資産が生きる

オーディオ業界では「ハイレゾ」が今や大黒柱のようになり、その音質に異論はありませんが、多くの人々が手元に持っているのは、これまでに集めたCDやMP3などの「非ハイレゾ音源」の方が圧倒的ではないでしょうか。「ハイレゾ」で音質がよいのは当たり前ですが、今回「DA-10」を使ってみて、昔の CD でも録音クオリティの高いものは「ハイレゾ」に肉薄する非常にハイクオリティな音で聴くことができたというのが、一番魅力を感じた点かもしれません。

SHURE「SE215」との組み合わせ。バランスのよい安定感のある音

普段、AACなどの圧縮音源を中心に聴いていた事もあってか、古い CD を引っ張り出してきて、改めてFLAC形式にリッピングし直して「DA-10」で聴いてみると、その歴然とした違いに驚きます。ここ数年はほとんどの音楽を圧縮音源でダウンロード購入していましたが、改めて「CDを買ってみようか」という気にさえなりました。

デジタルアンプTOPPING「VX1」に接続

初めての USB-DAC にもオススメしたい機種

普段から高級オーディオ機器の音を聴き慣れている方にとっては、不満点もあるかもしれませんが、「これからUSB-DACを買ってみよう」という方や、「音楽は好きだけどオーディオのことはよくわからない」という方にもぜひオススメしたい機種の一つです。スマホが6、7万円はする時代、デジタルオーディオの要とも言えるUSB-DACに4万円というのは、圧縮音源やコレクションしたCDの音さえも格段にグレードアップする感動を味わえることを考えれば、決して高い買い物ではないと思います。

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