公開日 2026/01/15 12:46

秋葉原を世界中の人がのんびりと街歩きを楽しめる魅力あふれる街へ。電気街振興会が新年交歓会を開催

電気の街の伝統を礎に時代にあわせて進化する
編集部:竹内 純
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年末年始商戦も活況。中国人団体客激減も影響見られず

秋葉原電気街振興会は、賛助会員や関係企業の関係者が集い、「令和八年新年交歓会」を開催した。

小野一志会長は「11月半ばから中国の団体観光客が秋葉原にもぱったりと来なくなり、年末年始の商売にも大きな影響が出るのではと心配しましたが、他の国の観光客や国内も若い方を中心に多くの方に来ていただき、とりわけ年末の5日間はJR秋葉原駅から中央通りに出るのにも大変難儀するほどの人出となり、“昭和の時代の電気街”を彷彿とさせました」とあいさつ。

昨年の活動では、「振興会の一番大切な任務」と位置付ける秋葉原電気街まつりを春・夏・冬に開催。「継続は力なりと言います」と45年にわたり続いているもので、昨冬のTVアニメ「らんま1/2」など昨今はアニメ等とのコレボレーションを強みに、大きな盛り上がりを見せているという。

また、地震に関するニュースが絶えないが、地震の際の帰宅困難者をサポートする「秋葉原駅周辺地区帰宅困難者対策地域協力会」に設立時より参加。

「自分の会社のサポートで手いっぱいとなり、他のお客様のサポートを十分に行えませんでした」という東日本大震災での経験を踏まえ、実践的な誰もができる範囲での訓練を行い備えていると説明した。

とりわけ秋葉原は海外からのお客様が多いこともあり、「2010年に約840万人だった海外からの観光客は、昨年は約4000万人と桁違いに増えています。パニックが起きないように訓練を重ねています」。

課題として指摘したのは、街の賑わいに比例して多くなるゴミ問題および休む場所が不足していること。そこで昨年10月、中央通りの歩行者天国の開催日にあわせて、「回遊と滞留空間の分離による魅力あるまちづくり」をテーマとする社会実験を行った。

店舗前の滞留を減らすベンチや分別ごみ箱を設置。「たくさんのお客様がご利用され、アンケートでも『もっと広げていってほしい』との声をいただきました。警察や行政とも協力して、秋葉原を世界中の人がのんびりと街歩きをして、休むことができる、ごみも間違いなく捨てることができる街にしていきたい」と訴えた。

インバウンドを中心に活気に満ちた秋葉原電気街。「今年も電気街まつりを3回進めていきます。売り出しなど電機業界へアピールして参ります。皆様とともにいい街づくりを行っていきたい」とあいさつを締めくくった。

今年の新年交歓会には「地域ご来賓」として、千代田区長・樋口高顕氏、警視庁万世橋警察署署長・豊田紀明氏、東京消防庁神田消防署副署長・小宮国夫氏、(株)JR東日本ステーションサービス 秋葉原駅長・岡本寿氏、万世橋地区町会連合会会長・佐竹信敬氏が出席。代表して樋口区長があいさつした。

秋葉原街の課題として「安全・安心」を挙げた樋口区長は、「就任以来、一番に取り組んできました」という客引き問題において、警察との連携により大きな成果を上げることができと説明。

しかし、バイクや改造車による夜間の騒音や落書き、ゴミ問題などを指摘。特に年末年始には違法なゴミの廃棄がさらにゴミを呼ぶ状況を改善していくため、表参道で実績を上げる「スマートゴミ箱」の導入等についても検討していくとした。

秋葉原の未来については、「海外の若い人は来るのですが、日本人は中高年の男性が中心で高齢化する傾向が見受けられ、ポップカルチャーを楽しむ若い方や女性は池袋や中野へ足を運んでいます。若い人が来ない街はどちらかというと衰退傾向にあるのではないかと危機感も持っています」との見方を示した。

この課題に対し、「先端技術や新しいポップカルチャーを取り入れながら、クリエイティブや制作に憧れる若い人たちを呼び込める街づくりを目指したい」とコメント。

「従来の電気街や様々な趣味の街、専門性のある街を活性化しながら、秋葉原が未来にどう生きていくのかという具体的な将来像(えすがた)を皆さんと議論していきたい」と訴えた。

来賓を代表してあいさつしたパナソニックマーケティングジャパン(株)常務執行役員 営業本部本部長・太田邦仁氏は、2026年度に注目することとして3点を挙げた。

一つ目は「スポーツイベント」。26日に開幕する「ミラノ・コルティナオリンピック」、36日に開幕する「2026 World Baseball Classic」、そして、6月にはサッカーワールドカップの開催が控える。

「昨年の万博もそうなのですが、事前の商売というのがなかなか難しい。瞬間風速をどう取りに行くかみたいな傾向が見られるなか、やはり事前の準備が重要であり、一緒に取り組んでいきたい」と満を持して迎え撃つ。

二つ目は「環境対応」。エアコンと蛍光灯の2027年問題を指摘し、「社会環境や省エネに貢献する商品を作っていくことが我々メーカーの使命。LED照明も是非とも推進していきたい」と力を込めた。

そして、三つ目が「インバウンド需要」だ。「今は美容や健康に関する家電で多くご商売いただいているとお聞きします。色々な文化の発祥地・秋葉原の発信力を活かして、美しくなりたい、健康でいたいという需要を一緒になって提案していきたい」と訴えた。

乾杯の発声を行ったシャープマーケティングジャパン(株)代表取締役社長・大山貞氏は「2026年は丙午(ひのえうま)。丙、午ともに火を表す言葉で、非常に情熱的な年になっていくという意味が込められていると理解しています。皆様とともに色々なイベントを盛り上げ、情熱的な1年にしていきたい」と力を込めた。

中締めのあいさつを行った東芝コンシューマーマーケティング(株)代表取締役社長・鈴木新吾氏は「秋葉原電気街というのは技術、文化の中心地であり、さらに新しい技術、新しい文化で脱皮をしながら、魅力を高めています。私たちメーカーは新しい技術を開発し、それを製品に織り込み、皆様にお届けすることが、秋葉原電気街の元気にも繋がっていくと考えています」とメーカーの役割を再認識した。

2026年は午年です。馬は真っ直ぐと力強く走る動物で、今まで努力したことが実る年とも言われています。ぜひとも今日この場にいる皆様と一生懸命に努力をしながら、それを実現できる年になることを心より祈念しています」。

閉会のあいさつを述べた秋葉原電気街振興会 総務委員長・舟津仁夫氏は、「電気の街の伝統を礎に、IT、サブカルチャー、観光などその時代に合った多様な魅力を発信し続ける、それが秋葉原の強さです。ただ、その変化のスピードが上がるなかで、皆様と連携し、知恵を出し合ってその魅力をさらに高めていく努力が必要です。今後とも皆様のご協力、ご支援をぜひお願いいたします」とさらなる進化へ決意を示した。

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