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公開日 2014/11/07 23:46

パイオニア、'14年度上期は営業利益34億円 − 通期純利益も大幅上方修正

ファイル・ウェブ編集部
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パイオニアは、本日2014年度2Q連結業績決算説明会を開催。売上高は1,226億円(前年同期比96.5%)、営業利益は38.1%(同38.1%)、当期純損益は3億円となった。

2014年度2Q・上期連結業績概要

2Qの売上高は、円安の効果はあったものの、市販カーナビが低価格化した影響やホームAV製品の減少などにより前年同期比3.5%減。営業利益は前期の構造改革の短期的施策終了等による販売費や一般管理の増加、原価率の悪化に売上高減少が合わさり、こちらも前年同期比61.9%減となった。当期純損益は、固定資産売却益を計上したものの、営業利益減少や為替差損の発生により、前年同期は51億円の利益だったところ、今期は3億円の損失に転じた。

カーエレクトロニクス部門の売上高は862億円(前年同期比2.6%減)、営業利益は36億円(同39.9%減)。これは原価率の悪化のほか、売上げ減少や販売費/一般管理費が増加したことが理由と説明している。

カーエレクトロニクス部門の業績

ホームエレクトロニクス部門の売上高は256億円(同14.2%減)、営業利益は7億円(同71.9%減)。ホームAV製品や光ディスクドライブ関連製品が減少したことが売上高減の一因となった。また国内外別売上げでは、国内は9.2%減収の76億円で、海外は16.1%減収の180億円となった。

ホームエレクトロニクス部門の業績

なお2014年度上期(2014年4月〜9月)の累計連結業績は2,359億円(同99.8%)、営業利益は34億円(同591.9%)と大きく営業利益を伸ばした。しかし上期の純損益は24億円の損失となった。

また、今年5月に発表した2014年度通期連結業績予想を修正。売上高5,150億円、営業利益125億円は据え置いたが、経常利益を55億円に引き下げ。これは米ドル高進行にともなう為替損益のためとのこと。

2014年度通期連結業績予想

通期連結業績予想の変化…

経常利益の減少やグループ全体のスリム化に伴う特別損失を約330億円見込むが、DJ機器事業譲渡に伴う特別利益を約580億円見込むことから、純利益は前回発表より大きく上乗せした200億円とした。

カーエレ部門の通期予想

ホームエレ部門の通期予想

オンキヨーとのAV事業統合は一部スキームを変更

また既報のとおり、オンキヨーとのAV事業統合を進めるものの一部スキームを変更。オンキヨーのAV事業を分割し、パイオニアホームエレクトロニクス(PHE)に承継させるかたちとした。統合完了後は、オンキヨーの子会社となったPHEがオンキヨーのAV事業も担うことになる。

オンキヨーとともにホームAV事業の強化・成長を図っていく

なお9月の発表では、パイオニアのホームAV事業/電話機事業/ヘッドホン関連事業をPHEに集約したうえで、PHEをオンキヨーに譲渡するとされていた。

この変更について両社は「統合によるシナジーを最大限発揮する形態を両社にて協議・検討した結果、ホームAV事業に関わる意思決定をタイムリーに行うため、オンキヨーAV事業分割を行うことが最良と判断したため」と説明している。なお、以前から発表されている通り、両社のブランドは今後も維持される。


中期数値計画も発表

同社は先日も発表したとおり、今後はカーエレクトロニクス事業を中心に『総合インフォテインメント』のリーディングカンパニーを目指す。また、中期数値計画についても発表。2017年度には売上高4,850億円、営業利益200億円(営業利益率4.1%)、経常利益170億円、純利益105億円を目指すとしている。そのうちカーエレクトロニクスは売上高3,950億円、営業利益200億円。ノンカーエレクトロニクスは売上高900億円と設定している。

全社の中期数値計画

パイオニア 小谷進社長

本日行われた業績説明会に登壇した小谷進社長は「上期は計画を上回る営業利益を達成することができた。下期も、予断を許さない状況ではあるが、カーエレクトロニクスを中心に通期目標達成を目指す。また、現在進行中の構造改革を着実に推進し、来期以降の成長に向けた経営基盤の強化に努めていく」と語った。

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