公開日 2011/01/07 15:06

【CES】三菱、同社初の3Dプロジェクター「HC9000D」を出展 − 超大画面テレビ・3Dエンターテインメントの取り組みもアピール

SXRD方式の反射型液晶パネルを採用
ホームシアターファイル編集部:平野勇樹
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

プロジェクターやリアプロジェクションテレビで、大画面で楽しむ3Dエンターテインメントを大きく訴求する三菱のブース
三菱電機はセントラルホールにブースを構えている。

同社初のSXRD搭載3Dプロジェクター「HC9000D」

まず日本のホームシアターファンに注目してほしいのが、同社初のフルハイビジョン3Dプロジェクター「HC9000D」だ。価格は未定だが、10,000ドル以下での販売を想定。発売時期は2月中旬を予定しているという。北米では写真の“ミッドナイトブラック”のみの展開となるが、日本や欧州などでは、“プレミアムホワイト”も展開する予定だ。3D視聴に必要なメガネとエミッターは、基本的に別売オプションでの展開を想定している。

三菱初の3Dプロジェクター、HC9000D。デバイスに反射型液晶パネルを採用するのもこれがはじめて

三菱はこれまでDLP方式、透過型液晶方式のプロジェクターをラインアップしてきたが、本機ではじめて、高輝度/高コントラスト/高速応答速度に定評があるソニー製の反射型液晶パネルSXRDを採用した。ランプパワーは従来のモデルよりぐっとあがって約230W。新開発の光学エンジンとの組み合わせによって、12万対1というハイコントラストを実現する(アイリス閉時)。

レンズの下にオプションのエミッターを取り付ける構造になっている

端子部は側面に配置。一番右側にあるのが3D映像表示に必要なシステム端子

そのほか、色収差を低減させるED(超低分散レンズ)を含む6群17枚構成の新開発レンズや、RGBCMYを独立して「色彩」「彩度」「明度」で調整できるカラーマネージメント機能など、さまざまな三菱独自の高画質テクノロジーが搭載されている。

画質面でとくにこだわったのは「色」と「動画レスポンス」だという。カラーフィルターに工夫を施して、グリーンとシアンの色域を広げられるようにして、三管式のプロジェクターに近いイメージの画質につくりこんだそうだ。動画性能の面では、フィルム特有のカタカタ感を残しながらクッキリ鮮明な映像を映し出すフレームレートコンバーターの搭載に注目したい。

カスタムインストーラーへの配慮も進んでいて、設置性にも優れている。新開発レンズは1.8倍電動ズームに対応。レンズシフトも電動式で、上下100%、左右45%と広範囲に動かせる。

天面の操作部。ちなみに塗装はHC7000同様、ブラックにややブルーを混ぜた「ミッドナイトブラック」

3D映像を楽しむには、専用のアクティブシャッターメガネとエミッターを用いる。ちなみに3D対応で、なおかつ2.35対1のシネスコ表示に対応しているのは、ホームシアター用途としては本機だけとのことだ。

ホームシアターファンはぜひチェックしてほしい3Dプロジェクターだ。ちなみに三菱はエントリーシリーズでは、今後もDLP方式での製品づくりを継続していくそうだ。

92インチのDLP搭載3Dプロジェクションテレビなど大画面テレビのラインナップ


リアプロジェクション方式による75インチの大画面3Dホームシネマテレビ「LASER VUE」
そのほか、他社ブースと同じく、超大画面テレビも多数展示されている。3D対応の75インチレーザーテレビ「LASER VUE」や、先日のCES Unveiledで公開された92インチの3D DLPホームシネマテレビを展示。ショッピングモールなどでの活用が見込まれている155インチの「ダイヤモンドビジョンOLED(オーロラビジョンの海外版名称)」も来場者の注目を集めていた。

リアプロジェクション方式の3D DLPホームシネマTVでは、DLP方式の利点を活かし、クロストークを抑えた「見やすい3D映像」をアピールしていた。

CES Unveiledで公開されて話題を呼んだ92インチの3Dリアプロジェクションテレビ。本体にはスピーカーを16個搭載、サラウンド効果も付与されている。テレビ1台だけで、映像だけでなく音声も立体的に楽しめる「ユニファイドセンス」がコンセプト

CEATECでも公開されて話題を呼んだ155インチの有機ELディスプレイ

また、三菱の液晶テレビの音のよさは日本でも「DIATONEサラウンド」が注目されているが、米国ではさらに進んだ取り組みがみられる。三菱のLEDテレビは北米では「unisen」ブランドで展開している。その上位機種ではテレビ本体に内蔵した複数個のスピーカーとマイク測定による音場補正技術によって、壁反射を用いた立体感のある本格サラウンドが実現できるのだ。測定結果をGUIで表示することも可能だ。まさに1台でホームシアターが完成するユニークなテレビである。

三菱のLEDテレビ「unisen」シリーズも展示。映像だけでなく音にもこだわったシリーズ

「unisen」シリーズのGUI。どのようにサラウンド効果を出しているか表示することもできる

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX