公開日 2025/10/18 17:27

<TIAS>オルトフォンのMCカートリッジ「MC X40」、EDISCREATIONのオーディオグレード・ルーター「SILENT NET JPSM」が参考展示

QUAD “ESLシリーズ”のフラグシップスピーカー「ESL 2912X」が試聴可能
編集部:長濱行太朗
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国内最大級のオーディオショウ「2025東京インターナショナルオーディオショウ」(2025 TIAS)が、10月17日から10月19日の期間、東京国際フォーラムにて開催される。本稿では、ガラス棟5階にて出展している、オルトフォンジャパン/トライオード/タクトシュトック/ロッキーインターナショナルの展示模様を紹介する。

「2025東京インターナショナルオーディオショウ」入場口のようす

最新MCカートリッジ「MC X40」が試聴可能、「AS-212R」の導入例も確認できる

オルトフォンジャパンブースでは、同社のMCカートリッジの定番シリーズとされている “MC Xシリーズ” のフルラインナップを展示。2025年5月にリリースされた最新モデル「MC X40」をはじめ、「MC X30」「MC X20」「MC X10」をブースに並べていた。試聴コーナーでは主にMC X40によるアナログレコード再生がメインとなっている。

MCカートリッジの定番シリーズ “MC Xシリーズ”

同時に2025年10月12日にリリースされたDJ向けMMカートリッジ「VNL TRIX」(ホワイト)、「VNL DANCE」(イエロー)も展開。カートリッジ先端のスタイラス部分が蛍光仕様になっていることで、暗いところでも見やすいデザインとしている。10mVの大出力発電エンジンを搭載することで、パワフルかつ大音量のサウンドが得られるという。

DJ向けMMカートリッジ「VNL TRIX」(ホワイト)、「VNL DANCE」(イエロー)

スタティックバランス型トーンアーム「AS-212R」「AS-309R」も展示。参考展示として、AS-212Rのブラックモデルも置かれており、マットな仕上げとすることで、デザイン面の視点からも組み合わせやすいアナログプレーヤーの幅を広げてくれるカラーリングとなっている。

スタティックバランス型トーンアーム「AS-212R」

ブラックカラーを採用したトーンアームも参考展示

AS-212Rを実際にアナログプレーヤー組み合わせた展示も実施しており、アナログプレーヤーの定番モデルであるテクニクス「SL-1200MK7」にAS-212Rを投入したシステムも並ぶ。実機が組み込まれたシステムを確認することで、より導入のイメージがしやすい展示としていた。

テクニクス「SL-1200MK7」にAS-212Rを投入したシステム

オルトフォンブースの試聴のようす

CROSSZONEからポータブル性を高めた頭外定位ヘッドホン「CZ-12」を参考展示

トライオードブースでは、JUNONE ブランドの第2弾真空管プリメインアンプ「JUNONE 845SE」をはじめ、トライオードの真空管プリアンプ「EVOLUTION PRE」、真空管プリメインアンプ「EVOLUTION MUSASHI」、真空管パワーアンプ「TRZ-P300W」といったモデルを中心に試聴を行っていた。

トライオードブースの試聴のようす

JUNONEの真空管プリメインアンプ「JUNONE 845SE」

トライオードの真空管アンプが並ぶ

アナログプレーヤーはGOLD NOTEブランドの「PIANOSA-GLANZ」、そこに同ブランドのMCカートリッジ「DONATELLO GOLD」を組み合わせた再生機となっている。スピーカーシステムは、SPENDORの “Classicシリーズ” の最上位モデル「Classic 200Ti」を設置していた。

GOLD NOTEのアナログプレーヤー「PIANOSA-GLANZ」

SPENDORのスピーカーシステム「Classic 200Ti」

ヘッドホンブランドのCROSSZONEからは参考出品として密閉型ヘッドホン「CZ-12」を展示。CROSSZONEは独自の音響技術を用いた頭外定位ヘッドホンをラインナップするブランドであるが、参考展示されていたCZ-12は、その頭外定位サウンドを外に持ち出せるようポータブル性を高めたことをアピールした。

CROSSZONEからはヘッドホン「CZ-12」を参考展示

搭載しているドライバーは「CZ-10」に導入されたベリリウムコーティング振動版を採用したドライバーユニット(高域用23mm/低域用35mm/逆チャンネル再生用35mm)を継承しており、サウンドチューニングは従来よりも明るくパワフルな傾向に振っていると明かした。

ポータブルモデルとして、外出先でも使いやすいようにキャリングケースを付属しており、また音が漏れにくい仕様、質量は400g程度を目指したという。価格は税込で100,000円を切るとのこと。

キャリングケースを付属

VERTEREのフラグシップ・アナログプレーヤー「RG-1 PKG」をはじめ新製品が大集合

タクトシュトックブースでは、展示されているほとんどのモデルが最新アイテムでまとめられていた。VERTERE(ヴァルテレ)ブランドからは、フラグシップ・アナログプレーヤー「RG-1 PKG」(13,200,000円・予価)、MCカートリッジ「RUBY ONE MC」(2,200,000円・予価)が展示されており、試聴のメインプレーヤーとなっていた。

VERTEREのアナログプレーヤー「RG-1 PKG」

CANOR AUDIO(カノアオーディオ)ブランドからは、フラグシップ・パワーアンプ「VIRTUS S1S」(4,950,000円・予価)をはじめ、プリメインアンプ「VIRTUS A3」(1,540,000円・予価)、プリメインアンプ「VIRTUS I4S」(770,000円・予価)、D/Aコンバーター「VERTO D4S」(682,000円・予価)といったアイテムが取り揃えられており、すべて2026年に発売予定だという。

パワーアンプ「VIRTUS S1S」

プリメインアンプ「VIRTUS A3」

プリメインアンプ「VIRTUS I4S」、D/Aコンバーター「VERTO D4S」

スピーカーブランドのEPOSからも新モデルが登場。3ウェイ・4ドライバー構成としたハイグレード・フロア型スピーカー「ES-28N」(1,870,000円・予価)を展開。XACTブランドのミュージックレシーバー「S1 EVO」(4,950,000円・予価)も展示している。

EPOSのフロア型スピーカー「ES-28N

XACTのミュージックレシーバー「S1 EVO」

ネットワークオーディオ向けのアクセサリーでHi-Fiオーディオファンから人気を博すEDISCREATIONブランドから、新たなオーディオグレード・ルーターとして「SILENT NET JPSM」(330,000円・予価)、「SILENT NET JPEM」(616,000円・予価)を参考展示していた。

EDISCREATIONのオーディオグレード・ルーター「SILENT NET JPSM」/「SILENT NET JPEM」

Increcableブランドからは、オーディオボードの「iBOARD GDC-1」(286,000円・予価)、GDC-1専用マガジン「iBOARD GMM」(660,000円・予価)が登場。TAKTLINKブランドからは、ケーブルを浮かすことでノイズ低減を実現しているケーブルバランサー「REV-BALANCER 01」(165,000円・予価)が展開されていた。

Increcableのオーディオボード「iBOARD GDC-1」

TAKTLINKのケーブルバランサー「REV-BALANCER 01」

“ESLシリーズ”のフラグシップスピーカー「ESL 2912X」が試聴可能

ロッキーインターナショナルブースでは、QUADブランドからプリメインアンプ「QUAD 3」を展示。65W+65W(8Ω)の出力を備え、ESS社製のDACチップ「ES9038Q2Mと搭載しており、PCM 768khz/32bit・DSD 22.6MHz/1bitのサンプリング周波数/量子化bit数をカバーしている。

QUADのプリメインアンプ「QUAD 3」

パワーアンプは、クラスAB増設段にカスタム設計を施した電源を搭載し、堅牢性の高いトロイダルトランス、ならびに30,000μFのコンデンサーを搭載しており、コンパクトな筐体サイズながら高出力と低歪みを両立させている。

また、MQAデコーダーの搭載や専用ヘッドホンアンプの導入、ARC対応のHDMI端子やBluetooth機能も備えるなど、多数のトピックを備えているモデルだ。ブースでは、同ブランドの名作プリアンプの復刻版「QUAD 33」や「QUAD 303」も共に並んでいた。

「QUAD 33」、「QUAD 303」

そして注目度が高かったのがQUADのオリジナル・静電型スピーカー “ESLシリーズ” からフラグシップモデル「ESL 2912X」が試聴可能となっていた。高抵抗の導電材料によってコーティングされているマイラーフィルム製の振動版を搭載しており、軽量かつ薄型を実現。

静電型スピーカー “ESLシリーズ” からフラグシップモデル「ESL 2912X」

高電圧逓倍モジュール/制御・保護モジュール/低電圧信号モジュールの3つの構成に分け、各モジュールを完全に独立させた「EHT Voltage Multiplier PCB」を搭載するなど、多彩な高音質技術が投入されている。

ほかにも、Musical Fidelityブランドからは、初代「A1」をベースにトランスや電源を大幅にアップデートさせ、さらに低ノイズを追求した復刻版プリメインアンプ「Musical Fidelity A1」をはじめ、WHARFEDALEブランドからは、初代「LINTON」に現代の最新テクノロジーを融合させたという3ウェイ・3ドライバーのスピーカーシステム「LINTON Heritage」、“EVOシリーズ”の第5世代モデルから3ウェイ・3ドライバーのスピーカーシステム「EVO5.2」も展示されていた。

Musical Fidelityのプリメインアンプ「Musical Fidelity A1」

WHARFEDALEのスピーカーシステム「LINTON Heritage」「EVO5.2」

 

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