<TIAS>ソナス・ファベールの最新スピーカーを開発担当者が語る/コード「Quartet」初お披露目!
10月17日より開催されている日本最大級のハイエンド・オーディオの祭典「東京インターナショナルオーディオショウ」。ここでは、ノアとアーク・ジョイア、タイムロードのブースを紹介する。
フラグシップの技術を踏襲しながら解像度を追求
ノアのブースでは、昨年に引き続きソナス・ファベールの開発担当者リヴィオ・ククッツァ氏が来日。昨年の東京ショウの印象が非常に良かったそうで、リヴィオさんたっての願いで再来日。昨年紹介したフラグシップスピーカー「Suprema」の技術を継ぐ「Amati Supreme」(末尾はe)を日本で初披露した。
一見メタルっぽくも見える仕上げだが、もちろんキャビネット素材はソナス伝統のプライウッドを使用。メインで再生されていたのはTerra Rossaという深い赤色の仕上げで、黒を塗った上にさらに重ね塗りを行うことで、深い色合いを実現することができるのだという。
従来のソナス・ファベールの美点を引き継ぎつつ、解像度を重視してさらにアップデート。リヴィオさんによると、Amati Supremeには4つの進化点があるそうだ。1点目は、デュアルコイルを搭載することでよりアキュレートな動きを実現したこと。2つ目は、トゥイーターのデザインで、ソフトドームのさらに上の領域40kHまで担当するスーパートゥイーターを配置。より余裕のある再生を実現したという。
3つめは、コルクチャンバー。こちらもSuprema譲りの技術で中高域ユニット部のバックチャンバーとなっており、自然由来の素材を使うことでナチュラルな響きを実現。エネルギーをすべてリスナー側に届けるよう設計されているそうだ。4点目は新設計のクロスオーバーで、スピーカーの天板に設けられた窓から構造が見えるようになっている。
ブルメスターの最新ステレオアンプ「218」をバイアンプ使用にて駆動。リヴィオ氏もフェイバリットだというダイアナ・クラールの「No Moon At All」では艶やかな女性ヴォーカルの色気にすっかり魅惑されてしまう。パーカッションの立ち上がりの速さも印象的で、前に飛び出してくるエネルギーの豊穣さにもハッと息を呑む。
そのほか、バッソ・コンティニュオとソナス・ファベールのコラボによるオーディオラック、シルテックのフラグシップ「Master Crown」、クラウディオのアナログプレーヤーの新モデル「MAGNEZAR-NC」も展示され、来場者を楽しませていた。
チャンデバの使用でキュードスの本領発揮!
タイムロードの部屋では、待望のコードのアップスケーラー「Quartet」がついに登場。DAVEのデジタル再生をさらに進化させるもので、鬼才ロバート・ワッツ氏が7年をかけて開発したもの。電源別の2筐体システムとなっており、DAVEとサイズも共通のため三段重ねのクールなシステムが構築できる。
メインスピーカーにはキュードスの「TITAN 505」「TITAN 606」「TITAN 707」「TITAN 808」とTITANシリーズ全ラインナップが勢揃い。昨年末より高い関心を集めているイギリスのスピーカーブランドで、非常に広く豊かな音場再現を得意とするブランドである。
今回はさらに、独自の外部クロスオーバーを特徴とするパッシブ(無電源タイプ)のチャンネルデバイダー「SIGAO DRIVE」も登場。トップラインの3ウェイモデル「TITAN 808」にSIGAO DRIVEを組み合わせ、コードの「Ultima 2」&「Ultima 5」(2台)という贅沢なマルチシステムも構築。透明度高くクリーンなサウンドステージを存分に味わわせてくれた。
またコードからはフォノイコライザー「Ultima Phonostage」も日本初披露。こちらもミュンヘン・ハイエンドで初披露されたモデル。テクダスのアナログプレーヤーと組み合わせ、アナログ再生の魅力もたっぷりお届け。
タイムロードは、新たにアトラス・ケーブルというスコットランドのケーブルブランドも取扱を開始すると発表。今回のデモルームにもすべてアトラス・ケーブルが活用されており、タイムロード社長の平野氏も「このサウンドには驚きました!」と大きな期待をかけている。中核グレードのケーブルを中心に国内展開をスタートするそうで、今後の正式リリースを楽しみに待ちたい。
エステロン&フランコ・セルブリンの競演
アーク・ジョイアの部屋では、エストニアのエステロンと、イタリアのフランコ・セルブリンの2種類のスピーカーを披露。エステロンからは「X Diamond MkII」が登場、アキュトンのユニットを活用した3ウェイモデルで、曲線を多用した優美なデザインで視覚的にも楽しませてくれる。
パワーアンプには、ソウリューションの「717」が初登場。フラグシップの700シリーズが続々と進化しており、フォノイコライザー「757」、プリアンプ「727」と組み合わせたシステムを披露。フランコ・セルブリンの「Ktema」と合わせた時間では、深く広いサウンドステージでブースを豊かに満たしていた。
関連リンク








































