トップページへ戻る

レビュー

HOME > レビュー > レビュー記事一覧

公開日 2018/12/07 07:00
【特別企画】高速+安定通信を実現

メッシュネットワークならバッファロー。試してわかった4Kでも余裕の速さ

折原一也

前のページ 1 2 次のページ

自宅の薄型テレビやストリーミング端末がWi-Fiで接続され、高速インターネット回線でNetflix、Amazon Prime Videoのような4K映像配信を見るのが当たり前になった現在。AVファンにとって、家庭内のWi-Fi環境を安定させ、高速な通信環境を整えることは喫緊の課題だ。

さて、本サイトではバッファローが “4Kをむかえる新基準” としてリリースしたトライバンドWi-Fiルーター「WTR-M2133HP」のレビューを手がけたが(その後、僕自身で購入して自宅でも愛用中だったりする)、そのバッファローが通信の安定と高速化を目指し “メッシュネットワーク” の考え方を取り入れた中継機をラインナップに加え、新ブランドAirStation connectスターターキット「WTR-M2133HP/E2S」を新たに発売した。今回は、本キット導入で得られる大きなメリットについて紹介したい。



バッファローの “メッシュネットワーク” を実測データと4K映像配信で検証

“メッシュネットワーク” という用語が初耳という方もいるかもしれないが、近年のWi-Fiルーター発展の方向性として、高速化は上位クラスの製品では2,167Mbps、普及クラスの製品で866Mbpsあたりで頭打ちが見えてきた。

一方、スマホやタブレット、PCやAV家電、IoT家電などWi-Fiに接続する機器が増えたことで重要度を増しているのが、何よりも『家中に確実にWi-Fi電波を届かせる』ことだ。

そこで、業界が取り組み始めているのが “メッシュネットワーク”。相互に通信する複数台のWi-Fiルーターと中継機を設置して、「網目(メッシュ)状」にネットワークを構築していき、途中に電波の弱い箇所がないよう、通信経路を自動で最適化し、面でカバーしていく考え方だ。

例えば一台のルーターで届かない距離でも、中間に中継機を置きメッシュネットワークを広げていけば、これまで電波が届かなかったり、弱かったりした場所の通信の安定性向上と高速化が狙える。

メッシュネットワークの構築イメージ。中継機を用いることで、家中で安定したWi-Fi通信が行える

なお、バッファローのAirStation connectは独自のアルゴリズムを採用したメッシュネットワーク。これはクアルコム社の技術をベースとしたもので、特許出願中の技術となる。標準規格を待つのではなく、自社製品同士で確実に安定通信を行うのが通信機器メーカーの世界的な流れだ。

トライバンドWi-Fiルーター「WTR-M2133HP」の “1台で安定して飛ばす” 方式から「WTR-M2133HP/E2S」の “メッシュネットワーク” は真逆の方式と思うかもしれないが、型番からも分かる通り、両機のルーター親機のハードウェアは同じものだ。

「WTR-M2133HP/E2S」は親機(WTR-M2133HP)と中継機2台のセット製品となる

それに専用中継機2台をセットとすることで、家中をWi-Fiで満たす “メッシュネットワーク” を構築できるようにしている。むしろトライバンドのアンテナがあるからこそ、ルーターと中継機を繋ぐWi-Fi電波を余裕を持って飛ばせるということなのだ。

4K映像を普段からストリーミングで視聴している人にとって、IEEE802.11acの理論値866Mbpsでも余裕でクリアしているのは以前のレビューでも触れているが、あくまでそれは、電波が問題なく届いている設置環境の話だ。

ルーターと受信機に距離があったり、部屋を遮る壁などによって電波が減衰すれば速度は低下するので、4Kの映像配信のはずが2K以下の画質に落ちたり、ビットレートが落ちてしまったりする可能性も十分に考えられる。

何を隠そう、そんなルーターの検証にうってつけな、劣悪な電波環境下にあるのが音元出版の試聴室なのだ。

東京・秋葉原のRC構造のビルにある音元出版だが、2つの視聴室(仮に視聴室Aと視聴室Bとしておく)はビルの同一フロアの別の部屋にあり、一般的なルーターでは直接電波が届かないほど。ふだん検証でネットワークを用いる際は、各部屋を有線LANで接続した上で、部屋ごとにWi-Fiルーターが設置されている。

既に一般的なルーターでは厳しい事が判明済みの環境で、「WTR-M2133HP/E2S」のメッシュネットワークはどれだけ健闘してくれるのか。僕と編集者でスピードテストを実測した結果と共にお届けしていこう。

速度の測定数値が約15倍に!

前のページ 1 2 次のページ

関連リンク

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 Apple Musicも聴ける高コスパ ネットワークプレーヤーeversolo「DMP-A8」。音質と使いこなしを徹底検証
2 Amazon Prime Videoの人気8チャンネルが2ヶ月間99円に!GW期間中キャンペーン
3 アップル製品がAmazon/ヨド/ビックなどで最安値級セール。どこが一番安い?
4 コンパクトでハイコスパ、そして音が良い! Kanto Audio「YU2」がデスクでのスピーカー再生を楽しくする
5 ソニー、4スピーカーで立体音響を実現するシアターシステム「HT-A9M2」。新スピーカーで高音質化
6 Netflixで「ご利用世帯の登録」画面が表示された場合の対処法は?
7 クリプトン、内部配線材と吸音材を強化したピアノ仕上げ・密閉型スピーカー「KX-0.5P II」
8 『鬼滅テレビ -柱稽古編放送直前SP-』5/4 13時25分から無料配信。公開生放送の観覧受付開始
9 ソニー、新フラグシップサウンドバー「HT-A9000」。単体で独自立体音響に対応/約36%の小型化も
10 ネット動画も大画面で手軽に楽しめるREGZA「40V35N」が初登場1位 <AV製品売れ筋ランキング3月>
4/30 11:19 更新

WEB