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【特別企画】高速+安定通信を実現

メッシュネットワークならバッファロー。試してわかった4Kでも余裕の速さ

公開日 2018/12/07 07:00 折原一也
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距離と分厚い壁を超えた “メッシュネットワーク” の確かな効果

テスト環境を紹介しておくと、インターネットの元回線となる有線LANを接続したのは、視聴室Aの隣にある部屋だ。そこに「WTR-M2133HP/E2S」の親機部分のみを設置し、速度を測定しつつ、必要に応じて子機をセットしていく流れだ。

ルーターと中継機、視聴室の位置関係イメージ

速度テストは僕の手持ちのiPhoneから速度測定サイト「fast.com」を利用して測定。fast.comは映像配信事業者のNetflixが運営している回線速度測定サイトなので、Netflixで4K映像配信するAV向けのファンのテストには最適だ。

親機の側では測定数値450Mbpsを記録

まずは親機のみの測定の理想値を調べようと、すぐ近く(☆1)で速度を測定したところ450Mbpsを記録。音元出版のビルに引き込まれているのは光ファイバーの専用回線なので、一般家庭を超える速度を引き出せる。

親機の隣室であればまったく問題なく4K配信が視聴できる

直線距離で3mほど離れ、厚み16cmほどの壁を隔てている、視聴室Aにセットした4K配信対応のDIGAと4KプロジェクターでNetflixにアクセス。4K UltraHD画質で配信されている『ハウス・オブ・カード 野望の階段 シーズン6』をチェックしてみると、読み込みもスムーズで、4K/HDRの高画質映像を確認できた。

5メートル足らず離れた距離での数値は120Mbps

同じく直線距離5mほどのポイントで測定値180Mbpsの場所を見つけ、ここを中継機の設置場所に設定

つまり、このくらいの設置環境なら親機だけでも十分足りるわけだ。しかし、視聴室Aのスペースからビル共有スペースとなるフロアに出ると(☆2)、一気にスピードテストの結果は120Mbpsまで低下。直線距離にして5m足らず、鉄製の扉は開いたままだが、厚さ30cmほどのコンクリート壁を隔てると、Wi-Fiルーターの電波は激しく減衰することが分かる。同じフロアの視聴室Bのあるスペース(☆3)に足を踏み入れると今度は180Mbpsを記録。共有スペースの廊下より速度が出ているが、これは電波の具合がたまたま良かったのだろう。

視聴室Bの入り口では12Mbpsと一気にダウン

ドアの入り口から5mほど進み(親機から直線距離にして10mほど)、視聴室Bの前に来ると、一気に12Mbpsまで低下(☆4)、視聴室Bに足を踏み入れ、4K映像配信を視聴したいと考えていた部屋中央にまで来ると、5.4Mbpという有様だ(☆5)。

中継機のない状態では5.4Mbpsとなり、映像が再生できなかった

結局読み込みがストップしてエラーメッセージが表示されてしまった

なおこの位置では、測定に持ち出したiPhoneのWi-Fiも途切れるほどだ。視聴室Aで用いたものと同じレコーダーでNetflixにアクセスして『ハウス・オブ・カード 野望の階段 シーズン6』を視聴しようとしたが、表示上24%まで読み込んだ上で「現在、この作品を再生できません」という無情のエラーが表示された。それでも、一応は電波が入り、アクセスできた時点で十分頑張ったと褒めるべきところだろうか。

中継機のセットには「connectアプリ」を用いる。画面の指示に従うだけで、極めて簡単に追加できた

親機だけで届く電波の限界が分かったので、ここからが「WTR-M2133HP/E2S」に付属する2台の子機の出番だ。セットアップの際にはスマホの「connectアプリ」を起動しておくと親機との電波状況を確認して “設置可否の判定” をしてくれる。今回は180Mbpsを記録した、試聴室Bのスペース入り口に第一中継機を設置した。

第一中継機の設置ポイント。190Mbpsを安定して測定できるようになった

視聴室Bの入り口も12Mbpsから170Mbpsにアップ

親機に加え第一中継機をセットすると、その直近の位置(☆4)でもスピードテストは190Mbpsと電波状況はわずかに改善。ここはもともと良好な受信環境だったので良いとして、気になる試聴室Bの前では、なんと170Mbpsと余裕の状態。ただし、試聴室Bの中央の位置(☆5)では防音工事をした厚さ20cmの壁のせいか、一気に25Mbpsまで低下してしまった。

4K配信を受信するレコーダーのポイントは中継機1つを設置することで25Mbpsにまで向上。再生も行えるようになった

この「親機+第一中継機」環境で同じく『ハウス・オブ・カード 野望の階段 シーズン6』を視聴すると、読み込み24%から1分程度の時間をかけて再生スタートできた。

このままでも理論上は4K/HDRの最高画質が出せるはずだが、ドアを閉める程度の障害でも画質低下は確実。何より「WTR-M2133HP/E2S」には中継機が2台付属しているのだから、使わない手はない。

さらに視聴室Bの入り口付近に第二中継機を設置。最初は5.4Mbpsだったポイントで85Mbpsの高速通信が実現できた

中継機2台を活用することで、離れた視聴室でも安定した高画質が楽しめた
  
第二中継機の設置場所は、親機+第一中継機で十分な速度を確保できていた視聴室Bの入り口(視聴室Bのドアに入った内側)にセット。「親機+第一中継機+第二中継機」の環境で視聴室Bの真ん中の位置(☆5)で測定すると、実測85Mbpsという余裕の速度を記録! 実際に『ハウス・オブ・カード 野望の階段 シーズン6』の読み込みもスムーズで、最高画質での安定した表示を見せた。

親機だけではNetflixの4K再生がままならなかった状況から、第一中継機を加えることで何とか再生できるレベルにこぎつけ、第二中継機を加えたら余裕の通信環境の確保に成功。“メッシュネットワーク” の有用性を身をもって実感できた検証となった。

厚いコンクリートや、防音処理が施された壁が立ちはだかる厳しい環境も、親機と2台の中継機による “メッシュネットワーク” で乗り切ったバッファロー「WTR-M2133HP/E2S」。これなら、2階建てや3階建ての家庭のWi-Fi環境も、余裕ですべてカバーしてくれること間違いナシだ。

また同じフロアであっても、壁を何枚も隔てれば電波状況はそれだけ悪くなる。4K映像配信が当たり前となるこれからの時代、家族が集まるリビングに親機を設置し、それぞれの寝室や自室でも安定して高画質映像を楽しむためには、「WTR-M2133HP/E2S」の導入は必須と言えるだろう。

(特別企画 協力:株式会社バッファロー)

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