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公開日 2016/12/28 10:28
<山本敦のAV進化論 第119回>

アナログレコードのUSB録音、カートリッジ変更はどれだけ音に “効く” のか?

山本 敦

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アナログ再生のカートリッジ交換。USB録音の場合も音の違いは生まれるのか?

2016年も残りわずか。今年もVRにHDR、完全ワイヤレスイヤホンなどAVを取り巻く様々なトピックスが賑わった。読者の皆様はどの話題が一番記憶に残っているだろうか。私が最も注目したアイテムのひとつは“アナログレコードのカートリッジ”だ。

アナログ再生のカートリッジ交換による、USB録音への効果を実験してみた

ここ数年の間でまた徐々に高まりつつあるアナログレコード人気が、今年は若い音楽ファンにも飛び火したようだ。実際にテレビでも「アナログブーム」を取り上げるニュースや情報番組を見る機会が増えた。筆者も通っている美容院のスタッフに「最近アナログレコードってどうですか?興味あるんですよね〜」と聞かれ、ブームの広がりを実感した。

筆者がアナログに注目したのは、10月にオーディオテクニカがVM型カートリッジを一斉に発表したことがきっかけだった。1万円台からのお手頃価格で、一気に3シリーズ・9モデルも新製品が登場したので、さすがに目を引かれた。その後、とある場所でそのVM型カートリッジを聴き比べる機会を得て、驚くほど明快に表れる音の違いを体験。アクセサリー交換など、ユーザーが手間をかけた分だけ、音の変化として「答え」が返ってくるアナログ再生の魅力をあらためて感じた次第だ。

オーディオテクニカのカートリッジ製品。左からVM510CB/VM740ML/VM750SH、ならびにレコードプレーヤーに付属するAT95EX

オーディオテクニカからは今年、アナログレコードの音源をUSB経由でデジタル化できるプレーヤーも2機種発売された。しかもそのうち上位モデルの「AT-LP5」はカートリッジ交換も楽しめる。カートリッジを換えればUSB録音した音源にも違いが生まれるのだろうか。1枚のレコードから音質の違う音源を作り、ポータブルオーディオプレーヤーでも聴くと楽しいのではないか?と思い立ち、今回実践してみることにした。

オーディオテクニカのカートリッジ交換とUSB録音に対応するアナログレコードプレーヤー「AT-LP5」

オーディオテクニカの新VM型カートリッジ・3機種を試す

テストのために用意した製品は、オーディオテクニカのアナログプレーヤー「AT-LP5」のほか、本製品に付属する専用設計のVM型カートリッジ「AT95EX」とヘッドシェル「AT-HS10」。プレーヤーにはフォノイコライザーアンプが内蔵されているので、再生音のモニター用スピーカーとして、フォステクスから発売されているアンプ内蔵のアクティブスピーカー「FS-4AS」をRCAケーブルでダイレクトにつないだ。

フォステクスのアンプ内蔵スピーカー「FS-4AS」

新カートリッジ3機種を使ってそれぞれUSB録音

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