PR 公開日 2025/06/25 12:00

4K有機ELビエラ、 新境地の高画質に到達! 新フラグシップ「Z95B」を徹底視聴

65型モデルをパナソニック視聴室でチェック

パナソニックは、有機ELテレビを同社フラグシップと明確に位置づけ「コンテンツの持つ力を素直に引き出す」という、一貫したモニター思想でテレビの製品開発を続けているメーカーだ。

そんな中、2025年の最上位モデルとして登場する4K有機ELビエラ “Z95Bシリーズ” は、画質、音質はもちろん、デザインや機能性においても、実に6年ぶりとなるフルモデルチェンジを果たした注目機。本稿では「有機ELテレビの新基準」をもたらすその実力を、前モデルからの変化も含めて徹底的に確かめていく。

評論家・折原一也氏が、4K有機ELビエラ「Z95Bシリーズ」を徹底チェック

より鮮やかで正確な色彩を生み出す新世代有機ELパネル

65型「TV-65Z95B」:オープン価格(市場想定価格:税込530,000円前後)。サイズ展開は65型に加えて、55型「TV-55Z95B」(市場想定価格:税込380,000円前後 )を用意する

まずはZ95Bシリーズにもたらされた画質、音質の技術要素を、実機の視聴体験をもとに解説していこう。最大の進化点は、なんといっても新開発の有機ELパネル「プライマリーRGBタンデム」の採用だ。

これは、発光層を従来の青・黄・青の3層構造から、赤と緑の発光層を独立させ、新しい蛍光体を用いた2層の濃い青色の発光層を間に挟む全4層構造へと変化させたもの。これにより、光の三原色であるRGBそれぞれの純度を高め、より鮮やかで正確な色彩表現を可能にした。とくに赤色の表現力向上は目覚ましく、従来課題とされてきた黄色みがかった朱色ではなく、より純粋で深みのある赤色を再現している。

さらに、この新パネルは発光効率も大幅に向上。2024年モデルの「マイクロレンズ有機ELパネル」と比較して、約1.4倍という目を見張る効率向上を果たしている。この高輝度化と色純度の向上は、HDRコンテンツの表現力を飛躍的に高め、映像全体のリアリティを新たな次元へと引き上げる。

発光層が4層構造になった「プライマリーRGBタンデム」パネルは、発光効率の向上による輝度アップ、光の純度アップによる広色域化を同時に実現している

パネルの潜在能力を解放する独自の放熱構造と高画質機能

さらに、プライマリーRGBタンデムのパネル性能を最大限に引き出すために、ビエラが従来からこだわってきた放熱技術も新たなるステージへと進化。パネルが発した熱をさらに素早く空気中に放熱させる独自のパネル空冷技術「サーマルフロー」を投入している。

「プライマリーRGBタンデム」パネルの性能を最大限に引き出すため、空気の流れをコントロールするエアロダイナミクス技術を放熱設計に応用。独自のパネル空冷技術「サーマルフロー」を搭載する

有機ELパネルにおいて、高画質化と高輝度化を追求する上で、極めて重要なのが放熱設計だ。パナソニックはこの点にいち早く着目し、独自の放熱構造を開発してきたパイオニア的存在である。

Z95Bシリーズではその思想をさらに深化。従来のディスプレイモジュール側の放熱機構に加え、セット全体の放熱構造を見直して、サーマルフローという新たな考え方を導入している。

これは、自動車開発などで用いられる流体力学(エアロダイナミクス)の知見をパネルの放熱設計に応用したもので、数値流体力学シミュレーションを駆使してテレビ内部の空気の流れを徹底的に解析し最適化。これにより、パネルの温度上昇を効率的に抑制し、高輝度状態でも安定した映像表示と、パネルへの負荷低減を両立させている。

本体下部から吸気した空気を素早く排気してスムーズな気流をつくることで、パネルの温度上昇の効率的な抑制を実現している

そして、この進化した放熱設計と密接に連携するのが、長年培われてきた独自のパネル制御技術「Bright Booster」だ。従来はディスプレイモジュール単体での温度管理と電流制御が中心だったが、Z95Bシリーズでは、新開発の熱解析シミュレーションの結果も反映することで、テレビ全体の温度状態をより正確に把握。その情報をアルゴリズムにフィードバックすることで、パネルが持つ輝度ポテンシャルを最大限に、かつ安定して引き出すことを可能にしている。

リアルタイムで画素ごとのパネル発光状態を管理するパネル発光性能解析がさらに進化し、高コントラスト化を実現
新世代AI高画質エンジンを搭載。映像のガンマを微細なエリアごとに個別に調整、くっきりとした解像感あふれる映像を実現する「ダイナミックディテールエンハンサー」を新たに採用(※機能説明画像はイメージ)

画質と音質への貢献を追求してたどり着いた新デザイン

Z95Bシリーズは、デザインも6年ぶりにフルモデルチェンジ。単に見た目の美しさだけでなく「音と映像への貢献」をテーマに設計されている。

スピーカーは、上向き(イネーブルド)、横向き(ワイド)、前向き(ラインアレイ)、そしてウーファーから構成される「360立体音響サウンドシステム+」を搭載。特にウーファーは20Wから30Wへと出力を強化され、さらに計4つのパッシブラジエーターを対向配置のデュアル構成とすることで不要な振動を抑えるなど、低音再生能力を大幅に向上させている。

新しいフルフラットの筐体デザインに合わせてスピーカー配置も最適化

ウーファーはあえて露出するデザインに

また、フルフラットな筐体デザインを採用したことで、イネーブルドスピーカーの左右幅を約2倍に拡大。他のスピーカーユニットも最適配置することで、音の広がりや定位感を向上させている。

筐体は薄型のフルフラットデザインに刷新。真横から見ると背面部分に凹凸がないのがわかる。スピーカーグリルにファブリック素材を採用するほか、ランプやセンサー類を目立ちにくくすることで、画と音に集中できるデザインを実現している

特筆すべきは、ドルビーアトモス非対応の2chや5.1chコンテンツに対しても、ラインアレイスピーカーの特性を活かした独自の頭部伝達関数(HRTF)を用いた新しいアップミックス技術を導入した点だ。これにより、テレビ放送やネット配信コンテンツなど、あらゆるソースで没入感のあるサラウンド体験を実現する。

サウンドチューニングはテクニクス開発陣の官能評価、独自開発の音響解析システムをもとに設計している

次ページ実機で画音の進化を徹底チェック!

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