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公開日 2016/04/26 11:13

ヤマハの調音パネル「ACP-2」で“部屋全体で音楽を鳴らす” - 読者が自宅で効果を検証

【特別企画】リスニングルーム改善プロジェクト<第3回>
季刊オーディオアクセサリー編集部
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ルームチューニングの分野は、音質効果はもちろんのこと、設置のしやすさやデザインも含め、超マニアだけでなく、一般のオーディオユーザーも手軽に楽しめるようなアイテムが揃ってきている。そのブームを先導しているのがヤマハの調音パネル「ACP-2」シリーズである。同シリーズは人気オーディオメーカーであり、楽器・音響機器メーカーが手掛けたチューニングパネルという信頼性も相まって、オーディオファンから絶大な人気を集めている。本企画では、この調音パネルに興味を持っているオーディオファンのお宅を突撃訪問。実際に使用してみて、設置場所とその効果を実況中継的にお届けしている。

>>これまでのレポート
第1回 編集部員が自宅で検証。ヤマハの調音パネル「ACP-2」導入レポート
第2回 「ACP-2」の効果を“オーディオ大好き”本誌カメラマンの自宅で試した

ヤマハの調音パネルとは?

「音響共鳴管」と「堅い反射面」で構成された独自の音響構造により、わずか3cmの厚さながら、広い帯域でほぼ平坦な吸音特性を発揮。さらに散乱性能も備えているため、音響障害を抑制し響きを整え、単なる吸音材などでは得られない心地よい音場を作り出す。「ACP‐2」は高さを120cmとすることで、高さ90cmの現行モデル「TCH」と比べ、制御音域の最低域を拡張。特にオーディオ再生時やピアノ演奏時の中低音域の響きを整える効果を高めている。



■最大5m以上の天井で響きすぎる空間を対策

前回記事では、弊社刊『季刊 オーディオアクセサリー』誌でお馴染みのカメラマン、君嶋寛慶さんのリスニングルームを訪ね、ヤマハのチューニングパネル「ACP-2」の絶大な効果を体験していただいた。そんな君嶋さんが友人を道連れ(?)にしようとしている。

南雲暁彦さん(都内在住)。 コマーシャルフォトを中心に世界中をフィールドとして映像製作を行う。APAアワード、全国カタログ・ポスター展グランプリなど受賞歴多数。日本広告写真協会会員。知的財産管理技能士

今回ご登場いただく南雲暁彦さんは、君嶋さんと同じご職業、フォトグラファーである。お二人はオーディオを共通の趣味として、最近はお互いの家を行き来している仲である。君嶋さんはエラックのスピーカーをアキュフェーズのプリメインアンプでドライブし、今回ご紹介する南雲さんのお宅はソナスファベールの「グランドピアノ」でトライオードの真空管アンプで鳴らし、お互いが全く違う音の傾向を楽しんでいるのだ。

君嶋さんが南雲さんにヤマハの調音パネルを推薦したのには理由があった。それは南雲さんの7畳リスニングルームにあって、勾配のある天井は何と最大で5m以上もある。「とてもいい音なのですが、少し響きすぎるのでは」というのが君嶋さんの見解で、「それならば」ということで、南雲さんもヤマハの調音パネルに俄然興味を持ったのだ。

まずは調音パネルを設置していない状態で試聴。愛用システムはスピーカーがソナスファベールの「Grand Piano」プリメインアンプがトライオード「TRV-A300XR」のPSVAN WE300B仕様、エソテリックのSACDプレーヤーとトーレンスのアナログプレーヤーを使用

「この家自体は木と土だけでできていて、壁は珪藻土で和紙が貼ってあります。床は無垢の1枚板になっていて、この部屋の音に関しては気に入っているのです。ただあえて言えば、ソナスのスピーカーの箱がすごく鳴ることもあって、確かに少し響きすぎなのかなとは思っています」と南雲さんもACP-2の効果に期待している。

南雲さんのリスニングルームの見取り図。7畳のスペースで部屋自体の形は正方形に近い。天井は勾配になっていて、最大で5mの高さとなっている

■測定結果は理想的な状態!? 果たして効果があるのか?

さて、今回の試聴にあたってはヤマハより音響営業統括部の金子 勇さんに参加していただいた。まずは前回の君嶋さん宅と同様に、南雲さんのリスニングルームがどのような音響特性を持っているのかを、同社の専用アプリで測定。大まかな傾向を把握した上でスタートした。

ヤマハ株式会社の音響営業統括部の金子 勇さんがまずは部屋の特性を測定する

南雲さんのリスニングルームは残響時間、吸音率ともに理想的な結果が出た。若干気になるのは250Hzあたりまで低域が少し残響が長い(吸音が少ない)点

金子さん「この部屋の容積を入力した上で、残響時間を測定したのですが、全周波数でおおむねフラットないい状態ですね。吸音率も見事なほど最適です。これはこの部屋自体に極端な反射面や平行面がないことが要因です。でもこの測定は響きの特性を客観的に評価したものなので、ちょっと響きすぎると感じるのは、勾配天井の高さが原因だと思います。ただし天井の勾配はフラッターエコー対策には最適なので一概に悪いともいえないですが。

これだけいい環境なので、効果が出るかどうか。困ってしまいましたね……(笑)。ただ、あえて言うなら、250Hzあたりまでの低域が少し残響が長いです。ちょうど南雲さんの声の帯域です。ですからこのあたりの低域は改善できるはずです」

さて、今回の取材にはカメラマンとして君嶋さんにも同行いただいたので、ご本人にも感想をいただくことにしよう。

次ページACP-2を使って、リスニングポイントを拡大していく

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