公開日 2015/07/06 12:54

音楽ファンのための “ネットオーディオ” 完全ガイド【第15回】「様々な再生方法を整理する」

「USB出力を備えたネットワークトラポ」を考える
音楽ファンのための“ネットオーディオ”完全ガイドの第15回目では、ネットオーディオにおける様々な再生方法を紹介する。本連載を熱心に読んでいただいた読者の皆様ならば、“PCオーディオ”や“ネットワークオーディオ”といった言葉が、安易に分割できない概念であることはご理解いただけたはず。最終回では、DELAやAurenderといったブランドの製品が実現する「USB出力を搭載したネットワークオーディオトランスポート」という考え方を軸に、様々な再生方法を紹介していく。

連載目次
第1回「まず『音源』ありき」
第2回「タグについて理解しよう」
第3回「コーデックの基礎知識」
第4回「ライブラリを構築する」
第5回「音源の入手方法(1) CDのリッピング」
第6回「音源の入手方法(2) 配信サイトからのダウンロード」
第7回「PCオーディオで楽しむ(1) 基礎知識」
第8回「PCオーディオで楽しむ(2) USB-DACを活用する」
第9回「PCオーディオで楽しむ(3) 色々な再生ソフト」
第10回「PCオーディオで楽しむ(4) オーディオルームとPCの親和性」
第11回「ネットワークオーディオで楽しむ(1) 基礎知識」
第12回「ネットワークオーディオで楽しむ(2) サーバー」
第13回「ネットワークオーディオで楽しむ(3) プレーヤー」
第14回「ネットワークオーディオで楽しむ(4) コントロール」
第15回「様々な再生方法」


はじめに、PCオーディオとネットワークオーディオの本連載における定義を確認しましょう。

PCオーディオとは、「デジタルファイル音源を再生するうえで、PCそのものを再生機器として用いる形態」です。PCと接続するDACとしてはUSB-DACが支配的であり、PCオーディオは実質的に「USBオーディオ」と呼んでしまってもいい状況にあります。

ネットワークオーディオとは、「デジタルファイル音源の保存と再生にそれぞれサーバーとプレーヤーを用い、独立した端末からそれらをコントロールする形態」です。各機器がLANで接続されるということが、「ネットワーク」の名称の由来となっています。サーバーとプレーヤーも大切ですが、ネットワークオーディオの本質はコントロールと言えます。

そして、PCオーディオとネットワークオーディオの総称として、本連載のタイトルにもなっている「ネットオーディオ」という言葉が用意されています。

ここで、筆者はネットオーディオという言葉に対し、以下の意味を付け加えたいと思います。「デジタルファイル音源を管理運用し、再生する形態」というものです。PCオーディオとネットワークオーディオの前に「まず音源ありき」です。そのうえで大切になるのが「音源をどのように再生するか」という方法論です。

今回は「様々な再生方法」ということで、実際に再生を担う「再生機器」に焦点を当てます。「PCオーディオかネットワークオーディオか」という従来の考え方では微妙な立ち位置にある製品を取り上げ、その実態について考えます。

DELAのデジタルミュージック・ライブラリー「N1Z/N1A」

バッファローの手がけるDELAブランドの「N1Z」と「N1A」はオーディオ機器のレベルで作り込まれたサーバーです。良いサーバーという前提を満たしたうえで高音質を実現し、ネットワークオーディオにおけるサーバーの重要性をあらためて示した画期的な製品です。そしてアップデートによる機能拡張の結果、DELAは「USB-DACと直結」できるようになり、再生機器としても使えるようになりました。

DELA「N1Z/N1A」

ひとまず、DELAの機能を整理してみましょう。サーバーだ、トランスポートだという前に、DELAはまず「音源の在り処」です。音源を直接ネットワークオーディオプレーヤーに配信すれば純粋な「サーバー」となり、自分で「データ処理としての再生」を行えば「サーバー一体型USB出力搭載ネットワークトランスポート」となります。

DELAは「サーバー」としての役割と「トランスポート」としての役割の両方を担うことができる

トランスポートとして使う場合、DLNA/UPnPに対応しており、幅広い汎用アプリが使用できます。さらにオンデバイス・プレイリストにも対応し、外部からのコントロールが十全に機能します。アップデートにより、DELAはネットワークオーディオトランスポートとしても一線級の能力を獲得しました。

DELAはサーバーとして使えばネットワークオーディオプレーヤーの最高のパートナーとなり、トランスポートとして使えばPCオーディオのボトルネックとなるPCそのものの役割を果たすことができます。

このようにDELAはユーザーの選択肢を増やしこそすれ、PCオーディオとネットワークオーディオ、どちらか一方の価値をなくすことはありません。USB-DACを使おうとネットワークオーディオプレーヤーを使おうと、ユーザビリティは同じ土俵にあります。どちらを選ぶかは、最終的には音質とコントロールアプリ(現状ではDELAは汎用アプリしか使えません)の完成度の勝負となるでしょう。

また、DELAとUSB-DACを組み合わせる場合でも、どのみちネットワークオーディオのノウハウが必要です。DELAを「サーバー一体型ネットワークオーディオトランスポート」として機能させられるだけのスキルがあるなら、ネットワークオーディオプレーヤーはずっと簡単に導入できます。

DELAという製品を考えるうえで大切なのは、使い方以上に「音源」の存在です。やはり、BUFFALO自身が製品に冠した「デジタルミュージック・ライブラリー」という言葉が最も核心をついています。どのような使い方をしようと、「音源の在り処」としての高い完成度こそがDELAの根幹にあります。

次ページUSB出力を搭載したネットワークオーディオトランスポート

1 2 3 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 "カリスマ性"ともいうべきオーラを纏ったアキュフェーズ「E-4000」<販売店の声・売れ筋ランキング2月>
2 【インタビュー】Victorブランドは生涯にわたる音のパートナー。変化していくトレンドに“らしさ”を活かした提案を連打
3 オヤイデ/NEO製品の価格改定を実施。4/14より
4 「Sonos Play/Era 100SL」は“原点回帰”の象徴。Sonos新スピーカーのポイントを本国スタッフが語る
5 クルマで楽しむドルビーアトモス。メルセデス・ベンツ×ブルメスター×Apple Musicの新体験!
6 進化するMEMSドライバー最前線。フルレンジユニットで狙う、音質&ノイキャン性能の次なる可能性
7 フルテック、NCF配合の3P→2P変換電源アダプターに非磁性24K金メッキモデル「FI-PA NCF(G)」
8 B&W、スピーカー「803 D4」とマランツ「MODEL 10」など組み合わせた視聴イベント。4/4に青山で開催
9 カメラのキタムラ、初のヤマダデンキ出店。LABI池袋本店に買取強化店舗を3/27オープン
10 デノン、空間オーディオ機能搭載ワイヤレススピーカー「DENON HOMEシリーズ」。ブランド初のクラファン販売
3/27 10:59 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー200号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.200
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX