• ブランド
    特設サイト
公開日 2014/10/30 14:11

元Wadia技術者による新鋭ブランド “EXOGAL” 登場。 第1弾「Comet Computer DAC」の驚くべき実力

【特別企画】小型で安価ながらしっかり“ハイエンド”な音
角田郁雄
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
全盛期のワディアにおける中心的な技術者だったジム・キニー氏が立ち上げた新鋭ブランド「EXOGAL」。2014東京インターナショナルオーディオショウでも注目を集めた第一弾製品であるコンパクトなUSB-DAC「Comet Computer DAC」を、自身でもワディア製品を長く愛用し、その技術にも精通する角田郁雄氏がレポートする。

ワディアの中核技術者が立ち上げた新鋭ブランド

今年の東京インターナショナル・オーディオショウでも、新たなハイエンド・モデルが多数披露された。その中で気になったひとつが、EXOGAL(エクソギャル)という2013年に創業を開始した新進ブランドのUSB-DAC「Comet Computer DAC」だった。

なぜならEXOGALの開発者が、かつてWadia Digitalに在籍したJim Kinne(ジム・キニー)氏であったからだ。ワディアは理想のアナログ波形を実現するために、卓越したアルゴリズムを駆使して独自のマルチビット型DACテクノロージーを実現した。読者のなかには、過去のワディアのCDプレーヤーやDACを大切にお使いの方もいることであろう。CDトランスポート「Wadia270」やデコーディング・コンピューター「Wadia27」、マッシブなモノラルDAC「Wadia Series 9」は、彼が手がけた代表的なモデルである。

EXOGAL「Comet Computer DAC」 ¥280,000(税抜)

私も往年のWadiaの製品を長く愛用してきたが、それには理由があった。現在主流となるΔΣ1bit型DACチップはSACDにも対応し、空気感や繊細さを引き出すDACとしては認めている。しかし、その一方でマルチビットDACチップの音は、音像に明瞭な実体感を示し、中低域にアナログ的な厚みをもたらしてくれる。低域の弱音には深い陰影までも感じさせ、その音からしばらくは逃れることができなかった(ちなみに優秀なマルチビット型DACチップとしては、バー・ブラウン「PCM1704K」などがその代表と言える)。

EXOGALはJim Kinne氏に加えて、卓越したユーザーインターフェイスやデジタル制御を行なうFPGA、DSPの設計者であるジャン・ラーセン(Jan Larsen)氏も名を連ねている。私にとってEXOGALは今、注目するブランドなのである。なお、EXOGALというブランド名のEXOは“out of”、GALは“galaxy”を意味しており、「銀河の遥か彼方」というメッセージが込められている。 

384kHz PCMや5.6MHz DSDに対応。プリ機能やヘッドホンアンプも搭載

EXOGALの第一弾のモデルが「Comet Computer DAC」である。コーナーがラウンドしたA4サイズほどの大きさで、アルミケースが美しいフォルムを呈している。操作スイッチ類は一切なく、表示パネルのみが中央に据えられている。付属リモコンからの操作に加えて、iPadなどにインストールした操作アプリ「EXOGAL remote」を用いてBluetooth経由で入力切り替えや音量調整を行うことができる。

Comet Computer DACはコンパクトながらアルミ製の筐体に身を包んでいる

USB入力は384kHz/32bitまでのPCMと5.6・2.8MHzのDSDに対応する。他にも同軸、光、AES/EBUのデジタル入力を備える。RCAアナログ入力も1系統装備している。

本体右側面にヘッドホン出力を搭載

手のひらサイズの簡易リモコンも付属する

プリアンプ機能も備え、アナログ出力は音量可変のバランスXLR端子、アンバランスRCA端子を用意。ヘッドホンアンプも内蔵する。プリアンプ機能を活かせば、パワードスピーカーなどと組合せたシンプルなシステムも構築できる。

次ページワディア譲りの緻密かつ計算された回路構成を分析

1 2 3 4 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 女子プロゴルフ「パナソニックオープンレディースゴルフトーナメント」、4/26からの放送・配信予定
2 売価アップも品薄も問題にしないアキュフェーズの強さに感服 <販売店の声・売れ筋ランキング3月>
3 ソナスの新製品スピーカー「Lumina II Amator」が鋭い立ち上がり <ハイファイオーディオ売れ筋ランキング3月>
4 Prime Video、『ゴジラ-1.0』ほかゴジラ邦画実写全30作品や、Prime独占EP配信の『岸辺露伴は動かない』第4期など5月配信
5 ゲオ、43V型で4万円を切る狭額縁デザインの4K液晶テレビ
6 Anker、最大半額セールを楽天で実施中。完全ワイヤレスイヤホンは割引でさらにポイントアップも
7 『鬼滅テレビ -柱稽古編放送直前SP-』5/4 13時25分から無料配信。公開生放送の観覧受付開始
8 KEF、「LS60 Wireless」など一部スピーカー製品を値下げ。4月25日より
9 スカパー!、スティック型ストリーミング端末「スカパー!+(プラス)ネットスティック」を新開発
10 Netflixで「ご利用世帯の登録」画面が表示された場合の対処法は?
4/26 10:36 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー192号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.192
オーディオアクセサリー大全2024~2025
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2024~2025
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.21 2023 WINTER
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.21
プレミアムヘッドホンガイド Vol.31 2024 SPRING
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.31(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2023受賞製品お買い物ガイド(2023年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2023年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX