公開日 2014/05/14 12:15

ハイレゾ対応「Xperia ZL2」の音質をチェック − “ウォークマン”F880と聴き比べてみた

<山本敦のAV進化論>第8回
山本敦
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ソニーが昨年9月に“ウォークマン”やHDDオーディオプレーヤー「HAP-Z1ES」をはじめ、ハイレゾ音源対応の製品群を一斉に発売して以来、待ち望まれていた“スマートフォンのハイレゾ化”がついに、今夏にドコモが発売する「Xperia Z2/SO-03F」、KDDI/auが発売する「Xperia ZL2/SOL25」によって実現される。

今回は5月下旬発売予定のau版Xperiaフラグシップモデルで「Xperia ZL2/SOL25」の評価機で、特に“ハイレゾ再生”をピックアップして実力を検証したい

au版のXperiaシリーズ、フラグシップモデルとなる「Xperia ZL2/SOL25」

■Xpeira Z2とデザイン違いのフラグシップ

ドコモから発売される「Xperia Z2」は、名称や外観デザインなどグローバルモデルがベースになっているのに対して、auから発売される「Xperia ZL2」は、基本性能や機能はXperia Z2と同様だが、オリジナルのデザインとカラーで展開される。製品の詳細についてはPhile-webニュースで紹介されている通りだが(関連ニュース)、仕様の要点について軽くおさらいしておこう。

背面のメインカメラには有効画素数約2,070万画素の裏面照射積層型CMOSセンサー「Exmor RS for mobile」を搭載。レンズはF値2.0・広角27mmのソニー製Gレンズ

OSはAndroid 4.4で、2.3GHzのクアッドコアCPUを搭載。メインメモリーは3GB、内蔵ストレージは32GB。ファイルサイズの大きいハイレゾ音源を楽しむために必須となるmicroSDカードは最大128GBまでサポートしている。バッテリー容量は3,000mAh。auが4G LTEスマートフォン向けに提供するキャリアアグリケーションやWiMAX2+といった新しい高速通信技術にも対応する。

側面にmicroSDカードスロットを搭載。本体は防水・防塵対応

昨年秋に発売されたフラグシップ「Xperia Z1」で注目されたカメラ機能は健在。新たに4K動画撮影にも対応した、20.7Mの高画質カメラを搭載し、Androidスマートフォンとして初めてMHL3.0に対応したことで、同規格をサポートする“4Kブラビア”の最新モデルにつなげば、大画面で4K動画再生が楽しめる。「タイムシフトビデオ」「背景ぼかし」など新たなカメラアプリも追加された。

本体フロント側にステレオスピーカーを搭載。力強く明瞭な音楽再生をスマホ単体で可能にした

ディスプレイサイズはXperia Z2よりもやや小さい。約5.0インチのフルHDディスプレイには、ソニー独自の「トリルミナスディスプレイ for mobile」広色域再現技術が採用された。またXperia Z2/ZL2の世代から新しいバックライトシステムの「Live Color LED」を搭載。青色のLEDチップに赤と緑の蛍光体を組み合わせて、色彩をより鮮やかに、かつ自然に再現できるようになった。

ディスプレイには明るく色再現性に優れる「トリルミナスディスプレイ for mobile」を採用。「Live Color LED」技術により、さらに広い色域表現を可能にした

カラーバリエーションはテーマカラーのターコイズのほか、ホワイトとブラックの3色で展開。ダブルインモールド加工により、半透明のバックパネルの前後から加色し、Xperiaのロゴが浮かび上がるような立体的なデザインに仕上げている。

背面のXperiaロゴは光が当たる角度によって、ダブルインモールドの奥のパネルに影が映り込むようなデザインはフラグシップならではの細部へのこだわり


■ハイレゾ再生は最大192kHz/24bitまでのWAV/FLAC再生に対応

これまでハイレゾ再生対応を謳ったいくつかのスマートフォンが発売されてきたが、Xperia ZL2とXperia Z2の場合は、本体にプリインされているミュージックプレーヤーアプリ「WALKMAN」でデコードした最大192kHz/24bitまでのWAV/FLACファイルを、USBからデジタル出力し、USB-DACやDAC内蔵アンプなど外部機器を使って再生する。本体イヤホン端子からのハイレゾ出力には対応していない。

ハイレゾファイルの再生は「WALKMAN」アプリで対応。最大192kHz/24bitまでのFLAC/WAV形式のファイルをデコードしてUSBからデジタル出力ができる

次ページmoraアプリから直接ハイレゾ音源を購入できるか?

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