公開日 2022/05/20 11:00

Astell&Kern、新ハイレゾDAP「KANN MAX」5/28発売。最大15Vrmsの超高出力

小型化を追求し携帯性も両立
編集部:伴 修二郎
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
アユートは、同社の取り扱うAstell&Kernより、ハイレゾ対応ポータブルオーディオプレーヤー「KANN MAX」を5月28日に発売する。価格は199,980円(税込)。

「KANN MAX」

KANN MAXは、高出力設計ながら低歪みと高S/Nも両立するハイレゾオーディオプレーヤーをコンセプトとした “KANNシリーズ” の第4弾モデル。先日に発売決定がアナウンスされていたが、このたび発売日と製品の詳細が明らかとなったかたちだ。

バランス接続時には同シリーズ最大となる15Vrmsの超高出力を実現し、4段階のゲイン調整に対応。据え置き型ヘッドホンアンプ「ACRO CA1000」と同等の性能をポータブルサイズで可能とした。加えて、前モデル「KANN ALPHA」よりも薄型・軽量化し、ポータビリティーも両立する。さらに電源回路設計を工夫し、小型化しながらも約13時間の連続駆動を実現している。

高出力と低ノイズの両立のため、前モデルのKANN ALPHAと同サイズの限定基板を12層に分割し、アンプ回路に適用するデバイスの物理サイズを見直すなどした、新たなオーディオ回路設計を採用する。

超高出力ながら低ノイズを実現する新回路設計を採用

KANN MAXではアナログボリュームコントローラーを搭載し、ロスのない豊かなダイナミックレンジを実現するとしている。DAC部/ボリューム部/アンプ部で構成されるオーディオブロックには、それぞれに電源ICを備え、各部に安定して必要電力を供給を可能とする。また、これによりDC-DC電源の干渉リップルノイズを除去でき、OP-AMPで増幅して発生するノイズを最小限に抑制すると説明する。

DAC部には、ESS社の「ES9038Q2M」を左右2基ずつ、計4基搭載するクアッドDAC構成をシリーズで初採用した。これにより、1つのDACを1つのチャンネルにフルで割り当てられるため、音の深みや臨場感を最大限に表現できるという。また、独自のアンプ回路技術やDACの優れたデコード能力と相まって、歪みのない音声出力を可能とし、原音忠実に再現するとアピールする。

主要回路を一体化したブランド独自のサウンドソリューション「TERATON ALPHA」も搭載する。長きにわたる研究開発によって生まれた特許技術を用いて、効果的な電源ノイズの除去および電源管理、歪みの少ない増幅を可能にしたとのことで、「アーティストやプロデューサーが意図した原音に近い再生を実現する」としている。

同ブランド独自のサウンドソリューション「TERATON ALPHA」を搭載

最大PCM 768KHz/32bit、およびDSD 512のネイティブ再生に対応。MQAフォーマットの再生も行える。Bluetoothはバージョン5.0に準拠し、高音質コーデックのaptX HDやLDACをサポートする。また、本モデルと外部機器をBluetoothで接続する「BT Sink」機能も備える。

機能面では、音量の異なる音源を同一の音量レベルに調整する「リプレイゲイン」機能を搭載する。なお、本機能は192kHz/24bitまでの音源に対応する。また、同一ネットワーク上にあるPCやスマートフォン、FTPプログラムなどを使用してワイヤレスでファイル転送が可能な「AK File Drop」機能もサポートする。

ディスプレイは4.1インチ(720×1,280)のタッチスクリーンで、本体側面には、再生中の曲の音量レベルやビットレートなどを表示する「ボリュームホイールLED」を備える。LEDはユーザー設定によって点灯・消灯が可能となる。

本体上部に3.5mm 3極アンバランス出力 (光デジタル出力兼用)、2.5mm 4極バランス出力, 4.4mm 5極バランス出力 (GND接続有り)を装備。ゴールドPVDコーティング方式を採用しており、出力端子からの接触ノイズを最小限に抑えるとのこと。

ヘッドホン端子にはゴールドPVDコーティング方式を採用

筐体はアルミニウムを使用。その外観は、シリーズのアイデンティティを継承しつつ「高性能スポーツカーのような薄型でハイパワーな性能を印象づけるデザイン」を追求し、下から上に向かって急激に細くなる六角形のトップラインでスリムな形状を、背面のヘアライン処理によってスピード感や力強い出力を表現しているという。

高性能スポーツカーのような薄型でハイパワーな性能をイメージさせる外観デザイン

内蔵メモリは64GBで、最大1TB対応のmicroSDカードスロットも搭載する。USB-DAC機能や、USBデジタルオーディオ出力機能に対応する。そのほか、動画/音楽ストリーミングサービス「V-Link(Movie/Music)」機能や、音楽ストリーミングアプリをインストール可能な「Open APP Service」機能も備える。

また、DLNA機能強化のネットワークオーディオ再生「AK Connect」や、、別売のAK CD-RIPPERにも対応している。外形寸法は68.3W×117H×23.6Dmm、質量は約305g。

製品発売と合わせて、専用リアルレザーケース「KANN MAX Case」も同時発売する。カラーバリエーションはブラック/カーキブラウン/ブルーイッシュグリーンの全3色で、価格は各16,980円(税込)。なお、カーキブラウンとブルーイッシュグリーンは、アユート直販サイト「アキハバラe市場」限定販売となる。

「KANN MAX Case」

各色の特徴として、ブラックモデルでは、ミリング加工を施したCONCERIA WALPIERのButteroレザーを採用する。フランスの最高級の皮革を使用し、緻密かつ表面が滑らかな質感で、ベジタブルタンニングにより発色も良く、傷にも強いとしている。

質感は緻密で滑らかな表面の質感を実現

カーキブラウンモデルにはCONCERIA WALPIERのベジタブルタンニングレザーを採用。優れた品質のフランス産原皮を用いて後加工を最小限にとどめることで、美しい自然な光沢が特徴だとしている。また高い耐久性に加え、ソフトで滑らかな手触りも兼ね備える。

ブルーイッシュグリーンモデルでは、表面に人工的なコーティングを施していない、BADALASSI CARLOのMinervaレザーを用いており、使い込むごとに自然な光沢や色の深みといった経年変化を楽しめるとする。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX