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「ウォークマンのハイエンドならでは」への期待に応えられるか?

超ハイエンドウォークマンの進化具合は? ソニー「NW-WM1ZM2 / WM1AM2」徹底レビュー!

2022/03/24 高橋 敦
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■Android化と大型化で期待高まる! 発売近づく最新ウォークマン2モデルをテスト

先日、ポータブルオーディオ沼の深めのところにお住まいの方と話す機会があったのだが、その彼がこう漏らしていた。

「DAPはNW-WM1Aに満足しているので、当面は新しい製品を買うつもりはない。でもウォークマンのハイエンドの新しいのが出たら考える」

DAP分野の現状の難しさ、しかしその上での「ウォークマンのハイエンド」への期待の大きさを感じさせられた言葉だった。

そしてその「ウォークマンのハイエンドの新しいの」は、彼のその言葉からわずか数週間後に発表された。「NW-WM1AM2」「NW-WM1ZM2」だ。

SONYの「NW-WM1ZM2」(左/オープン/直販価格396,000円/税込)と「NW-WM1AM2」(右/オープン/直販価格:159,500円/税込)

前モデルからの大きな変化は「Android採用」と「大型化(大画面化)」。特に前者については、「サブスク対応」という不可避の流れから、他の選択肢はなかったものと思う。

であれば「他社と同じその土俵に乗った上で、ウォークマンのハイエンドならではの魅力を見せつける」。それがこの世代のハイエンドウォークマンに課せられた命題であり、ウォークマンファンからの期待でもあったのではないだろうか。

【目次】
●モデル:NW-WM1「AM2」の充実に注目
●操作性:工夫されたフォルムで大型DAPとしては持ちやすい
●バッテリー:容量大幅アップの力技でスタミナ自慢継承
●音質1:肉声感や気配感の豊かさが格段にアップ
●音質2:AM2は「Sparkle」ZM2は「プラスティック・ラブ」
●音質機能:CDロスレス×DSEE Ultimateが強い!
●まさかの:耳元ささやきダミヘと相性最高すぎて瀕死!


■モデル:NW-WM1「AM2」の充実に注目

まず最初にお伝えしたいのはNW-WM1「AM2」の充実っぷり。前世代と比較して今回のAとZは仕様差が少なくなっており、その違いはいわゆる「物量投入」だけと言ってもよい。具体的には以下の部分。

────────
▼NW-WM1ZM2
●シャーシ:無酸素銅(純度99.99%/金メッキ)
●リアカバー:アルミ削り出し
●バランス出力内部配線:極太キンバーケーブル
────────
▼NW-WM1AM2
●シャーシ:アルミ削り出し
●リアカバー:アルミ(削り出しではない)
●バランス出力内部配線:無酸素銅ケーブル

NW-WM1ZM2は削り出し無酸素銅、NW-WM1AM2は削り出しアルミ筐体

抜き出して並べると違いが目立つが、裏返せば「そのほかはすべて同等」だ。また抜き出した部分も冷静に見れば、AM2の内容にも何の不足もないことがわかるだろう。ZM2の物量投入がどうかしてるだけなのだ。

そのおかげか、前世代機と比べての音質向上の幅は、ZからZM2よりもAからAM2が大きい印象。また当然、機能や使い勝手の面は、重量から来る部分を除けば、AM2とZM2に大きな違いはない。

なので今回は主に、
●NW-WM1AM2実機で新世代モデルの実力や魅力をチェック
●NW-WM1ZM2については「AM2との音の違い」をチェック

という形でチェックを進めた。

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