公開日 2018/04/28 09:12

【ヘッドホン祭】SHURE、コンデンサー型イヤホン新モデル「KSE1200」。DAC非搭載で198,000円

5月下旬-6月上旬発売
編集部:風間雄介
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
シュア・ジャパン(株)は、SHUREブランドのコンデンサー型イヤホン第2弾「KSE1200」を5月下旬〜6月上旬に発売する。本日、「春のヘッドホン祭2018」会場で製品の発表会が行われた。

アナログ入力に特化した「KSE1200」

価格は20万円を切る

KSE1200の価格はオープンだが、198,000円前後での販売が予想される。予約は本日4月28日より受け付ける。

KSE1200 公式写真

KSE1500をベースに開発したモデルで、KSE1500とは異なり、アンプ部はDAC非搭載。音声はアナログ入力のみとし、手持ちのDACやプレーヤーと接続しやすくした。またアンプ部を小型化し、さらにポータビリティーを高めた。

製品の詳細については、イヤホン・ヘッドホンカテゴリーの開発責任者であるショーン・サリバン氏が説明した。

左からショーン・サリバン氏、マット・エングストローム氏、トーマス・バンクス氏

サリバン氏によると、イヤホン部はKSE1500のものとKSE1200のものとで、まったく同じだという。核となる部分は残したまま、DACやデジタル回路、ディスプレイなどを取り除き、音質は全く同じまま、シンプル化した。

イヤホン部はKSE1500と共通

アンプ回路は、アナログ入力に最適化して再設計した。入力系統をシンプルに下分、KSE1500のアンプに比べてノイズフロアが下がったという。なお、PCB基板は10層に重ねられているのだという。またバッテリー持続時間も長くなり、リチウムイオン充電池で12時間の連続駆動が可能だ。

アナログ入力端子を上部に備える

底面には充電用のUSB端子などを装備

なお、KSE1500ユーザーに対して、このKSE1200のアンプ部だけを販売することは、今のところ検討していないという。

KSE1500のDACアンプ部(右)との比較。小型軽量になった

サリバン氏は発表会の中で、コンデンサー型の利点について改めて説明。「ボウリングのボールは重くて動かしにくい。ピンポン球の玉は圧倒的に速く動かせる」とたとえながら、KSE1200のダイヤフラムはほぼ無質量であり、これによって圧倒的に素早い反応速度が得られることを強調。それが「究極の原音忠実サウンド、明瞭かつディテールに富んだ表現力につながっている」と説明した。

KSE1200のイヤホン部の構造図

コンデンサー型全面駆動ドライバーを搭載

コンデンサー型イヤホンでは、極限まで狭いスペースに設置された、2つの固定極板のあいだに高電圧を流す。すると固定極板のあいだに静電界が生まれ、極小の振動膜が超微細に振動。それが可聴音波を発生させるという仕組みだ。

サリバン氏はまた、ダイナミック型やBA型のドライバーについてもコメント。「ある箇所に固定された物理的な駆動点が起点となり、振動板を動かす。構造上、振動板の均一性が保てず、コンデンサー型に比べると、必然的に音の歪みが発生しやすくなる」と説明。それに対してコンデンサーでは「フルレンジの全面駆動ドライバーが、細部まで均一に振動する。圧倒的に歪みの少ない音質を実現できる」とアピールした。

コンデンサー型イヤホンの利点をアピール

「多くの魅力的な新製品を開発中」

Shure本社のプロダクトマネジメント・シニアカテゴリーディレクターを務めるマット・エングストローム氏は、「イヤホンはマルチドライバー化が進む一方、新たなイノベーションが生まれていない」と指摘。KSE1500が登場してから2年が経ったことを紹介し、「コンデンサー型イヤホンは現在において、世界最高の音質を生み出す技術だ」と力強く述べた。

さらにエングストローム氏は、「まだお話しできませんが、多くの魅力的な新製品の開発を進めています。引き続きご期待ください」と述べ、プレゼンテーションを締めくくった。

ブース内にはSHUREブランドのヘッドホン・イヤホンがずらり

パッケージをリニューアルしたSEシリーズもアピール

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX