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公開日 2012/08/09 13:00

パイオニア、上位AVアンプ「SC-LX86」「SC-LX76」を発売 − USB-DAC機能やDSD再生に対応

「ダイレクト エナジー HDアンプ」も更に進化
ファイル・ウェブ編集部
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パイオニア(株)は、USB-DAC機能やDSD再生機能を備えた2012年度のフラグシップAVアンプ「SC-LX86」と「SC-LX76」を9月中旬より発売する。

SC-LX86 ¥330,000(税込)
SC-LX76 ¥245,000(税込)

SC-LX86

SC-LX86のフロントパネルを開いたところ


SC-LX76

SC-LX76のフロントパネルを開いたところ
昨年発売された「SC-LX85」「SC-LX75」の後継機となる。今年度の下位モデルに搭載された新機能を踏襲しつつ、USB-DAC機能やDSD再生機能を追加。上位機種らしく音質・画質もさらに高めたのが特徴となる。以下、新モデルの詳細を見ていこう。

中上位機の今期コンセプト



SC-LX86は定格出力250W/ch(4Ω時)の9.2ch AVアンプ。9ch同時出力810W(8Ω時)を実現する。ドルビーTrueHD、DTS-HD MAのデコーダーを搭載。dts Neo:Xにも対応する。また、THX Ultra2 Plus認証も取得している。

SC-LX86

SC-LX86の背面部


SC-LX86の詳細
SC-LX76は定格出力230W/ch(4Ω時)の9.2ch AVアンプ。9ch同時出力は770W(8Ω時)。ドルビーTrueHD、DTS-HD MAのデコーダーを搭載。dts Neo:Xにも対応する。また、THX Select2 Plus認証も取得している。

SC-LX76

SC-LX76の背面部


SC-LX76の詳細

進化した「ダイレクト エナジー HDアンプ」を搭載

アンプは「ダイレクト エナジー HDアンプ」をさらに進化させたものを搭載。同アンプはSC-LX85にも採用されていたが、Direct Power FETの特性理解を深め、ノウハウを蓄積し、使いこなし力を高めたことで音質向上を実現したという。

進化した「ダイレクト エナジー HDアンプ」を搭載

具体的には、SC-LX86/76専用に音質部品を再選定したほか、Direct Power FETの良さを更に引き出すGNDの取り方やパターンレイアウトを再構築。これにより低音の豊かさを増したという。また、アンプを取り付けている筐体に大電流を流さないようにすることで、よりクリアな中高域再生を可能にしたとのことだ。

部品やレイアウトの見直しを行ったという

音質チューニングは英国の著名録音スタジオ「Air Studios」のエンジニアと共同で実施。「あらゆる面でLX85を凌駕した」と評価されたという。

「Air Studios」と音質チューニングをおこなった

本体にはAirSturiosのマークが入っている

さらにメインシャーシとパワーアンプ専用シャーシ部に、プリ/パワーアンプを電気的に分離する絶縁二重構造の「インシュレーテッド・デュアルシャーシ」を採用。各ブロックに最適なグランド設計が可能になり、セパレートアンプを組み合わせたのと同等の性能・音質を実現するという。また、デジタル回路/アナログ回路/パワー部の電源を独立させたインディペンデント・パワーサプライ設計を採用。電源部にはSC-LX86専用にチューンされた電源トランスを搭載している。

シャーシやシャーシ内構造も工夫が凝らされている(写真はSC-LX86の内部図)

電源部にはSC-LX86専用にチューンされた電源トランスを搭載


高音質化機能

16ビットや24ビットの音声を32ビットに拡張処理する「Hi-bit32 Audio Processing」機能を搭載。本機では、最高192kHzのマルチchソースまでHi-bit 32処理を行え、192kHz/32bitのサラウンドを楽しむことができる。また、ハイサンプリング処理時に「SLOW」「SHORT」「SHARP」の3つから異なるキャラクターの音質を選べるデジタルフィルター機能も搭載している。

アンプ内で生じる低音ズレに加え、ソースに由来する低音ズレまで手動/自動補正できる今期新機能「オートフェイズコントロールプラス」も備えている。スピーカーシステム内で発生する低音と高音の時間的なズレや、チャンネル間で異なる位相特性を補正し、揃えられる「フルバンドフェイズコントロール」にも対応する。

また、圧縮音源を補間する「オートサウンドレトリバー」機能も進化。音楽信号の転送レートとフォーマットを自動的に解析して補間でき、特に低い転送レートの音源で効果を発揮するという本機能、ARC経由で伝送された音声信号にも適用が可能だ。

さらにHDMI伝送時のジッターを低減する「PQLSビットストリーム」にも対応している。

そのほか、バーチャルスピーカー機能に、サラウンドバック/ハイト/デプスに加え、フロントとサラウンドの間を補間する「ワイド」も追加できる。9.2ch AVアンプながら、最大11.2chのバーチャル再生が可能となる。


USB-DAC機能やDSD音源再生機能を搭載

ネットオーディオ関連機能で注目なのは、「USB-DAC機能」と「DSD音源再生機能」の搭載だ。ただしこれはLX86のみに搭載されており、LX76は非搭載。なおDSD音源は、アンプ内部でリニアPCMに変換して再生する。

リアに用意されたUSB-typeB端子でPCと接続し、USB-DACとして使うことが可能。搭載DACは同社ネットワークプレーヤー「N-50」と同じものだ。信号伝送はアシンクロナス転送で行われ、192kHz/32bitまでのFLAC/WAVファイル再生に対応する。

USB-DAC機能の詳細

DSD再生機能も搭載した

対応OSはWindows 7/Vista/XP、Mac OS 10.5.7、10.5.6。Windows用のドライバーは、後述の「AVナビゲーター」と一緒にPCにインストールできる仕組みとなっているとのこと。

DSDファイルは、USBメモリに保存したDSDIFF(拡張子.dff)/DSF(拡張子.dsf)の再生に対応(2chまで)。フロントのUSB-TypeA端子経由で再生する。またメインルームへの出力も行える。

そのほか両機ともDLNA 1.5に対応し、PCやNAS内の音楽データをネットワーク経由で楽しむことが可能。別売のアダプター「AS-WL300」を使えば無線LANにも対応する。ネットワーク経由、もしくはフロントUSB端子から192kHz/24bitのFLACやWAVファイルの再生が可能だ。またWindows7認証も取得した。

AirPlayにも対応し、iTunesライブラリ内の音楽をネットワーク経由で再生することが可能。AVアンプのボリュームをiTunes側から操作したりといった使い方もできる。

Made for iPad認証を取得し、iPod/iPhoneに加えてiPadのデジタル接続に対応するほか、iPadの充電も行える。

さらに、Bluetooth経由で最大4台までのiPod touch/iPhone/iPadをワイヤレス接続し、お互いの楽曲情報を共有したり聴いたりすることができる「AirJam」にも対応している。


MHLにも対応

HDオーディオ/ビデオの接続規格「MHL(Mobile High Definition Link)」に対応。MHL認証ケーブルも付属している。Android端末内の最大1080p/7.1chコンテンツまでをテレビに映し出して再生が可能なほか、パイオニアAVアンプのリモコンでAndroid端末の操作が行える。


映像関連機能

4K映像信号のパススルーに対応。ランダムノイズ/ブロックノイズ/モスキートノイズに対応した「トリプルHDノイズリダクション」機能を備える。

接続するディスプレイの特性やディスプレイとの視聴距離にあわせて、色調やコントラスト、ディテール感などを自動調整してくれる「アドバンスド ビデオアジャスト」機能、ストリーミングコンテンツなど転送レートの低い動画の色ムラやブロックノイズ等を低減する「ストリームスムーサー」機能なども搭載。また、「P.C.24p」機能により、市販DVDや録画ディスクの映像を1080/24p出力することができ、フィルムの質感を再現することができるという。


接続性/操作性

HDMI端子は入力8(リア7、フロント1)、出力3系統を備える。フロントのHDMI端子はMHL端子と兼ねられている。HDMIスタンバイスルー機能、スタンバイ時のHDMI入力切換に対応するHDMIスタンバイスイッチング機能も備える。

またカスタムインストール機能も強化。Zone 4向けHDMIを備えているほか、Zone2/3向けオーディオ出力や、Zone2専用の独立サブウーファー出力を用意した。

Zoneルーム機能を強化した

そのほか、iOS/Androidアプリ「iControlAV2012」による操作や、接続設定&取説アプリケーション「AVナビゲーター2012」「AVNavigator for iPad」に対応する。「iControlAV2012」はZone操作向け機能を強化するアップデートが行われるとのこと。

また、再生中の入力機器やリスニングモードのオーバーレイ表示にも対応。ラック内にAVアンプを収納していたりと、フロントパネルの表示が見えない場合も分かりやすく操作できるとしている。

SC-LX86は外形寸法435W×185H×441Dmm、質量は17.9kg。消費電力は370W。

SC-LX76は外形寸法435W×185H×441Dmm、質量は17.6kg。消費電力は370W。

付属のリモコンは両機共通


人気モデルの後継機種は「期待に応えられるクオリティ」

発表会で挨拶をおこなったパイオニアマーケティング(株)マーケティング部長の三橋正嗣氏は「SC-LX85は非常に好評をいただいたモデル。この後継機ということで、みなさまの期待も高いと思うが、それに応えられるクオリティだと自負している。今回発表するAVアンプは、パイオニアを代表する製品だと言える」と新製品に自信を見せた。

パイオニアマーケティング 三橋正嗣氏

また会場では、AV評論家の鴻池賢三氏のナビゲーションによる、SC-LX86を使ったデモを実施。鴻池氏は「デジタルアンプが最初に登場した2003年頃は、音が硬くてハイファイは厳しいのではと感じてきた。しかしパイオニアは、LX85で新素子を採用し高効率化を実現し、一気に音が良くなった。今回発表したLX86は、素子がさらに磨き込まれ、高い駆動力による力強いサウンド、中高域のクリーンなサウンドを実現している。実際聞き比べても、LX86はLX85を上回っていると感じている。デジタルアンプは大きな将来性を持っており、大変期待している」と語った。

AV評論家 鴻池賢三氏

【問い合わせ先】
パイオニア
カスタマーサポートセンター
TEL/0120-944-222

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製品スペックを見る
  • ジャンルAVアンプ
  • ブランドPIONEER
  • 型番SC-LX86
  • 発売日2012年9月中旬
  • 価格¥330,000(税込)
【SPEC】●定格出力:250W/ch(4Ω時)、Total 810W ●HDMI端子:8入力/3出力 ●消費電力:370W ●外形寸法:435W×185H×441Dmm ●質量:17.9kg
  • ジャンルAVアンプ
  • ブランドPIONEER
  • 型番SC-LX76
  • 発売日2012年9月中旬
  • 価格¥245,000(税込)
【SPEC】●定格出力:230W/ch(4Ω時)、Total 770W ●HDMI端子:8入力/3出力 ●消費電力:370W ●外形寸法:435W×185H×441Dmm ●質量:17.6kg
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