• ブランド
    特設サイト
公開日 2009/03/25 17:52

邦画5社、アクトビラ上で映画配信サービス「まるまる映画」を開始

東宝・東映・松竹・角川・日活が集結
Phile-web編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

発表会に出席した各社役員

邦画のメジャー5社が共同で映画配信
邦画5社がタッグを組んで、アクトビラ上で新たな映画配信サービス「まるまる映画」をあす26日午前0時から開始する。参加するのは角川映画(株)、松竹(株)、東映(株)、東宝(株)、日活(株)。

提供はストリーミングによるペイ・パー・ビュー(PPV)方式で行われる。購入後48時間以内なら視聴が可能。「アクトビラ ビデオ」「アクトビラ ビデオ・フル」両フォーマットに対応し、視聴料金はHD作品の場合630円、SD作品は420円(いずれも税込)。ビットレートはHDが6Mbps、SDが3Mbps。

「まるまる映画」のサービス概要

毎月1日に、各社がライブラリーの中から作品を選択し、計6本を追加していく。配信提供期間は原則として6ヶ月間で、期間終了後は古いコンテンツと新しいコンテンツを入れ替える。サービス開始から1年経過したら、計72本のタイトルが揃う計算になる。

アクトビラでの「まるまる映画」トップページ

購入画面の表示例

5社が持つ、計約12,000タイトルのライブラリーからすると少ない印象だが、松竹の関係者は今回の取り組みについて「トライアル的な側面が強い」と説明。「事業を行いながら、どの作品がどのように受け入れられるかを分析し、今後の本格的な配信普及期に備えていく」という。

あす3月26日から提供を開始する作品は以下の通り。

・角川映画『犬神家の一族(1976年版)』『汚れた英雄』
・松竹『CASSHERN』
・東映『バトル・ロアイアル』
・東宝『大学の若大将』
・日活『鷲と鷹』

松竹は比較的最近の『CASSHERN』を提供

東宝は『大学の若大将』を提供

次回のコンテンツ追加は5月1日で、「怪獣・特撮映画特集」を予定する。角川の『大怪獣ガメラ』、松竹の『宇宙大怪獣ギララ』、日活の『大巨獣ガッパ』など、各社がテーマに沿ったラインナップを提供する。東宝の関係者は「5社共同サービスなので、こういったテーマ切りの編成が可能になる」と説明する。

5月の編成は「怪獣・特撮映画特集」

本日のサービス説明会には、邦画5社の役員が一堂に会した。角川映画の荻野和仁常務は、5社が共同でサービスを開始する背景について、「映画ビジネスの収入源は興行、パッケージ、テレビ放映の3つで、昨年は邦画の興収は良かったものの、パッケージは前年比88.8%となり、テレビについてもスポット広告の減少で映画の放映が減るなど、構造変化を迫られている。以前から配信には強い関心を持っていたが、ほかの4社も同じ思いであることがわかり、それなら一つのブランドで展開しよう、ということになった」と説明。

角川映画の荻野和仁常務

さらに同氏は、2011年の地デジ完全移行に向け、デジタル対応テレビへの置き換えが進んでいることに触れ、「映像配信による収入増を期待している。第4のマーケットに育てたい」と意気込みを示した。また松竹の野田助嗣専務も、「このマーケットは近い将来必ず大きくなる。消費者にとって利便性が高く、期待が持てる」と発言。東映の古玉國彦常務は「現在、映像配信の市場規模は600億円とのことだが、今後ますます市民権を得て発展するはず」と期待を表明した。

松竹の野田助嗣専務

東映の古玉國彦常務

また、東宝の千田諭専務、日活の由里敬三取締役は、2時間以上のものも多い映画の視聴には、PCではなくテレビが適している、という見解で一致。由里氏は「大画面薄型テレビが売れており、これで配信された映画が見られるということで、今後メインストリームになる可能性がある。今後、吉永小百合などのスター作品を提供し、歴史のある日本映画を、お茶の間に回帰させ、その魅力を伝えていきたい」と話した。

東宝の千田諭専務

日活の由里敬三取締役

発表会には(株)アクトビラの澤根浩一社長も出席。澤根氏は「日本映画のリーダーである5社が揃った記念すべき日だ。邦画の名作を、再度お茶の間に届けることができるのは非常に嬉しい」と挨拶。澤根氏によると、デジタル対応テレビのうち、インターネット回線に接続されているものは国内で80万台。そのうち、動画のストリーミング再生に対応した速度を持っているのは27万台という。一方でアクトビラのタイトル数は次第に増加し、現在は約7,000タイトルとなっている。澤根氏は「今回の新サービスで日本映画が一斉に追加される。VODという新しい形態が世の中に広まる契機になるのでは」と新サービスへの期待を語った。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 女子プロゴルフ「パナソニックオープンレディースゴルフトーナメント」、4/26からの放送・配信予定
2 売価アップも品薄も問題にしないアキュフェーズの強さに感服 <販売店の声・売れ筋ランキング3月>
3 ソナスの新製品スピーカー「Lumina II Amator」が鋭い立ち上がり <ハイファイオーディオ売れ筋ランキング3月>
4 Prime Video、『ゴジラ-1.0』ほかゴジラ邦画実写全30作品や、Prime独占EP配信の『岸辺露伴は動かない』第4期など5月配信
5 ゲオ、43V型で4万円を切る狭額縁デザインの4K液晶テレビ
6 Anker、最大半額セールを楽天で実施中。完全ワイヤレスイヤホンは割引でさらにポイントアップも
7 『鬼滅テレビ -柱稽古編放送直前SP-』5/4 13時25分から無料配信。公開生放送の観覧受付開始
8 KEF、「LS60 Wireless」など一部スピーカー製品を値下げ。4月25日より
9 スカパー!、スティック型ストリーミング端末「スカパー!+(プラス)ネットスティック」を新開発
10 Netflixで「ご利用世帯の登録」画面が表示された場合の対処法は?
4/26 10:36 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー192号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.192
オーディオアクセサリー大全2024~2025
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2024~2025
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.21 2023 WINTER
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.21
プレミアムヘッドホンガイド Vol.31 2024 SPRING
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.31(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2023受賞製品お買い物ガイド(2023年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2023年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX