公開日 2018/03/05 19:25

オヤイデ電気自作講習会「電源ケーブルを作ろう!」レポート

若者や女性、オーディオマニアやミュージシャンまで幅広く参加
季刊オーディオアクセサリー編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
既報の通り、オヤイデ電気自作講習会「電源ケーブルを作ろう!」が3月3日に秋葉原で実施された。参加費10,000円にて、会場に用意された素材と工具を用いて電源ケーブルの自作を楽しみ、当日作った電源ケーブルを持ち帰れるというものだ。

各参加者のテーブルに用意された道具とパーツ。ケーブルはTUNAMI NIGO V2で、ここに受付時に選んだプラグとコネクターが加わる

真剣に作業する参加者。老若男女、オーディオマニアからミュージシャンまで様々な人が集まって電源ケーブル製作を楽しんだ

(株)小柳出電気商会では、自作講習会を不定期で開催しており、前回開催から約1年、今回は2017年12月に発売されたオヤイデ電気の新製品、電源プラグ・コネクター「ARMOREDシリーズ」と、オヤイデ電気オリジナルの精密導体102 SSCによる切り売りケーブルを用い、電源ケーブル作りを通して自作の楽しみと魅力を味わってもらおうというもの。

今回は、電源プラグとIECコネクターは「ARMOREDシリーズ」で接点金属部の仕上げが異なる「AP/AC-029」または「AP/AC-004」を選ぶことができ、また電源ケーブルも、自作初級者向けの「BLACK MAMBA V2(1.8m)」または自作中級〜上級者向けの「TUNAMI NIGO V2(1.8m)」から選択して組み合わせる方法で実施された。

自作初級者向けの「BLACK MAMBA V2」による完成形

自作中級〜上級者向けの「TUNAMI NIGO V2」による完成形

電源端子の「AP/AC-029」は黄銅に無メッキバレル研磨仕様、「AP/AC-004」はベリリウム銅にプラチナ+パラジウムメッキ仕様で、オーディオ機器で使った場合、音質にも違いがある。来場者のチョイスした割合は、ほぼ9割方が「AP/AC-004」を選んだようだ。

一方の電源ケーブル「BLACK MAMBA V2」は3.5スケアの導体断面積の3芯仕様、「TUNAMI NIGO V2」は5.5スケアの極太導体断面積の2芯仕様となっており、太さが異なることから工作難度が違い、作り手の技量に応じて選択できるように設定された。

ワクワクしながらパーツを確認し、さあ、いよいよ組みたて開始だ

会場は、午前と午後の2回それぞれ45名の定員に対し、当日都合が悪くなった数名を除いてほぼ満席。来場者には20代の若者や女性から、ベテランオーディオマニアやミュージシャンの方まで幅広く参加していた。

電源ケーブル自作の経験者が多数訪れていたが、初めての方も多く、それでも5.5スケアの極太ケーブル自作に果敢に挑戦する方も見られた。ケーブルを選んだ割合としては、楽器系を楽しむ人や若い人に「BLACK MAMBA V2」が多く、「TUNAMI NIGO V2」はオーディオマニア系の人が多かったようだ。

会場には、工作に必要な道具一式と素材、そして詳細な工作マニュアルが全員分揃えられ、なおかつオヤイデ電気のスタッフが工程ごとに問いかけとサポートを実施。不明な疑問点へのガイドや、時間的な余裕、安全性も考慮されていたため、参加者は安心して作業に熱中できていた様子だった。

工作の設定時間は約2時間。進行役と解説は、オヤイデ電気秋葉原直営店 店長の原田智博氏が努め、実演とマニュアルの説明をしながら丁寧かつ余裕を持って進められた。

講習会用に作られた詳しいマニュアルを元に、説明解説を行うオヤイデ電気秋葉原直営店の店長、原田智博氏

今回の自作で一番の難関は、極太導体の被覆剥きと、端子への結線作業。スタッフにケーブルを支えてもらい、その間に導体を挿入してネジを締める場面もあった。

ケーブルのシースと被覆を剥く作業。カッターではなく、こうした作業に向いた特製のハサミを使って行う形で進行

導体の被覆剥きと結線が、最も難航する作業。スタッフのサポートを適宜受けながら、確実に結線させる

なかには途中で誤って切りすぎて、 “しまった!” という人もいたようだが、作業に失敗した時にもすぐにスタッフによるフォローがされて、全員、無事完成まで漕ぎ着けることができた。

完成後は、オヤイデ電気のスタッフが導通テストを実施し、結線の間違いなどがないかを確認して遂に完成!

完成後の記念写真。もの作りは面白い。なおかつ、これからそのケーブルによる音のクオリティアップを聴くのが楽しみ。帰りがけに参加者特典が用意されたオヤイデ電気秋葉原直営店へ立ち寄る人も多かったようだ

手ぶらで来場して、自ら完成させた電源ケーブルを持ち帰り、その音や画像を堪能する楽しみが体験できた。次回開催についてはまだ決まっていないとのことだが、来場者からは、「ぜひ参加したいので、次の開催が決まったら教えて欲しい」という要望も出されていた。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX