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公開日 2016/03/25 18:52

エソテリック、フルバランス・プリ搭載のプリメイン「F-03A」「F-05」。上位機はA級動作

Grandiosoの技術を一体型に集約
編集部:小澤貴信
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エソテリックは、旗艦モデル“Grandioso”の開発成果を投入したプリメインアンプ「F-03A」「F-05」を4月1日から発売する。

・「F-03A」“Class A”プリメインアンプ ¥950,000(税抜)
・「F-05」プリメインアンプ ¥700,000(税抜)

F-03A

F-05

「Fシリーズ」は、フラグシップ“Grandioso”におけるセパレートアンプの開発成果を余すことなく投入することを目指したプリメインアンプ・シリーズ。パワーアンプをClass A動作としたリファレンスモデル F-03Aと、通常モデル F-05の2機種をラインナップする。

F-03Aは「Grandioso C1」直系のフルバランス・プリアンプ、そしてClass Aパワーアンプを搭載。ヘッドホンアンプを除く全段をデュアルモノラル構成としている。出力は60W+60W(4Ω)、30W+30W(8Ω)。F-05はやはり「C1」直系のフルバランス・プリアンプを搭載。パワーアンプ部は、Grandiosoのステレオパワーアンプ「S1」をそのままコンパクトにまとめたという“ハイパワーアンプモジュール”を搭載する。出力は240W+240W(4Ω)、120W+120W(8Ω)。

Fシリーズは、本機の4つのコンセプトの頭文字“F”を示している。具体的にはFULL Analog(アナログ増幅)、Fully Integrated(一体型)、Fundamental(アンプの基本性能の追求)、Functional(機能性の追求)だ。

F-03AがClass Aパワーアンプを採用していること、フロントパネルに開閉式のドアを備えていることを除けば、両モデルの構成、投入された技術は基本的に同様となる。以下にその詳細を紹介する。

「C1」直系のフルバランス・プリアンプを搭載

上述の通り、両モデルともに旗艦モデル「C1」直系となるデュアルモノ構成のフルバランス・プリアンプを搭載。デュアルモノ構成による優れたチャンネルセパレーション、フルバランスによる高いノイズ耐性とピュアな増幅を実現しているという。

ボリュームコントロールには、独自のESOTERIC-QVCS(Quad Volume Control System)を採用。L/R、+/-ごとに独立させた合計4回路のラダー抵抗切替型ボリュームを電子制御で一括コントロールして音量調整を行う。これにより信号のL/R、+/-の独立が保たれ、チャンネルセパレーションと優れた位相特性、低歪みを可能にしたとのこと。

ボリュームおよびセレクターには、Grandiosoと同一のボールベアリング機構を採用。芯ブレのない、滑らかでアナログ的な操作感としている。また、パネル上の全てのノブは、アルミニウム無垢材から削り出している。なお、制御系統は全てフロントパネルに内蔵し、プリアンプ本体から電気的に分離。操作時以外は回路を完全停止させ、ノイズ対策を徹底する。

インテグレーテッドアンプとして入出力を充実させたことも本機の特徴。L/R独立電源・独立回路のデュアルモノ・フォノアンプ(MM/MC)、TI社「TPA6120A2」を採用したヘッドホンアンプを搭載する。

3バンド(TREBLE/MIDDLE/BASS)のトーンコントロールも装備。ハイエンド機としてそのクオリティにもこだわり、各バンド4回路(L/R、+/-)のデュアルモノ・バランス回路で構成。音質の劣化を気にすることなく音質調整がでるとのこと。また、TREBLEとBASSはそれぞれ、可変帯域をさらに高域/低域(14kHz/63Hz)にシフトさせて、ソース本来の音色を大きく損なわない繊細な調整を行うことも可能。調整は電子制御による0.5dBステップで行い、可変幅は±12dB。MIDDLE帯域は、マイナス側に合わせてトーンバイパススイッチと併用し、ラウドネスのプリセットとしても使える。

パワーアンプ部には大容量トランスや大型バイポーラLAPTトランジスターを採用

パワーアンプ部については、セパレートモデル「Sシリーズ」と同様に、パワーアンプ前段の入力段をフルバランス化。低インピーダンスで増幅を行い、聴感上のダイナミックレンジもさらに高めた。

電源部には、940VAのカスタムEIトランスを採用。ブロックコンデンサーはチャンネルあたり10,000μF×4パラレルのデュアルモノ構成となる。配線には極太ケーブルをボルトで接続して用い、低インピーダンス化も徹底する。このようにして電源部にはセパレートパワーアンプ並みの物量を投入することで、理論値通りのパワーリニアリティーを達成したという。

駆動力を高めるために低インピーダンス化も徹底。全段で8本のバスバーを使用し、スピーカーリレーには音質劣化の少ないMOS-FETスイッチを採用。出力段のコイルも省略した。

「Grandioso M1」から一貫して使用している大型バイポーラLAPT素子も採用。この素子は連続動作17A、瞬間動作34Aの電流供給能力を持ち、高出力と共に優れた高域特性、繊細な音色に寄与している。

さらに、LAPT素子の優れた高域特性を引き出すために、Grandiosoから継承した3パラレル・プッシュプル3段ダーリントン構成を採用。ドライブ段2段目から最終段への出力インピーダンスを下げる独自のLIDSC回路も備えている。また、NFBも最少として、よりナチュラルな音質を目指したという。

オプションボード・スロットによりDACの追加も可能

筐体には、堅牢な内部構造体によって各回路ブロックを専用コンパートメント化し、各基板を立体配置する「3D オプティマイズド・シャーシ」を採用。各回路の相互干渉を抑えるとともに、配線も最短経路とした。外装は肉厚アルミ材を採用し、F-03Aはピンポイントフット、F-05はスチール製インシュレーターによる4点支持とした。

本体背面には、オプションボードを追加できるスロットを1基搭載。11.2MHz DSD、384kHz/32bit対応D/Aコンバーター「OP-DAC1」を追加できる。また、プリアンプ、パワーアンプを単体で使用でき、使用しない側をOFFにすることができる。プリアウトについては、フルバランス構成を生かせるXLR出力も可能だ。

入出力端子は両モデル共通。入力はXLRを2系統、RCAを1系統、PHONO(MM/MC)を1系統搭載。またプリアンプ出力/録音用出力としてXLRを1系統、RCAを1系統搭載する。スピーカーターミナルはスクリュータイプを2系統備える。リモコンも付属する。外径寸法および質量も両機共通で、445W×191H×468Dmm/32kgとなる。

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製品スペックを見る
  • ジャンルプリメインアンプ
  • ブランドESOTERIC
  • 型番F-03A
  • 発売日4月1日
  • 価格¥950,000(税抜)
【SPEC】●スピーカー出力:30W+30W(8Ω)、60W+60W(4Ω) ●適合最小インピーダンス:4Ω ●入力端子:XLR×2、RCA×4、PHONO×1、外部プリアンプ入力×1 ●出力端子:XLR×1、RCA×1、ヘッドホン×1 ●ゲイン:プリアンプ部…24.5dB(ボリューム最大時)、パワーアンプ部…29dB ●外形寸法:445W×191H×468Dmm(突起部含む) ●質量:32kg
  • ジャンルプリメインアンプ
  • ブランドESOTERIC
  • 型番F-05
  • 発売日4月1日
  • 価格¥700,000(税抜)
【SPEC】●スピーカー出力:120W+120W(8Ω)、240W+240W(4Ω) ●適合最小インピーダンス:4Ω ●入力端子:XLR×2、RCA×4、PHONO×1、外部プリアンプ入力×1 ●出力端子:XLR×1、RCA×1、ヘッドホン×1 ●ゲイン:プリアンプ部…24.5dB(ボリューム最大時)、パワーアンプ部…29dB ●外形寸法:445W×191H×468Dmm(突起部含む) ●質量:32kg
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