トップページへ戻る

レビュー

HOME > レビュー > レビュー記事一覧

公開日 2025/06/23 06:30
同時期に登場するイヤホン2機種と共にチェック

DUNU「CONCEPT R」は「音楽を聴く楽しさ」を思い出させる逸品だ。同社初のCDプレーヤーを徹底レビュー!

鴻池賢三

前のページ 1 2 次のページ

イヤホンで実績を積み重ね、満を持してヘッドホンにも進出したDUNU(ドゥヌゥ)。進化し続ける同ブランドの驚きとも言える新たな一手がCDプレーヤー「CONCEPT R」である。プレーヤーの中でも今や開発と製造の難易度が高いCDプレーヤーを敢えて送り出す狙いとは?「CONCEPT R」というモデル名からも、チャレンジングで提案性の濃さが期待できる。


そこで今回は、CONCEPT Rの実機をハンドリングレビュー。またDUNUの新展開のひとつとして、CONCEPT Rと同時期に登場予定のイヤホン次世代モデルも併せて紹介する。





 


据え置きシステムの隣にもふさわしい、研ぎ澄まされたCDプレーヤー


まずはCONCEPT Rの概要と特徴を整理しよう。大枠ではバッテリーを内蔵するポータブル運用も可能なCDプレーヤー。最大出力が1.3W(32Ω負荷時)と超強力なヘッドホンアンプを内蔵するほか、デジタル出力も可能でホームオーディオへの組み入れも視野に入る。また、USB Type-Cによるデジタル入力も可能なので、DAC/アンプ/トランスポーター的なマルチな使い方ができ、デスクトップオーディオの核としても重宝しそうだ。



DUNU CDプレーヤー「CONCEPT R」


特徴は、隅々までこだわりを詰め込んだユニークさ。近年、各ブランドからコンパクトなCDプレーヤーの発売が相次いでいて、様々な趣向を凝らした製品が目を惹くのは事実だが、その中でも本機は圧倒的。筐体やボタン類は全て航空グレードのアルミニウム合金削り出し品とビルドクオリティは随一。フルディスクリート構成のR-2R D/A回路の採用やA/AB級の切替が可能なアンプも興味深い。



左から、4.4mmバランスライン出力、光デジタル出力、データ伝送用/給電用USB Type-C端子。CDトランスポートやヘッドホンアンプとして、据え置きオーディオシステムとの組み合わせも考えられる


デザイン面ではビンテージ感を意識しているが、単なるCDプレーヤーの復刻ではなく、ハイレゾファイル再生時代を経て研ぎ澄まされたリスナーの感性に挑む意気込みが感じられるのだ。CD再生を再定義し、オーディオファンに問いかけるコンセプチュアルな製品と言える。


 


ビンテージただよう上質な触り心地。細部にオーディオ的こだわりが宿る


本機を目の前にすると、やはり真っ先に感じるのはビンテージ感。四角くて大き目のボタンが印象的で、CDが登場して爆発的に普及した1980年代の記憶が蘇る。CD登場という革命と人々を熱狂させた数々の名機へのオマージュを感じるのだ。



再生/停止ボタン、頭出しボタンだけでなく、1 - 9の選曲ボタンも備える。精緻な加工が上質さを強めている


アルミ削り出しでソリッドかつ精密な雰囲気もさることながら、カチッと剛性の高いボタンの押し下げや、象徴的なスライダーレバーの滑らかな操作感など、ビルドクオリティの高さも秀逸。各社からコンパクトCDプレーヤーの発売が相次いでいるが、本機の存在感は最高峰と言って良いだろう。



スライダーは細やかな調整が可能なデジタルボリュームと直結。適度な抵抗感が心地良い


表示は単色OLEDで非常に鮮明。視認性が高く使い勝手の面で優れているのに加え、一般的にOLEDは液晶ディスプレイよりもノイズの発生が少なく、音質面でもプラスになりそうだ。CDオーディオ専用メカや独自開発のサーボアーキテクチャを採用し、回転音やシーク音が低く抑えられているのもオーディオライクで好ましい。







鮮明で情報がひと目で分かるOLED、駆動音の小さいドライブメカなど、音楽を妨げない配慮が嬉しい


CONCEPT R、そして2つの次世代イヤホンを試聴

前のページ 1 2 次のページ

関連リンク

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 BRAVIAが空飛ぶ時代? 動画コンテンツの楽しみ方に押し寄せた大きな変化を指摘するソニーショップ店長。超大画面はさらに身近に
2 ネットワークオーディオに、新たな扉を開く。オーディオ銘機賞の栄えある“金賞”、エソテリック「Grandioso N1」の実力に迫る
3 Nothing、最大40%オフのウィンターセール開催
4 LG、世界初のDolby Atmos FlexConnect対応サウンドバー「H7」。オーディオシステム「LG Sound Suite」をCESで発表へ
5 「ゴジラAR ゴジラ VS 東京ドーム」を体験。目の前に実物大で現れる“圧倒的ゴジラ”の臨場感
6 衝撃のハイコスパ、サンシャインの純マグネシウム製3重構造インシュレーター「T-SPENCER」を試す
7 AVIOT、“業界最小クラス”のANC完全ワイヤレス「TE-Q3R」。LDAC、立体音響にも対応
8 ソニー「WH-1000XM5」に“2.5.1”アップデート。Quick AccessがApple Music/YouTube Musicに対応
9 「HDR10+ ADVANCED」が正式発表。全体的な輝度向上、ローカルトーンマッピングなど新機能も
10 クリプトン、左右独立バイアンプ機構のハイレゾ対応アクティブスピーカー「KS-55HG」新色 “RED”
12/19 11:02 更新

WEB