ホームオーディオに迫る極上のカーサウンド。三菱自動車「アウトランダーPHEV」、ヤマハとの協業の背景を訊く
2025/01/16
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ヤマハは1月9日(金)- 11日(日)まで幕張メッセで開催するカスタマイズカーの祭典「オートサロン2026」のオートバックスブース内にて、現在開発中のアフターマーケット向け車載スピーカーのデモンストレーションを行っている。早速その音を聴いてきたのでレポートしよう。
今までヤマハの車載オーディオは、三菱自動車のアウトランダーPHEVをはじめとするOEM提供がメインで、アフターマーケット市場で販売はなかった。
だが今冬よりオートバックスと協業し、アフターマーケット向け車載スピーカー市場の参入を考えている。オートバックスと手を組む理由は販路だけでなく、顧客ニーズをしっかりとつかんでいることが理由のようだ。
会場には現在開発中のユニットを展示。トゥイーターは3cmのソフトドーム型で、振動板素材にはヤマハのホームスピーカーなどで知られるザイロン繊維を用いた複合材料を採用。17cmウーファーも同じくザイロン繊維の複合材料とすることで、低域から高域まで自然な音のつながりが得られるという。
注目すべきは、ウーファーのフレームに振動抑制機構「Isolation Frame」を設けたこと。これは取り付け部とスピーカーユニットをバネでフローティングする機構で、ドアパネルに対して不要な振動伝搬の低減に寄与するという。
会場の一角には、ボルボのフラグシップSUVであるXC90を用いたデモカーを展示。トゥイーターはダッシュボードにオントップ、17cmウーファーはドアにそのまま取り付けた状態という2ウェイ構成でデモンストレーションを行っていた。ちなみにアンプやDSPは、高額商品や特注品ではなく、ごくごく普通に購入可能な物を使っているとのことだ。
試聴は約10分間で、ジャンルの違う3曲が用いられていた。そのうち2曲は指定で、1曲は5曲の中から、被験者が任意の1曲を選ぶというもの。
気になる音は、まるで軟水のミネラルウォーターのような実に自然でニュートラルな音世界であった。
特筆すべきは2点。1つはトゥイーターの振動板面積が大きいためか、クロスオーバーポイントが低く、ヴォーカルに実態感と説得力が得られていること。
従来の小口径トゥイーターでは、ヴォーカルの再現において、どうしてもミッドレンジを設けた3ウェイシステムに軍配を上げざるを得なかったが、このヤマハの試作機は、そこまでの不満を覚えることはなかった。
そしてもう1つが、またサブウーファーが入っているのでは?と思えるほど、ワイドレンジな低域でありながら、音の濁りが少なく抑えられていることだ。
ワルツ・フォー・デビイのスコット・ラファロのベースは透明度が高く、適度な柔らかさをもってプレイバック。これがIsolation Frameの効果なのか、音響チューニングによるものか、おそらく相乗効果なのだろう。なかなかの出来栄えに感服した。
アウトランダーPHEVが採用するダイナミックサウンドヤマハ プレミアムとの違いは?というと、面白いことにアウトランダーPHEVの方が、我々がイメージするヤマハサウンドに近い。
逆に言うとカラレーションを感じる音ともいえる。それだけ試作ユニットの音はニュートラルな音なのだ。
ヤマハとしては、今後このユニットをどのように販売するかを模索しているようだ。会場にいる関係者にぜひ忌憚のない意見を伝えてほしい。