公開日 2022/03/25 06:40

RITEKが満を持して開発した高品質録画用BD-Rいよいよ発売開始。VGP審査委員も「永久保存版に最適」と太鼓判

記録層に特別な貴金属合金を採用し高度な記録品質を獲得
PHILE WEB ビジネス編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
VGP2022でディスクメディア部門「金賞」と「企画賞」を合わせて受賞、その優れた品質が注目される録画用BD-Rディスク「Ritek ArchivalシリーズBD-R 4X(BDR-25AG10SC)」の発売がいよいよ開始された。今回発売されたBD-R 25GBに加え、BD-R DL 50GB、BD-R BD-DSD両面 200GBについても商品化が予定されているという。気になるその実力を、VGPの審査委員を務める岩井 喬氏のレポートでお届けする。

「Ritek ArchivalシリーズBD-R 4X」(1回録画用BD-Rディスク/スリムケース入り10枚パック/インクジェットプリンター対応/ワイドプリントレーベル)。オープン価格で、実勢価格は2,400円前後

■動きの多いシーンで差。黒階調にも優れる

岩井 喬氏

ついにRITEK社から録画用BD-R「Ritek Archivalシリーズ」が誕生した。先行して販売が始まった「Ritek Pro“CG”シリーズ」(DVD-R/CD-R)に引き続き、プロ用途向けの品質の高さと高い耐久性、長期保存性を兼ね備えた理想のBD-Rとして設計されている。特別配合の貴金属合金を記録層に用いたといい、一般的なBD-Rの記録面は濃紺色であるのに対し、Ritek Archivalシリーズの記録面は金色だ。優れた化学的・物理的性質を持っているそうで、記録安定性や高い信号特性、耐久性を実現しており、大事な記録を長期間に渡って保存するのに最も理想的なBD-Rとなっている。

記録層に特別な貴金属合金を採用することで、化学変化が起きにくく、多様な使用環境の条件下において高い耐久性能を実現する。ディスクをお湯に入れたまま30分間沸騰させ、エラーレートを比較するという過酷な条件を強いる試験では、煮沸前の青色のグラフと、煮沸30分後の緑色のグラフを比較すると、他社製品(右側3つ)ではエラーレートが上昇するのに対し、「Ritek ArchivalシリーズBD-R 4X」(左側3つ)では数値にほとんど変化がなく、記録品質が保たれていることがわかる(提供RITEK)

他の記録用ディスクメディア同様、録画用BD-Rも日々安くなっているが、プログレードの高品質製品は希少であり、BDレコーダーを活用し、ストリーミング放送では見ることができない一期一会の番組記録をディスクに残しておきたいというニーズに対しては万全とは言えない現状であった。そうした中で誕生したRitek Archivalシリーズは永久保存版の番組記録にも最適な信頼性の高いBD-Rである。

一般的に販売されているバルクBD-Rとの地デジ放送録画の比較では、特に動きの多いシーンで差があり、Ritek Archivalシリーズはブロックノイズも少なく、色再現の階調表現も高い印象だ。逆光などの高輝度なシーンでは白飛びを抑え、黒階調も一際高まっているように感じた。

「Ritek ArchivalシリーズBD-R 4X」は台湾に構える同社工場において、「Ritek Pro“CG”」同様、専用の製造ラインにおいて、厳格な品質管理、行程管理のもとで製造が行われている(提供RITEK)

■高品質記録の定番銘柄としての成長を期待

CD-R/DVD-Rは一般的なニーズよりは写真館や音楽のリハーサルスタジオなど、来客用に素材を記録し、提供を行う業務用途に向けた需要は少なくないと考えられるが、再生するための機器が身の回りで少なくなっており、この先もその流れは加速してゆくことが考えられる。とはいえ、記念写真を保存したディスクが経年劣化で読み込みエラーを起こしてしまうと、人生の大事な一ページが失われたかのような喪失感に襲われることも考えられるわけであり、耐久性の高い「Ritek Pro“CG”」シリーズの存在意義はまだまだ高いはずだ。

高品質で高い評価を獲得する「Ritek Pro“CG”」CD-R

「Ritek Pro“CG”」DVD-R

一方、録画用BD-RはBDレコーダーがある限りは必要とされるものであり、現在この瞬間においては高品質なものが望まれる状況だろう。特にコンシューマー向けとして考えるならば耐久性や品質の高さに見合ったパッケージデザインなど、モノとしての魅力を追求することが必要だ。

“高品質記録ディスクの決定版”としてRITEK社には最後の選択肢となりつつあるが、できる限り長く事業を継続していただき、定番銘柄として育っていってほしいと感じる。特に4K番組録画対応の高級BDレコーダーを購入するユーザーにとっては記録メディアにもこだわりたいのではないか。Ritek Archivalシリーズはそうしたニーズにも応えられる、レコーダーブランドの純正品を超える高いクオリティを実現した記録ディスクとして、映像・音質にこだわる方にお薦めしたいBD-Rである。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 オーディオ銘機賞「ベストバリュー大賞」受賞! DALIの技術と美学を凝縮した「KUPID」の実力に迫る
2 “スイング式”インシュレーターに薄型モデルが登場!セレニティ 静寂-Shijima-の「SWI-10」使いこなしレポート
3 トップクラスのながら聴きイヤホンにさらなる機能性がプラス!Shokz「OpenFit 2+」レビュー
4 <ポタフェス>SHANLING、水月雨監修のポータブルCDプレーヤー「Crossover」世界初公開/ONIX、超小型DAC「Tocata XM2」初展示
5 <ポタフェス>見た目も音もこだわった、HiBy Digitalの「初音ミク」コラボアイテム展示/FAudio「Major」に後継機か
6 大好きな車とバイクを眺める6畳空間に、4K/100型のホームシアターを実現
7 SHANLING、サブミニチュア真空管をデュアル搭載したポータブルDAC/アンプ「UA7」
8 Oriolus、落ち着いた音色と現代的な機能性を両立したBluetoothアンプ「1795MKII」
9 ピクセラ、テレビを見るとポイントが貯まるワイヤレスチューナー「ポイテレ」
10 <ポタフェス>オーディオテクニカ、フラグシップ機「ATH-ADX7000」「ATH-TWX9M2」を堪能
12/15 11:02 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX