公開日 2016/03/18 14:42

ソニー「α7S II」でオーロラを撮影! 暗所撮影能力は極寒の地でも発揮されるか?

手持ちでオーロラ撮影にチャレンジ
■「α7S II」はオーロラ撮影に使えるのか!?

一生に一度はオーロラをこの目で見て、そのシーンをカメラに収めてみたい。そんな計画をずっと夢見ていたが、ついにそれが実現できる日がやってきた。1月末、私は仲間達とフィンランドの北部ラップランドにあるロヴァニエミにいた。

今回の記事ではα7S IIをメイン機材としてオーロラ撮影旅行を敢行した

オーロラが見える地域は、一般人が立ち入れる場所としては基本的に北極圏内となる。当然ながら寒さに耐えられるだけの体力は必要だ。そこで、まだ体力がある60歳のメモリアルイベントとして出掛けるのがいいとなった。

出掛けるに当たっては、もちろんそれ相応の準備は必要だ。悩ましかったのが撮影用機材の選定だ。撮影では静止画はもちろんだが、できれば動画も、それも4K動画で撮影してみたい。何しろ初めての体験だけに、撮影方法はネットの他、経験者にも話を聞いて収集。その結果、メイン機材はソニーのミラーレス一眼カメラ『α7S II』に落ち着いた。

このカメラ、拡張時であればISO409600までの超高感度撮影が出来ることが最大のウリ。35mmフルサイズセンサーを持ちながら、画素数を1,220万に抑えることで高感度下での幅広いダイナミックレンジを徹底追求したカメラなのだ。価格はボディだけで40万円はする高級機だけに、オーロラの姿を捉えるすべてをこのカメラに託することにした。

組み合わせたレンズは、Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS(SEL1635Z)と、FE 28mm F2(SEL28F20)の2本。SEL1635Zは普段使いのレンズとして使えるし、SEL28F20の明るさはオーロラ撮影に役立つ。また三脚は必須ということで、トラベル型ではあるものの、長時間露光も想定してしっかりとした脚を持つものを選んだ。

■肉眼では確認できないオーロラをα7S IIのモニターで発見!

オーロラの地、ロヴァニエミは、サンタクロース村のあるところとしても知られる場所だ。日本から約10時間のフライトでヘルシンキへ到着。ここで国内線に乗り換えて1時間半ほどで到着するが、ここで吉報が届いた。現地の人から「オーロラが出ている」との知らせを受けたのだ。もしかしたら初日から見られるのかもしれない。期待は高まる。

ロヴァニエミに到着した時の市内の様子。80km北上すればあるいは見えたかもしれない(ソニーα7S II:28mm+Ultra Wide Conberter F2.8 1/5秒 ISO12800 )

いよいよ目的地ロヴァニエミに到着。まず驚かされたのはその気温だ。機内の外気温時計ではヘルシンキが-14度だったのに、ロヴァニエミでの表示はなんと-28度!酷寒の地に着いたことを知った瞬間だった。

オーロラを撮影した時、クルマが示した外気温は-28度を示していた

オーロラは出ているのか!? 急いで空港の外へ出ると-28度の空気が肌に突き刺さってピリピリと痛い。空を見上げる……が、その気配はなし。消えてしまったのか…。でも明日があるじゃないか。3泊を予定しているので、チャンスは十分あると気持ちを切り換え、その日は長旅の疲れをホテルでゆっくりと癒すことにした。

ヘルシンキの夜景。ホテルの部屋から手持ちで撮影(ソニーα7S II:16-35mm F4.0 1/100秒 ISO12800 )

次ページ手持ち撮影でもオーロラが楽に撮れるα7S II

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