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公開日 2015/01/23 12:59

OPPOの平面駆動型ヘッドホンでアニソンを聴く!

【特別企画】
高橋 敦
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大ヒットを飛ばしたユニバーサルプレーヤーを筆頭に、多機能・高音質でハイCPなオーディオ機器を送り出してきたOPPOが新たに世に問うヘッドホン、PM-1とPM-2。OPPOならではの独自の視点から構成された、オーディオ的遊び心溢れるモデルでアニソンの楽しみを追求する!


平面駆動型のメリットを探る

■振動板全体を均一に前後動させることで、振動のむらを排除

OPPO初のヘッドホンアンプ「HA-1」と同時に登場した、同社初のヘッドホン「PM-1」。前述したHA-1と組み合わせてのバランス駆動も大きな特徴だが、他にも大きくそして核心的な特徴がある。「平面駆動型ドライバー」の採用だ。

多くのヘッドホンは、円錐やドームのような形状の振動板の中央を磁気駆動回路に接合し、そこを中心に振動板を前後動させて空気を揺らし音を生み出す。この場合、中心部と周辺部で振動にむらができるなどの問題があり、その抑制が設計の難所になる。

対して平面駆動型は平面、フラットな板の形の振動板自体に磁気回路の一部(コイル)を組み込み、振動板全体を均一に前後動させる。これなら前述の問題は綺麗に回避できる。しかし平面型には独特の難しさがあり、使用例は多くはない。ヘッドホンのデビュー作にしてあえてそれを選んだOPPOのチャレンジには感服だ。さらに天然ラテックス製クッションと子羊革のイヤーパッドなどによる抜群の装着感。技術偏重のヘッドホンではないことも好印象だ。

そして少し遅れて登場したのが「PM-2」なのだが、こちらはその子羊革を人工革にするなどして、PM-1と同等の基本部分を維持したままで価格を抑えたモデル。というかPM-2がスタンダードタイプでPM-1がプレミアムタイプと考える方が納得だ。

■十分なワイドレンジを確保した上で、ミドルレンジの充実が光る

PM-1の音の特徴は、特にバランス駆動の際に顕著だが、そのミドルレンジの充実だ。十分なワイドレンジ、低域の深みと広域の伸びやかさを確保した上で、しかし中域の濃厚さが際立つ。現代のハイエンド機の中では光る個性だ。声にせよ他の楽器にせよ、音楽の表現の中心はやはり中域にある。高性能をアピールしやすいフラット&ワイドにこだわらず中域を重視した音作り。ここにもOPPOの高い技術を持ちながらもその技術に偏重しない姿勢が見える。

高域のほぐれもよく、花澤香菜さん「ほほ笑みモード」の声など実に心地よい。「ほほ笑みモード」ではその音の滑からさで、シンセのバスドラムとベースのディープ感、アナログ感をよく引き出すこともポイントだ。それも含めて様々な音が散りばめられている作品だが、空間に余裕があり音の配置が綺麗なので、情報量が多くてもボーカルが埋もれたりしない。そこも美点だ。

喜多村英梨さん「掌ーshowー」の高密度メタルサウンドでもそれは発揮され、すべての楽器がこれでもかと弾きまくる情報量を損なわずに配置。バスドラムの硬すぎないしなやかなアタックでの素直な抜けもよく、リズムを複雑に支える様子が届いてくる。そして深く歪んだギターのエッジの豊かな倍音感!これもすばらしい。

PM-2も少しシャープで解像感重視な印象だが音の基本は同じだ。

意欲的なデビュー作にして完成度も高い。大歓迎したい新鋭だ。

イヤーパッド交換でさらに音質を追求
PM-1には「標準子羊革」「ベロア」の2種類のイヤーパッドが当初から付属。後ほど「新型子羊革」も追加付属され、購入者にも無償配布された。こちらに付け替えると高域側のシャープさが強まり、クリアで解像感の高い音調を得られる。またPM-2付属イヤーパッドも音調が異なり、こちらはPM-1の標準と新型の中間的な印象。なおPM-2にPM-1の標準イヤーパッドを付けてみるとPM-1とほとんど同じ音調になった。


エネルギーの密度を感じられる中域に注目
PM-1の再生周波数特性のグラフ。再生帯域「●Hz〜●kHz」とかだけだと音を想像にしにくいが、その幅の中での特性やバランスをこのように視覚的に見せてもらえるとそれよりも想像しやすくて嬉しい。目立つ凹凸のない低域、なだらかに減衰しつつ自然に伸びる高域、そして視覚的にもエネルギーの密度等を感じられる中域に注目。


■おすすめアニソンと音質傾向表



PM-1

田村ゆかり「恋と夢と花時計」
田村ゆかりさん声の猫の舌のように心地よいざらつきを最も堪能できるのがPM-1+標準イヤパ!




PM-2

Aimer「Star Ring Child」
ディストーションギターが鋭さと厚みを兼ね備える迫力でザクザクとリズムを刻んでくれる!


※この記事は「アニソンオーディオVol.2」掲載記事をウェブに転載したものです。

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