[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第99回】にわかに活気づく “平面駆動ヘッドホン” 注目3機種聴き比べ!

高橋敦

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2014年09月26日
■満を持して!にわかに活気づいてきた平面駆動型ヘッドホンに全力で迫る
比較試聴レビューは4ページ目から!

音楽やオーディオの世界において「立体的」というのは褒め言葉として使われる表現だ。レビュー記事に「立体的な音色」「立体的な音場」といった表現があれば、その記事の執筆者はその作品や製品の音を高く評価していると考えてよいだろう。そしてその対義である「平面的」「平板」というのは音の乏しさを表す方向で使われることが多い。

しかし!今回はあえて「平面」をピックアップ!ヘッドホン関連ニュースを目敏くチェックしている方なら、このところ「平面駆動型ヘッドホン」の新製品が相次いでいることがちょっと気になっているのではないだろうか?

しかし言うまでもなくこの場合の「平面」は音質を表現した言葉ではなく、音を出す仕組み、ドライバーの形式の話だ。なので冒頭の前置きには特に意味がないのですっかり忘れていただきたい。というかこの連載の冒頭は意味がないことが多い。

忘れてもらったところで申し訳ないのだが、「平面」の対義が「立体」であることは思い出してほしい。平面駆動型ヘッドホンがあえて「平面」と表現されるということは、それと対になる「立体」ヘッドホンが存在するということだからだ。

でも実は「立体」ヘッドホンの正体は「一般的なダイナミック駆動型ヘッドホン全般」。つまり現在のヘッドホンの大半は立体ヘッドホンだったりする。

では一般的な「立体」ヘッドホンとにわかに活気づく「平面」ヘッドホンの違いとは何か?それは端的に言えば、電磁力によって振動させられて音を出すパーツ、振動板の形状だ。一般的なヘッドホンの振動板はドーム型(またはコーン型)。球の一部を切り出したような、あるいはすり鉢型のような立体だ。対して平面ヘッドホンの振動板はフラットな板状の平面だ。だから「平面駆動型」。実は実にシンプルな話だったりする。

まず、こちらは昨日発表されたソニー「MDR-Z7」のアルミニウムコートLCP振動板。一般的なドーム型をしている


対してフォステクスの平面駆動ヘッドホン「TH500RP」の構成。スクエア型の平面的な振動板を採用する

さらにAUDEZEの平面駆動ヘッドホン「LCD」シリーズの構成。こちらは円形の平面的な振動板だ
ではなぜドーム型ではなく平面型にするのか? その利点は?

“平面駆動”のメリットとは?

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