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公開日 2012/11/12 11:49

3D画質が飛躍的に向上 − エプソン“dreamio”旗艦機「EH-TW8100W」集中視聴

【特別企画】より明るくなった3D映像の実力
取材・執筆/大橋伸太郎
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新開発のパネル駆動技術「Bright 3D Drive」の採用により、3D映像のクオリティを劇的に向上させたエプソン“dreamio”の最上位モデル「EH-TW8100」「EH-TW6100」シリーズ。2D/3D変換やワイヤレスHD機能を搭載し、機能面でも注目の最新モデルを徹底チェックした。


■Epson 液晶プロジェクター
EH-TW8100W/¥OPEN(予想実売価格32万円前後)
EH-TW8100/¥OPEN(予想実売価格29万円前後)



3Dの明るさを向上させたエプソンのハイエンド機

今季、エプソンは3LCDプロジェクターの8000シリーズと6000シリーズのブラッシュアップを図った。従来モデルと同様、ワイヤレスHD機能を搭載したモデルと、通常モデルの2モデルを用意している。上位モデル「EH-TW8100」「EH-TW8100W」、そして「EH-TW6100」「EH-TW6100W」はC2FINEの「D9」フルHD透過型液晶パネルを3基搭載した液晶プロジェクターである。

両機で特に注目したいのが、同社独自のパネル高速駆動技術「Bright 3D Drive」の搭載だ。230Wの高性能ランプ<E-TORL>と電気回路の合わせ技で、3D映像時の明るさを著しく向上させた。D9パネルの特長を活かした480Hz駆動で、アクティブ3Dメガネのシャッターが閉じている時間を短縮し、明るい3D映像を実現した。

3Dメガネも改善しており、無線での信号同期にBluetoothを採用。プロジェクターから本体約10mという広い視聴可能範囲を実現し、従来比で約30%の軽量化を実現した。


同社独自のパネル高速駆動技術「Bright 3D Drive」の採用により、従来機を超える高輝度な3D映像を実現した。480Hz駆動により3Dメガネの開口時間を長くし、3D映像の明るさを向上させた

Bluetoothによる3D信号の同期を可能にする、RF方式を採用した3Dメガネ。従来機から約30%の軽量化も実現
EH-TW8100/8100Wの映像処理系に目を移してみよう。同社の超解像技術は、フレーム巡回型を採用しており、搭載当初から定評がある。画面拡大処理により低下しがちな解像感の向上を目的とした一枚超解像技術である。DVDのSD映像の全域、BDのフルHD映像の低解像部分にも高精細化を行う。フレーム巡回式解析のため、動画のリアルタイム処理が可能になり、動きの激しいシーンでも高精細化が可能だ。

フレーム補間は、1フレームの前後のコマを比較して中間コマを自動生成する。TV/ビデオの60フレーム映像の場合、中間画面を生成・挿入し120フレーム/秒で表示する。新搭載のフレーム補間専用ICにより、映像処理の精度とスピードを向上。動きの激しい動画でも、残像感や動画ボヤケを抑えた鮮明な映像が楽しめる。

カラーモードは基本的に従来と同じだが、3Dに関して「3Dシネマ」に加え、新たに「3Dダイナミック」が加わった。遮光の不十分な視聴環境で、3Dシネマより明るくメリハリの利いた3D映像で出画する新ポジションである。

他に3D関連では他に2D/3D変換機能、奥行き調整機能を搭載する。視聴中の映像にポインターを表示させたり、グラフを見ながら暗部階調やピークの白飛びを改善するカスタムガンマ調整、色相・明度・彩度の6軸調整、肌色調整、アドバンスドシャープネス、絶対色温度調整、RGBオフセット/ゲイン調整といったエプソンのプロジェクターの象徴的な機能は今回も全て網羅されている。

本機の背面端子部

TW8100シリーズでは、新たに3Dの奥行き調整機能を採用。-10〜+10の調整幅で奥行き感が調節できる


色彩表現が色鮮やかでしっとりした質感も良好

今回の検証ではワイヤレスHDで画質をチェックした。DLPやLCOSといった固定画素の後発はもちろんのこと、CRT3管式をも超えんばかりのロングライフとなった3LCD。その現在の完成度が如実に表れているのが本機。


黒の質感は柔らかめであり、温かみのある表現。フイルムのしっとりとした質感を再現している。色彩表現も豊かで、カラフルなシーンでも発色が柔らかく、ビビッドながらもフイルム感を残した映像だ。
第一に魅惑的なのが黒の柔らかい表現。本機はパネル通過時の偏光を制御し光漏れを抑え込むDEEPBLACKテクノロジーを搭載するが、やはりLCOS方式のような深く締まった黒ではない。しかしデジタルシネマになった今も、映画館での上映での黒はLCOS方式が競う硬い質感の黒ではない。本機の黒はどこまでも柔らかく、いい意味で温かくしっとりしたフイルムの質感がある。


1枚超解像技術により、自然に映像のボヤケを低減できる。写真左が超解像機能オフ時、写真右が超解像機能オン時
色彩表現の艶やかさが印象的なソフト『ヘルプ〜心がつなぐストーリー』はアメリカが繁栄のピークだった1950年代の南部白人社会の日常の具体をカラフルな色彩で描くが、3LCDならではの甘く艶やかなジェリービーンズのような色彩が、虚栄の裏の冷酷な現実を実感させて秀逸。LCOS方式が4Kに躍起となる今、3LCDが達した確かな境地がここにある。


EH-TW8100W/EH-TW8100 SPEC
●投写デバイス:透過型/0.74型ワイドポリシリコンTFT液晶×3 ●画素数:1,920×1,080画素 ●デバイス駆動:デジタル 480Hz ●投写レンズ:2.1倍マニュアルズーム ●明るさ:2400lm(最大) ●ランプ:230W UHE ●ダイナミックコントラスト:320,000対1 ●レンズF値/f値:F2.0〜3.17/f22.5〜47.2 ●主な入力端子:HDMI×2、コンポーネント映像×1、PC入力×1 ●騒音レベル:22dB(最小)●上下レンズシフト:96% ●左右レンズシフト:47% ●100型投写距離:298cm ●消費電力:357W ●外形寸法:466W×140H×395Dmm ●質量:TW8100W…約8.6kg、TW8100…約8.4kg



EH-TW6100W/EH-TW6100 SPEC
●投写デバイス:透過型/0.61型ワイドポリシリコンTFT液晶×3 ●画素数:1,920×1,080画素 ●デバイス駆動:デジタル 480Hz ●投写レンズ:1.6倍マニュアルズーム ●明るさ:2300lm(最大) ●ランプ:230W UHE ●ダイナミックコントラスト:40,000対1 ●レンズF値/f値:F1.51〜1.99/f18.2〜29.2 ●主な入力端子:HDMI×2、コンポーネント映像×1、PC入力×1 ●騒音レベル:24dB(最小)●100型投写距離:295cm ●消費電力:372W ●外形寸法:420W×137.3H×365Dmm ●質量:TW6100…約6.2kg、TW6100W…約6.0kg


【問い合わせ先】
エプソン
液晶プロジェクター
インフォメーションセンター
TEL/050-3155-7010


大橋伸太郎 プロフィール
1956 年神奈川県鎌倉市生まれ。早稲田大学第一文学部卒。フジサンケイグループにて、美術書、児童書を企画編集後、(株)音元出版に入社、1990年『AV REVIEW』編集長、1998年には日本初にして現在も唯一の定期刊行ホームシアター専門誌『ホームシアターファイル』を刊行した。ホームシアターのオーソリティとして講演多数。2006年に評論家に転身。

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