公開日 2012/10/17 10:00

【レビュー】マルチタッチ/動画対応した第7世代「iPod nano」を試す

iOSの使い勝手と小型化を両立
編集部:風間雄介
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
iPod nanoは、かつてはiPodファミリー中、最も販売台数が多かった製品だ。いまはiPod touchにその地位を譲ったが、小型の専用プレーヤーが欲しいというニーズに応えられるのはラインナップ中、nanoとshuffuleのみ。それだけに重要な製品であることには変わりない。

そのiPod nanoが第7世代機となって生まれ変わった。マルチタッチのワイド画面液晶の搭載、動画再生機能の復活など、みどころの多いモデルとなっている。真四角の画面の使い勝手の悪さがしばしば指摘されていた第6世代機のイメージを払拭しようとの考えからか、操作性を高めるための工夫が盛り込まれた力作だ。本機の実力を検証していこう。



iPod nano 第7世代機は、16GBモデルのみというシンプルな構成だ。16GBに加えて8GBモデルも用意されるのが最近の通例だったが、今回は16GB一択に絞ってきた。価格は12,800円と、前世代機の16GBモデルと変わらない。

第7世代「iPod nano」

第5世代iPod touchとサイズを比較

本体色はスレート/シルバー/パープル/オレンジ/イエロー/グリーン/ブルーが基本色。このうちスレートは前面部もすべて黒で統一されているが、ほかの色は前面ディスプレイの周囲が白となる。なお、アップルストアでは特別色として「(PRODUCT)RED」も用意されている。今回テストしたのはこの(PRODUCT)REDモデルだ。

外観を眺めると、縦長の液晶画面の下にホームボタンを備え、形状は小さなiPhoneあるいはiPod touchという趣きだ。酸化皮膜処理したアルミの質感も高く、小型モデルながら高級感をしっかりと演出している。

外形寸法は39.6W×76.5H×5.4Dmm、質量は31g。歴代のiPod nanoの中で、容積・質量ともに、前世代機に次ぐ小ささ、軽さを実現したことも特筆しておきたい。

ここまで軽いと、ほとんど重さは感じない。iPod nanoはアームバンドなどに固定して、ワークアウトに使用する用途も強く意識されているはずだが、これだけ軽かったら十分だろう。iPod touchの新モデルも、これまでのモデルに比べ大幅に軽くなったが、質量は88gもあるし、サイズも大きい。装着して運動するのならやはりnano、あるいはshuffleということになる。

本体上部右側には電源ボタン、左側面にボリュームのアップダウンボタンを備える。アップル製品を使ってきた方にとってはおなじみの位置にあるので操作に迷うことはない。

ボリュームのアップダウンボタンを側面に用意する

横から見たところ。その薄さは実に5.4mmだ

底面の右端にはLightningコネクタ、左端にはイヤホンジャックを装備。真ん中の白い樹脂製部分は、Bluetoothの電波を通しやすくするための措置と考えられるが、せっかくの美しい筐体デザインが、この樹脂部分によって若干乱されている感がある。

底部の右端にLightning、左端にイヤホンジャックを装備

白い樹脂部分は通信用の措置と考えられる

また個人的には、イヤホンとLightningの位置は逆の方が良かったと思う。本体を左手で持つ人が多いと思うが、その際にイヤホンのプラグ部が手に当たって邪魔になる。ちなみにiPhone 5やiPod touchも同じ位置にイヤホンジャックがあるが、これらでは特に気にならなかった。筐体サイズが違えば持ち方も異なり、操作感も変わってくるのだから、もう少し気を使って欲しかった部分だ。プラグ部が大きいSHURE「SE535」を装着すると、かなり持ちづらかったことを報告しておきたい。

プラグ部が邪魔になって若干持ちづらい

そのほか機能面では、Bluetoothに初対応したことを特筆したい。しかもバージョンは4.0と最新だ。Wi-Fiに対応しておらず、AirPlayが使えないiPod nanoだが、近年急速に増えているBluetooth対応オーディオやワイヤレスヘッドホンを利用することが可能になった。これでiPod nanoの活躍の場が大きく広がるはずだ。

次ページ音楽再生の使い勝手はどう進化した?

1 2 3 4 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX