CTOが搭載新技術を詳細解説

KEF、Uni-Qドライバー搭載のアクティブスピーカー「LS LUXE」。優美なデザインと高い音響性能を両立

公開日 2026/07/30 17:00 編集部:筑井真奈
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KEFは、同社の同軸ユニットUni-Qドライバーを搭載するネットワーク対応のアクティブスピーカー「LS LUXE」(リュクス)を発売する。価格は715,000円(ペア、税込)。MyKEF会員ならびに直営店にて7月30日午後5時より先行発売、8月25日より全国のKEF正規販売店にて一般発売される。

KEF ネットワーク対応アクティブスピーカー「LS LUXE」

CTOが来日し技術詳細を解説

「LS LUXE」の発表にあたり、KEFのR&Dを担当するCTOのJack Oclee-Brown(ジャック・オクリー・ブラウン)氏が来日。表参道の「KEF Music Gallery」にて新製品発表会が開催された。

ジャック氏はLS LUXEについて、「6-7年かけて開発してきた LSファミリーのHiFiの技術を紹介できることをとても嬉しく思います」と挨拶。新しい低域制御技術である「VECO」と、電流駆動型アンプについて詳しく解説した。

KEFのCTOであるジャック氏

LS LUXEは流線型の優美なキャビネットが大きな特徴で、フラグシップスピーカー「MUON」も手がけた工業デザイナー、ロス・ラブグローブ氏がデザインを担当。継ぎ目のない2ピース構成で、「メカニカルエンジニアチームにとっても大きな挑戦でした」とジャック氏は振り返る。

LS LUXEに搭載される新技術の概要

音質面でもKEFが長年培ってきたスピーカー技術、そして新しい特許技術が投入されている。ユニットには、本機のために新規で開発された6.5インチの第12世代のUni-Qドライバーを搭載。

第12世代のUni-Qドライバーを搭載

トゥイーターの背後には、迷路のような複雑な形状を持つMAT(メタマテリアル吸収技術)を搭載。「LS50 Meta」で初めて搭載された技術で、30本の長さの異なるチューブが、不要な音の99%を低減している。

迷路のような形状を持つMATが不要な音を吸収する 

また低域については、KEFのHiFiスピーカーとしては初となる、特許技術「VECO」=Velocity Control Technologyを登載。VECOとはベロシティ(速度)コントロール技術のことで、ドライバーに組み込まれた速度センサーが、コーンの動きをリアルタイムに測定。その情報をアンプにフィードバックし、不一致があれば即座に補正をかけて出力することができる技術となる。 

ジャック氏は、VECOによって「クリアで透明感の高いなサウンドが実現できた」とアピールする。速度センサーは非常に軽量なプリント基板で、薄型のためUni-Qドライバーの背後に設置することができる。MATとVECOの二つの独自技術によって、これまでにない正確なスピーカー駆動を実現したという。

Uni-Qドライバーの背後に設置されたオレンジ色の部分がVECOのセンサー

センシングコイルが搭載されたプリント基板で、コーンの速度を計測しアンプ側にフィードバックを戻している

アンプとスピーカーを一体開発できるメリット

もう一点の技術のポイントは、電流駆動型アンプを搭載したことにある。高域には100WのAB級アンプ、低域には280WのD級アンプを搭載するバイアンプ方式となっている。

通常のアンプは電圧で駆動されるが、電流駆動型ではダンピングファクターがゼロに近くなってしまうため、他のスピーカーとは組み合わせることができない。しかし、アクティブスピーカーではスピーカーとアンプを一体で開発できることから、電流駆動型のメリットを活かした製品設計を行うことができる。

電流駆動型アンプは、特に中域のTHDの低減に効果が高い

ジャック氏によると「電流駆動型のアンプでは、特にミッドレンジのTHD(歪み)を低減することができる」と説明。

ボイスコイルに供給される電流を制御することで、コーンの動きを直接制御、「引き締まった低音と明朗な音を達成するとともに、よりクリアなサウンドと音像の分離感を実現できた」と音質的メリットを強調する。

VECOと電流駆動型アンプは、昨年発売されたサウンドバー「XIO」にも搭載されているが、いずれもHiFiスピーカーとしてには初搭載となる。それぞれの技術を2ウェイスピーカー向けにより発展させた格好だ。

キャビネット素材には、ガラス繊維で補強された高強度複合素材BMC(バルクモールディングコンパウンド)を採用。剛性が高く音色の色付けが少ないことに加えて、内部補強材が不要で内部容積を確保することができるメリットもあるという。

フレキシブル・デカップリングシャーシで、ユニットの振動をキャビネットに伝えない設計を実現。また回析の少ない形状となっており、デザインと音質の双方を高いレベルで追求している。

仕上げはエクリプス・ブラック、ダスク・チタニウム、ミネラル・ホワイトの3種類を用意

入出力端子については、「LS50 Wireless II」を踏襲。RJ-45のネットワーク端子のほか、テレビと接続できるHDMI eARC、Optical、Coaxialのデジタル入力を搭載。アナログ入力はAUXを1系統、またサブウーファー出力を搭載する。また左右のスピーカー間は無線のほか、同梱のLANケーブルでも接続できる。

HDMI eARCなど豊富な入出力を搭載する

Qobuz、TIDAL、Spotify、Amazon Music、QQ Music等のストリーミングサービスに対応するほか、AirPlay、Bluetooth、Google Castにも対応。UPnP再生、Roon Readyとしても使用できる。

KEFのHiFi性能の高さをアクティ美スピーカーでも実現

「KEF Music Gallery」のB1フロアにて、短時間ながら「LS LUXE」のサウンドを体験した。その音は、まさにHiFiオーディオブランド・KEFの本領を余すところなく発揮するサウンドと感じられた。

「LS LUXE」を専用スタンドに設置して試聴。Qobuzから再生を行った 

スイートスポットから離れた位置から試聴した際は、ジェニファー・ウォーンズの色付けのないストレートな声の魅力、KEFの得意とするカラフルな音色感を確認できる。

そして、スピーカー間のおおよそ正三角形の頂点、スイートスポットとして調整された椅子に座ると、KEFの「HiFiスピーカー」としての“本気度”が明らかになる。

くっきり締まった定位感、サウンドステージの広がり、ふたつのスピーカーの間にミュージシャンの姿をありありと再現する、ステレオスピーカーの芸術性の高さを見せつけてくる。

カジュアルに設置しても非常に豊かなサウンドを奏でてくれるが、しっかりオーディオとしてセッティングを追い込めば、そのHiFi性能を惜しげもなく見せつけてくれるスピーカーと感じられた。

カラーバリエーションは3色で、エクリプス・ブラック、ダスク・チタニウム、ミネラル・ホワイトといずれもラグジュアリーな仕上げとなる。スタンドは別売りで、ペア143,000円(税込)にて用意される。

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