公開日 2020/06/20 11:00

iBasso Audio、旗艦ハイレゾDAP「DX220Max」を7/4発売。約20万円で200台限定

世界999台限定モデル
編集部:平山洸太
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
MUSINは、同社が取り扱うiBasso Audioより、ハイレゾ対応ポータブルミュージックプレーヤーのフラグシップモデル「DX220Max」を7月4日に発売する。世界で999台、そのうち日本での販売数は200台の数量限定。本日6月20日から予約受付を開始、価格はオープンだが税抜199,000円前後での実売が予想される。

「DX220Max」

4月に実施された「春のヘッドフォン祭2020 ONLINE」において発表された製品の、発売日や価格などが決定した格好。同製品では「ポータブルミュージックプレーヤーのブレイクスルー」として、iBassoならではの音質追求の手法をふんだんに取り入れたとしている。

アナログ/デジタル回路において、それぞれ個別の電源管理システムを採用する。通常のミュージックプレーヤーでは1つのバッテリーを電源とする事が多いが、この場合電源が汚れやすく、発生するノイズ対策が難しくなるとのこと。本機では合計5つのバッテリーを搭載してブロックごとに電源供給することで、電源ノイズを極限まで排除するとしている。

電源をアナログ/デジタルで分離

アナログ/デジタルのセクション間の制御や通信は、フォトカプラやI2Cアイソレータなどにより絶縁することで相互干渉を防止。またアナログ部の電源には、8.4Vの高電圧バッテリーパックを二つ一組として正負回路に採用。クリーンで高電圧の電源をアンプ回路に使用することで、「ナチュラルで力強く、開放的でありながら驚くほどの音の密度感」を実現するとアピールしている。

8.4Vの高電圧バッテリーパックを採用

アンプはA級アンプの耳触りの良さを維持しつつ、トランジスタのスイッチング歪みや発熱を大幅に抑制したという「iBasso Super class A ディスクリートアンプ回路」を採用する。回路内には20個のトランジスタを使用。これは従来の「AMP8-交換用アンプモジュール」をベースに開発したもので、バイアス電圧を入力信号に合わせて動的に変化させ、最適化を行っている。

アンプ部の構成部品にはKEMET製のポリマータンタルコンデンサー、東信工業/パナソニック/ニチコン製の電解コンデンサーといった高級パーツを搭載。加えて同社独自のチューニングを実施し、「ポータブル機器の枠に収まらないほどの重厚な音」を実現したという。

DACには、1つのチップに8chのDACを搭載するESS社製「ES9028Pro」をデュアルで採用。内部回路はデジタル/アナログ電源を分離し、信号の通信やグラウンドの絶縁といった工夫を施しており、最大PCM 384kHz/32bit/DSD 22.4MHz/MQAをサポートする。

回路イメージ。DACは「ES9028Pro」をデュアル搭載する

ボリュームは特製の4連アナログボリュームを搭載。チャンネル間の誤差は+/-2dB以内としており、通常のデジタルボリュームと比較して、ダイナミックレンジの損失による音質低下が起こりにくいとのこと。S/N比は125dBを実現するほか、THD+Nは高感度ヘッドホンに接続した場合でも-114dBを確保。ノイズフロアもほぼ感じることはなく、音楽に没頭することができるとアピールする。

本体の素材はステンレスで、外観上の高級感だけでなく、音質に悪影響を及ぼす共振や外部磁気を抑制する効果があると説明。CPUは8コア、メモリは4GBで、内蔵ストレージは128GB。MicroSDカードスロットを1基備える。外形寸法は144×84×27mmで、質量は700g。

出力端子は、4.4mmバランスライン出力、4.4mmバランス出力、3.5mmシングルエンド出力を搭載。背面には光/同軸デジタル出力も備える。最大出力はシングルエンド時で4.4Vrms、バランス時で8.8Vrms、4.4mmバランスLO時で4.4Vrms。また5インチのディスプレイはシャープ製で、フルHD(1,920×1,080)のIPSパネルとなっている。

背面端子部イメージ

本体のシステムは独自のオーディオ再生用OS「Mango」と、Android8.1のデュアルOSを採用。MangoOSは、Linuxをベースにカスタマイズしたもので、音声のデコードや基礎的なドライバーアルゴリズムの最適化、CPU動作の制御なども行っているという。対応ファイル形式は、MQA/APE/FLAC/WAV/WMA/AAC/ALAC/AIFF/OGG/MP3/DFF/DSF/DXD/DST(CUE)/ISO/M3U/M3U8。

使用イメージ

バッテリー容量は合計4,400mAhで、最大約14時間の連続再生が行える。QC3.0/PD2.0/MTK PE+といった3種類の急速充電に対応し、充電端子はUSB Type-Cを備える。XMOS USB インターフェイスによるUSB-DAC機能をサポート。Bluetooth 5.0に対応し、LDACやaptXの出力にも対応する。またWi-Fiは802.11 b/g/n/acをサポートする。

付属品として本体のほか、レザーケース、同軸デジタル接続用ケーブル、バーンインケーブル、4.4mm to 3.5mmラインアウト用ケーブル、2.5mm to 4.4mmアダプター、専用ACアダプタ、USB Type-C ケーブル、ガラス面保護シートを同梱する。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX