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公開日 2013/04/18 17:33

【短期集中連載】コレが我が社の4K/8K技術(1)JVCケンウッド「4K/8K D-ILAプロジェクター」

月刊「AVレビュー」連動企画
インタビュアー / 山之内 正
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D-ILAは、ホーム用プロジェクターはもちろんのこと、NHK技研公開やパブリックビューイングで見ることができるスーパーハイビジョンプロジェクターなどにも採用されている反射型の液晶デバイスだ。2000年には4Kパネル、2008年には8Kパネルの開発に成功している。プロジェクターにおける4K/8Kモデルには一日の長を持つJVCケンウッドに、プロジェクターの現状と今後の展望を聞いた。

■極力リーズナブルに4Kの高精細な映像世界を届けたい


株式会社JVCケンウッド ホーム&モバイル事業グループ 商品企画統括部 PJ部 部長 赤川智人氏 1990年入社。オーディオやDVDの商品企画担当を経て、2006年よりプロジェクターの商品企画を担当。プロジェクターで初めて携わったDLA-HD1が大ヒットする
山之内 まず始めに、4K/8K対応D-ILAプロジェクターのラインアップを教えて下さい。

赤川 現在業務用では、8KモデルのDLA-VS4800を筆頭に、4KモデルのDLA-SH4K/SH7NLがあります。家庭用では、4KモデルのDLA-X95R/X75R/X55Rを用意しています。

山之内 家庭用で4Kモデルを発売したのは、2011年でしたね。市場にいち早く4Kを投入した目的は何だったのでしょうか?

赤川 D-ILAのデバイスが持つ緻密さ、高解像度という画質的メリットとe-shift技術を組み合わせて、極力リーズナブルな形で、高精細な4Kの映像世界を家庭に早くお届けしたいという我々の願いがありました。

山之内 劇場とは違い、家庭にはHDのコンテンツしかありませんね。それでも4Kを導入したのは、例えフルHDでも4Kで観るメリットがあるからですか? それとも来るべき4K時代への備えからだったのでしょうか?

赤川 その両方がありますね。コンテンツがディスプレイの最大スペックに満たなくても、走査線を増やしたり、解像度を補間することで映像のクオリティが高まることは歴史が証明していると思います。当時、4Kへのアップコンを担うMPC(Multiple Pixel Control)技術を一定の基準にまで高めることができたことも、導入を決めた理由です。

山之内 2012年モデルでMPCは第二世代へと進化しましたね。

赤川 第一世代のMPCは、高域情報のエンハンス処理が中心でした。第二世代では各周波数の領域に応じた処理、つまり映像全体でボカすべき部分と鮮鋭に見せる部分とを細かく制御できるようになりました。ようやく、4Kにおける画作りという部分まで踏み込めた感があります。

山之内 MPCは完成の域に達したとお考えですか?

赤川 技術の進化に終わりは無いと思っていますので、まだまだ改善・進化の余地はあります。

■将来的にはエントリーを含め4Kモデルを拡充させたい

山之内 業務用の4Kモデルでは1.27型の4Kデバイスが使われていますが、家庭用の4Kモデルには0.7型のフルHDデバイスと画素ずらしのe-shift技術が使われています。

赤川 e-shift技術で視覚上、4K解像度が生み出せるのであれば、画素ずらしという手法は有効であると考えています。もちろん、家庭用でも4Kデバイスを使うのが理想的とは思いますが、現状ではまだ非常に高価です。また4K/60p信号への対応も、回路構成などが複雑で高額になります。まず我々が最初に目指したのは、リーズナブルな価格で、高精細・臨場感溢れる4Kの世界を広く提供することでした。

山之内 DLA-X55Rは4Kでありながら60万円ですね。

赤川 もともとe-shiftは、スーパーハイビジョンプロジェクターを低価格で実現するべく、NHKと共同で開発をスタートさせた技術です。将来的にはエントリーまでを含め、家庭用の4Kモデルを更に拡充させたいと考えています。


本記事は月刊「AVレビュー」2013年5月号(4月17日発売)の特集「4Kのすべて」からの抄録です。誌面では、この記事の約3倍程度のインタビュー全文がお読み頂けます。「続きが読みたい!」「特集をすべて読みたい!」という方、「AVレビュー」のご購入はこちらからどうぞ。

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