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公開日 2011/11/15 17:47

シャープ、“フリースタイルAQUOS”は「計画通り、順調に推移」 − 年末の拡販戦略も説明

3つの戦略で高付加価値化を
ファイル・ウェブ編集部
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シャープ(株)は本日、昨日発表されたばかりの“フリースタイルAQUOS” F3シリーズ(関連ニュース)と、今後の商品戦略、営業戦略に関する説明会を開催した。


シャープ(株)AVシステム事業本部 液晶デジタルシステム第1事業部 事業部長の戸祭正信氏はまず、国内液晶テレビの市況について説明。

液晶デジタルシステム第1事業部 事業部長の戸祭正信氏

2010年度に2,441万台だった販売台数が、2011年度は1,650万台と、2009年度を下回る水準になるとの予測を発表し、特に下期は地アナ停波後の反動を受けて「560万台程度に止まるのでは」との見方を示した。

液晶テレビの市況動向

今後も大幅な需要増は期待できない状況の中、同社は「3つの商品戦略」でテレビの高付加価値化に取り組んでいく。

一つめの戦略は「リビング革命」で、戸祭氏は「液晶テレビで最大サイズとなる、70V型の『LC-70X5』を9月25日に発売した。大型テレビの販売が順調に推移し手応えを感じている」という。国内はもちろん、米国では特に引き合いが強いとのこと。

70V型の『LC-70X5』を9月25日に発売

二つめは「AVと通信の融合」。Androidスマートフォンとの連携機能などを強化し、新たな視聴スタイルを提案していく。

三つめは“フリースタイルAQUOS”による「設置革命」だ。フリースタイルAQUOSはディスプレイ部とチューナー部が分かれており、チューナー部からワイヤレスで映像を送出する。これにより、ディスプレイ部を家庭内の様々な場所に置くことができる。

「春以降、新カテゴリーを作る製品としてフリースタイルAQUOSを20V型から展開してきた。販売店様からも、差別化が図れる商品で、売場の活性化につながるとご評価頂いている」(戸祭氏)。なお2011年度の下半期に、液晶テレビAQUOSのうちフリースタイルAQUOSの構成比10%を目指すという従来から掲げていた目標については「計画通りに、順調に進んでいる」とした。来年度については30%以上の構成比を目指すという。

また戸祭氏は、フリースタイルAQUOS購入者へのヒアリング調査結果も紹介。通常の薄型テレビでは壁掛け設置比率は1.1%程度だが、フリースタイルAQUOSでは19.6%と非常に高かったという。

フリースタイルAQUOSでは壁掛け設置比率が大きく高まった

さらに「フリースタイルAQUOSであれば壁掛けをしてみたいか」という問いに対しては、YESと答えた回答者が43.1%という結果だった。これを受け、戸祭氏は「壁掛け設置率はさらに向上する余地がある」とし、市場開拓を積極的に進める姿勢を見せた。

フリースタイルAQUOSで壁掛け設置を行いたいかという問いには4割以上がYESと回答

なおフリースタイルAQUOSの購入動機については、「フリースタイルという思想への共感と、先進的なデザイン性の評価の2つが大きな動機として浮かび上がった。単なる壁掛けテレビではない、という評価だ」とした。

通常のテレビではブラック系の人気が非常に高い

フリースタイルAQUOSでは、白色の人気が高まる

評価ポイントは自由な設置スタイルと新しいデザイン

また戸祭氏は、フリースタイルAQUOSが垂直統合モデルの強みを活かした成果であることも強調。超薄型、軽量、狭額縁の筐体を実現できた背景に、シャープのオンリーワン技術があると説明した。

垂直統合の強みを強調

今回、壁掛け金具を同梱せず、スタンドのコストも引き下げたF3ラインを追加。またF5ラインにレッド系モデルを追加し、フリースタイルAQUOSのラインナップを全18機種へと拡充する。

F3ラインを追加投入する

写真のF3ラインはスタンド部がF5ラインと異なる


F5ラインにはレッド系のカラーを投入する

F5ラインのレッド系モデル。和室などにも似合う、暗めのレッドを採用したとのこと

年末商戦に向けた営業面での取り組みについては、AVシステム事業本部 液晶DS営業部の居石勘資氏が説明した。

AVシステム事業本部 液晶DS営業部の居石勘資氏

居石氏は「薄さや壁掛けができることなど、フリースタイルAQUOSの特徴が一目で分かるよう、立体的にテレビを様々な場所に置いた売場作りを行う」と説明し、1,000店から1,500店を目標に、大型店舗で11月下旬から新たな売り場展開を図っていく計画も紹介した。

本体の薄さがわかるよう店頭での見せ方も工夫する

壁掛けや壁よせ設置も行い、新たな需要を喚起する


さらにエレコム社製の壁掛け金具や壁よせスタンドなども置き、両社のコラボ商品として店頭訴求を行うことも説明。また首都圏では11月19日からオンエアされる、本木雅弘氏出演の“フリースタイルAQUOS”新テレビCMも紹介した。

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