公開日 2011/01/18 19:47

NHKなど、3,300万画素のスーパーハイビジョン用小型プロジェクター試写会を開催

画素ずらしを利用し低コスト化も実現
ファイル・ウェブ編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
NHK、NHKエンジニアリングサービス、JVC・ケンウッド・ホールディングス(株)の3社は、先日開発を発表したコンパクトなスーパーハイビジョン(SHV)プロジェクター(関連ニュース)の試写会を行った。

SHVは、3,300万画素の映像と22.2chのマルチチャンネル音響システムにより、高い臨場感を表現できる次世代テレビジョン放送サービス。2020年の試験放送開始を目標にしている。

SHV研究開発のロードマップ

試写会では、スクリーンサイズ280インチ相当、スピーカーは26ch+サブウーファー2chの26.2ch構成でソースの上映を実施。またSHVプロジェクター開発の中心となったNHK放送技術研究所の金澤 勝氏、(財)NHKエンジニアリングサービスの岡野文男氏、JVC・ケンウッド・ホールディングス株の佐藤正人氏が登場。SHVの美しさと、新開発の小型SHVプロジェクターのメリットをアピールした。

試写はNHK技研の講堂内に大スクリーンと26.2chスピーカーを設置して行われた

■新開発の小型SHVプロジェクターに搭載された技術とは

これまで発表されたフル解像度のSHVプロジェクターは2方式ある。1デバイスあたり3,300万画素のLCOSをRGB分の3枚搭載し、3板のフルSHV解像度表示が可能なモデルは、特別生産となるLCOSデバイスのコストが高く調整も難しいという問題があった。もう一つの、デジタルシネマ用の800万画素デバイスを使ってSHV相当の解像度を得る「デュアルグリーン方式」は、コストは抑えられるものの映写に複数台必要なため、システムが大型化してしまう点が問題だった。

こちらはフル解像度映写可能なSHVプロジェクター

こちらが小型SHVプロジェクター。かなりコンパクトになったことが分かる

今回試写を行った新開発の小型SHVプロジェクターは、3,840×2,160画素のLCOSデバイスをRGB各色用に計3枚搭載し、7,680×4,320画素の表示を実現。外形寸法は660W×342H×783Dmm、質量も約50.5kg(放射レンズ含まず)となる。「使用しているデバイスは、JVCの4Kプロジェクター向けなどに量産化しているもの。別注で作っていた8Kデバイスよりも動作安定性が高いのがメリット」(佐藤氏)だという。

小型SHVプロジェクター

側面には接続端子などを備える

リア部


新SHVプロジェクターに採用された映像デバイス

フル解像度SHVプロジェクターに搭載されていた8K映像デバイス
このLCOSパネルの前に「e-Shiftデバイス」を配置し、画素ずらしを行うことでSHVをフル解像度で表示させる。e-Shiftデバイスは応答速度の速いOCB液晶パネルと屈折板をサンドイッチ構造にしたもの。電気信号により屈折率を変化させることで、1画素を毎秒60Hzの速さで、0.5画素分斜めにシフトすることを繰り返し、実質的に2倍の画素表現を可能にするものだ。

「画素ずらし」についての説明

画素を毎秒60Hzで0.5画素分ずらすことで2倍の解像度再生を可能に


e-Shiftデバイス
光源は超高圧水銀ランプで、330Wのものを2基搭載している。消費電力は1,100W。販売については「少なくともあと1〜2年は先になるだろう」(佐藤氏)とのこと。「ようやく試作機が何台かできあがってきたところ。事業化にあたっては我々だけでなく事業部とも折衝しなければならないし、時間がかかると思う」という。価格についても未定とのことだが、同氏は「フルSHV解像度モデルが億単位の価格だったので、こちらは1桁くらい落として、数千万円単位にしたいと考えている」と語っていた。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 映画『宝島』、5/1よりPrime Videoで独占配信。日本アカデミー賞8部門優秀賞受賞作
2 マイルス・デイヴィス究極の音世界がアナログ盤で蘇る。アナプロ製『Birth Of The Blue』重量盤LPが入荷
3 オーディオ専用ルーターの決定版!一度聴いたら手放せない、EDISCREATION「NET SILENT」の確かな効果
4 「Dolby Vision 2」でHDRがどう進化する?! 映像制作者の意図を家庭で実感できる新機能を多数採用
5 「イヤーカフ型イヤホン」5機種聴き比べレビュー!ハイエンドならではの音や装着感を徹底解説
6 ヴィーナスレコードが初のダイレクトカッティングに挑戦!“ジャズ”の現場感をスタジオから鮮度感高くお届けする
7 東芝、Bluetooth対応CDラジオ「AX-CW10」。単2形乾電池6本でも動作可能
8 NHKの新ネットサービス「NHK ONE」、加入362万件突破。2026年は「接点拡大のフェーズ」に
9 OPPO、国内初の折りたたみ型スマホ「Find N6」4/15発売。2億画素カメラやAI機能搭載
10 Bauhutte、イヤホン/IEM用スタンド「BHS-ES130」。2種類の収納方法を選択可能
4/15 10:11 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー200号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.200
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • analog Grand Prix