公開日 2019/11/20 18:01

オルトフォン、モノラル専用のハイエンドMCカートリッジ「MC A Mono」。価格57万円

同社MCカートリッジ上位モデル向けのトランスも
編集部:成藤 正宣
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
オルトフォンは、モノラルMCカートリッジのフラグシップモデル「MC A Mono」を2020年1月に、また同社のハイエンドMCカートリッジの性能を引き出す為に開発したMCトランス「ST-70」を、2019年11月に発売する。

●モノラルMCカートリッジ「MC A Mono」:570,000円(税抜)
●MC昇圧トランス「ST-70」:150,000円(税抜)

「MC A Mono」

「ST-70」

今年5月、ドイツ・ミュンヘンで開催されたオーディオショー「HIGH END MUNICH 2019」にて公開された製品が、国内で正式に発表されたかたち。

MC A Monoは、モノラルLPの黎明期である1940年代から現在にいたるまで、カッティングマシンのカッターヘッドやラッカー・マスターの検聴用、放送局の再生用など数多くのモノラルカートリッジを生産し続けている同社が、最高のモノラル用カートリッジを目標に開発したというMCカートリッジ。同社では「かつての銘盤から復刻・新規プレスに至る全ての『Mono』を、常識を覆す高解像度・ワイドレンジなサウンド」で体感できるとしている。

同社の上位クラスのカートリッジに用いられる立体成型技術「SLM(セレクティブ・レーザー・メルティング)テクノロジー」をモノラルカートリッジとして初めて採用。ソフトウェア制御されたマシンでチタン粉末をレーザー焼結し、ヘッドシェル取付ネジの穴まで完全に一体化したモノコックボディに成形することで、振動系やマグネットを強固に固定する。

同社上位モデルの成型技術を、モノラルカートリッジで初めて採用している

また、シンプルかつ徹底的な軽量化を図ったスケルトンデザインにより質量6gを実現。さらに、モノコックボディの裏面に取り付けた軟質素材TPE(サーモ・プラスティック・エラストマー)製のダンピング材が、カートリッジ内部のワイヤーを保護すると同時に、複合素材と組み合わさることで高い防振効果を発揮するとしている。

スタイラスチップにも、同社の上級モデル向けに特殊研磨された「オルトフォン・レプリカント100」を、モノラルカートリッジとして初めて採用した。レコード盤のマスターであるラッカー・マスターの溝を刻む針先形状に最も近く、スタイラスチップの中で最も盤溝との接触面積が多いという形状により、これまで聴くことのできなかった非常にハイエンドなモノラルサウンドが楽しめるとしている。

MCコイルには、6N高純度銅線に金メッキを施した導体「Aucurum(オーキュラム)」を採用。サウンドに金メッキ導体特有の柔らかさが加わり、高解像度・ワイドレンジながら硬質になりすぎない品位の良さをもたらすとしている。

コイルが巻かれた十字型アーマチュアには磁力の影響を受けにくい特殊合金素材を採用し、また強力なリング状ネオジウムマグネットには内周に「FSE(フィールド・スタビライジング・エレメント)」と名付けられた導電素材の円筒を装着。これらにより、マグネットの強力な磁力に左右されない正確な盤面トレースと、トレース時の動作から発生する歪みの低減を行っている。

カンチレバーは剛性と音の伝達速度が高いボロン製で、音のにじみを排除。また、同社独自の「WRD(ワイド・レンジ・ダンピング)システム」により、不要共振を抑えた精度の高いトラッキングが行えるという。

出力電圧は0.2mV、適正針圧は2.3g、トラッキング角度は23度、内部インピーダンスは7Ω、推奨負荷インピーダンスは10Ω以上。質量6g。

ST-70は、「MC Anna Diamond」など同社のハイエンドMCカートリッジの性能を遺憾なく発揮させることを目標に開発した昇圧トランス。スウェーデンのトランスメーカーLundahl社に特注した専用のトランスユニットを左右チャンネルに1基ずつ搭載することが特徴で、癖のない、繊細でクリアな音作りで様々なMCカートリッジに対応できるとする。

ST-70の背面

内部回路は左右チャンネルを独立校正としたデュアル・モノラル使用で、クロストークを抑制。クリアかつ定位感に優れた、高水準なステレオ感を再現する。Lundahl製トランスユニットは工業グレードの基板に取り付けられ、RCA端子と最短経路で接続。また、信号回路の接点を極力減らし、インピーダンス設定変更は基板上のジャンパーピン差し替えによって行う構造を採用。接点の経年変化により引き起こされる音質劣化や動作不良のリスクを排除し、数十年単位の長期使用でも安定して動作する設計となっている。

また、トランスユニットのシールドはノイズ遮断性能に優れた合金「μ-metal」を採用。基板は重量級の鋼板シャーシに固定され、耐振性能を高めている。

インピーダンス設定はA/Bの2種類から選択可能で、A設定の昇圧比は24dB、推奨カートリッジ内部インピーダンスは5Ω〜50Ω、周波数特性は10Hz〜100kHz±1dB、推奨負荷抵抗値は47kΩ、推奨負荷容量値は200pF。B設定の昇圧比は30dB、推奨カートリッジ内部インピーダンスは10Ω以下、周波数特性は10Hz〜80kHz±1dB、推奨負荷抵抗値は47kΩ、推奨負荷容量値は200pF。

外形寸法は150W×58H×135Dmm、質量は1.233kg。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 <OTOTEN>ケンウッドは最新ガラス振動板イヤホンに加え歴代の名機も/ビクターも“ウッド”イヤホンやプロジェクターなど多彩な展示
2 FIIO、3万円切りの入門フルオートレコードプレーヤー「TT11」。上位モデルと同じ回路設計を継承
3 ハイセンスの最上位4Kテレビ「RGB UXS」は音質も最高峰!デビアレスピーカーで屈指のサウンド
4 ソフマップ、抽選で購入金額の最大全額をポイント還元する「夏の大感謝祭」。買取利用やプレミアム会員は当選確率アップ
5 <OTOTEN>オヤイデの電源を奢った総額約800万オーディオシステムを独り占め
6 <OTOTEN> デノン新AVアンプを発売前に体験/マランツ旗艦“10シリーズ"堪能/B&WやDALIの弩級スピーカー
7 <OTOTEN>「Sound by Onkyo」 イヤモニ/「スマホで始めるお手軽オーディオ」訴求
8 ビックカメラ/コジマ/ソフマップで買い物をすると5000円分のPayPayポイントが当たるキャンペーン
9 FIIO、ブランド初のデスクトップ用オーディオラック「MODULAR RACKING」。スタック型のモジュラー式
10 <OTOTEN>JBL「Summit K2」は”王者”。380mmウーファー搭載の3ウェイモデルを世界初音出しデモ
6/22 12:25 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー 201号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.201
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • analog Grand Prix