公開日 2020/11/04 12:00
最初から正解を求めず「楽しむ」。コラボヘッドホンに現れる大黒摩季の“ポリシー”とは
「WIZY」にて予約受付中
様々なコラボモデルが多数発売されている昨今。「アーティストとのコラボヘッドホン」に、どんなイメージをお持ちだろうか。
大黒摩季さん。言わずと知れたシンガーソングライターだ。『あなただけ見つめてる』『ら・ら・ら』『熱くなれ』などヒット曲を連発。50歳を迎えた今年は、「50th/50try(50歳50トライ)」を掲げてYouTubeでの生配信や毎月連続配信シングルリリース等多数の新たな挑戦を行っているほか、コロナ禍で一度は中止になってしまった全国ツアーを新たなかたちで再実現するなど精力的に活動を行っている。
その大黒さんが、オンキヨーとコラボヘッドホンをつくりあげた。現在、レコチョクが運営するアーティストとファンをつなぐ共創・体験型プラットフォーム「WIZY(ウィジー)」にて予約受付を行っている。今回のために、大黒さん自ら家電量販店に出向いてヘッドホンを研究。自ら手を動かしてデザインを練り上げていったのだという。
「どこまでどういうことができるか分からなかったから、サンプルを全部持ってきてもらったの」「デザインどうしようかなって朝までひとりで模索した」とサラリと語るが、多忙を極める活動のなかでそれがどれだけ熱量の要ることなのかは想像に難くない。
「ものづくり」とは、絶対的な正解がないなかを探し続ける行為だ。自身の病気や家族の介護に向き合いながら、トップランナーとして熱い想いをかたちにしてきた大黒さん。「自分が良くできたと思ってないものを、他の人に薦められない」と語る今回のコラボヘッドホンづくりからも、大黒さんのクリエイティブを貫く“ポリシー”が見えてきた。
■「自分は特別なファン」と感じてもらえるものを作りたかった
—— 今回のコラボヘッドホンは、大黒さんご自身も積極的にアイディアを出して作られたとうかがいました。
大黒さん: 候補に挙げていただいたヘッドホンとかイヤホンを聴き比べて「やっぱり有線で、ハイレゾ対応がいいな」となって、ベースモデルには「SE-MHR5」を選びました。
ヘッドホンに入れた「MUSIC LEGACY」「MUSIC POLICY」は、私が大切にしている言葉。キャリングケースも、自分で手を動かしながら考えてピン!ときたものを、周りのみんなの力を借りながらかたちにしていきました。
—— どんなものを目指して作られたのでしょう。
大黒さん: 自分たちも参加してるつもりになれて、持ってるだけで「特別なファン」って感じられるような、そういうものがあったらいいなって。何がいちばん嬉しいかな〜ってずっと掘り下げていったんですよ。サインはありきたりだし、粗品みたいなグッズをつけるのは好きじゃないしなー、あ、皆さんが好きな曲名が入ってるケースも付いてきたら、誇らしい気持ちになれるんじゃないかな?って。
たとえば、小学生のときに『あなただけ見つめてる』を聴いてファンになってくれた方が、ケースに入ったタイトルを見て「私ここからなんだよな〜」って分かったりするといいなって思ったんです。
—— たしかにそれは嬉しいです。イヤーパッドのつけ心地など、細部にもこだわったそうですね。
大黒さん: どんなことをどのくらいできるか分からなかったから、周りのみんなにいろいろ聞いたんですよ。「ここの素材って何種類くらいあるの?」「触らなきゃわかんないから全部サンプル持ってきて」とか。多分いちいち、うざいなぁ〜って思われてたと思いますけど(笑)、自分が良くできたと思ってないものを薦められないじゃないですか。
でもね、すっごく追い詰められてたの。ほんと、今日デザイン決めないと間に合いませんって言われて「どうしようー」って。でもたいがいそういう時に逆転一発ホームランが出るのね。
—— 追い詰められていた、というと……?
大黒さん: 見えなかったんです、ビジョンが。だから他のヘッドホンはどんな風にしてるんだろう?って量販店に見に行ったり音を聴いたりしたんだけど、パッケージも含めて色々ありすぎて、基準がなくて。
だからまず「いいから一回顔つきあわせて、何ができるか会議をしよう!」って提案して。そこで、オンキヨーの方が「一歩ずつ行きましょう、まずは入れる言葉を決めましょう」って言ってくれたんですね。それで決まったのが、ヘッドホンに入っている「MUSIC LEGACY」「MUSIC POLICY」という言葉。
—— どういう意味が込められているんでしょう?
大黒さん: 私の「POLICY」は、とにかくありのままを伝えること。それと、音楽は自然に感じるものであって「こう聴きなさい」って強制したら負けだということ。私は子供いないですけど、作品って自分の子供と同じだと思っていて、お嫁に出したら行った先、新しい家族のことをグダグダ言うことはないの。私が手放した瞬間に、聴く人のものになると思うんです。「LEGACY」は、新旧問わず良いものは良い、ってことを伝えたくて選びました。
大黒摩季さん。言わずと知れたシンガーソングライターだ。『あなただけ見つめてる』『ら・ら・ら』『熱くなれ』などヒット曲を連発。50歳を迎えた今年は、「50th/50try(50歳50トライ)」を掲げてYouTubeでの生配信や毎月連続配信シングルリリース等多数の新たな挑戦を行っているほか、コロナ禍で一度は中止になってしまった全国ツアーを新たなかたちで再実現するなど精力的に活動を行っている。
その大黒さんが、オンキヨーとコラボヘッドホンをつくりあげた。現在、レコチョクが運営するアーティストとファンをつなぐ共創・体験型プラットフォーム「WIZY(ウィジー)」にて予約受付を行っている。今回のために、大黒さん自ら家電量販店に出向いてヘッドホンを研究。自ら手を動かしてデザインを練り上げていったのだという。
「どこまでどういうことができるか分からなかったから、サンプルを全部持ってきてもらったの」「デザインどうしようかなって朝までひとりで模索した」とサラリと語るが、多忙を極める活動のなかでそれがどれだけ熱量の要ることなのかは想像に難くない。
「ものづくり」とは、絶対的な正解がないなかを探し続ける行為だ。自身の病気や家族の介護に向き合いながら、トップランナーとして熱い想いをかたちにしてきた大黒さん。「自分が良くできたと思ってないものを、他の人に薦められない」と語る今回のコラボヘッドホンづくりからも、大黒さんのクリエイティブを貫く“ポリシー”が見えてきた。
■「自分は特別なファン」と感じてもらえるものを作りたかった
—— 今回のコラボヘッドホンは、大黒さんご自身も積極的にアイディアを出して作られたとうかがいました。
大黒さん: 候補に挙げていただいたヘッドホンとかイヤホンを聴き比べて「やっぱり有線で、ハイレゾ対応がいいな」となって、ベースモデルには「SE-MHR5」を選びました。
ヘッドホンに入れた「MUSIC LEGACY」「MUSIC POLICY」は、私が大切にしている言葉。キャリングケースも、自分で手を動かしながら考えてピン!ときたものを、周りのみんなの力を借りながらかたちにしていきました。
—— どんなものを目指して作られたのでしょう。
大黒さん: 自分たちも参加してるつもりになれて、持ってるだけで「特別なファン」って感じられるような、そういうものがあったらいいなって。何がいちばん嬉しいかな〜ってずっと掘り下げていったんですよ。サインはありきたりだし、粗品みたいなグッズをつけるのは好きじゃないしなー、あ、皆さんが好きな曲名が入ってるケースも付いてきたら、誇らしい気持ちになれるんじゃないかな?って。
たとえば、小学生のときに『あなただけ見つめてる』を聴いてファンになってくれた方が、ケースに入ったタイトルを見て「私ここからなんだよな〜」って分かったりするといいなって思ったんです。
—— たしかにそれは嬉しいです。イヤーパッドのつけ心地など、細部にもこだわったそうですね。
大黒さん: どんなことをどのくらいできるか分からなかったから、周りのみんなにいろいろ聞いたんですよ。「ここの素材って何種類くらいあるの?」「触らなきゃわかんないから全部サンプル持ってきて」とか。多分いちいち、うざいなぁ〜って思われてたと思いますけど(笑)、自分が良くできたと思ってないものを薦められないじゃないですか。
でもね、すっごく追い詰められてたの。ほんと、今日デザイン決めないと間に合いませんって言われて「どうしようー」って。でもたいがいそういう時に逆転一発ホームランが出るのね。
—— 追い詰められていた、というと……?
大黒さん: 見えなかったんです、ビジョンが。だから他のヘッドホンはどんな風にしてるんだろう?って量販店に見に行ったり音を聴いたりしたんだけど、パッケージも含めて色々ありすぎて、基準がなくて。
だからまず「いいから一回顔つきあわせて、何ができるか会議をしよう!」って提案して。そこで、オンキヨーの方が「一歩ずつ行きましょう、まずは入れる言葉を決めましょう」って言ってくれたんですね。それで決まったのが、ヘッドホンに入っている「MUSIC LEGACY」「MUSIC POLICY」という言葉。
—— どういう意味が込められているんでしょう?
大黒さん: 私の「POLICY」は、とにかくありのままを伝えること。それと、音楽は自然に感じるものであって「こう聴きなさい」って強制したら負けだということ。私は子供いないですけど、作品って自分の子供と同じだと思っていて、お嫁に出したら行った先、新しい家族のことをグダグダ言うことはないの。私が手放した瞬間に、聴く人のものになると思うんです。「LEGACY」は、新旧問わず良いものは良い、ってことを伝えたくて選びました。
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