公開日 2017/01/10 17:40

<CES>有機EL向けに変えたのは「全部」。ソニー長尾氏に聞く“BRAVIA OLED”「A1E」の画作り

「Slim Backlight Drive+」も
CES 2017で、有機ELテレビ“BRAVIA”「A1E」シリーズを発表したソニー。今年は日系メーカーの有機ELテレビ発売元年となるが、ソニーは昨年、液晶テレビのZ9Dも発表、また今年のCESでは液晶テレビについても、ミドルレンジ機として「Slim Backlight Drive +」を搭載した「X93E」を発表している。

3機種はラインナップの中でどう位置づけられるのか、どのような高画質化技術が用いられているのか。ソニービジュアルプロダクツ株式会社 企画マーケティング部門 部門長 長尾和芳氏に話を伺った。

ソニービジュアルプロダクツ株式会社 企画マーケティング部門 部門長 長尾和芳氏

“BRAVIA OLED”「A1E」を中心に話を伺った

−−「A1E」シリーズで有機ELパネルを採用しましたが、商品企画はいつごろから進んでいたのでしょうか?

商品の企画自体は通常の1年くらいのサイクルでやっています。ただし、パネルの評価はそのずっと前から続けていますので、液晶もそうですが、あらゆるチョイスのなかから商品性に合致するものを選んでいます。有機ELの画質が良くなり、生産性も向上し、価格的にもこなれてきた事で、今回、BRAVIA OLEDの商品化に踏み切りました。

プレスカンファレンスで発表された「BRAVIA OLED」

−−今回発表した有機ELテレビ「A1E」の狙いを教えて下さい。

目指しているのは「究極の没入体験」。設置した時に映像だけが浮かんでいること、映像から直接音が出て来る一体感。究極のコントラストを目指した商品です。

本当に映像だけが浮かぶ、スタンドもスピーカーも何もないデザインは有機ELだから実現できたもので、これを実現するために「アコースティックサーフェス」というオーディオ技術を使っています。

従来ですと画面下から音が出ていることが多く、音像と映像の位置が一致しなかったのが、今回「アコースティックサーフェス」ではそれがぴたりと一致します。

その構造は、ガラスのバックカバーとパネルの間にアクチュエーターを入れ、パネルを振動させて音を出す仕組みで、左右のセパレーションを良くしたり、定在波が出ないポジションにしたりという工夫も入れています。

−−BRAVIAには絶対的な輝度を活かしたZ9Dがありますが、A1Eはどういった狙いの画作りでしょうか。

目指すべき画の方向性はぶれていなくて、HDR時代において一番重要なのは「コントラストと質感」だと思っています。有機ELでは当然、絶対輝度は足りないのですが、言ってしまえばウルトラ超多分割なわけですから、黒の締まり方、落ち方は、液晶では敵わない部分があります。高ダイナミックレンジ、高コントラストであることにより、立体感を出し、リアリティにつなげていきます。

−−今回、ソニーの民生用大型テレビとしては初めての有機ELですが、どのような部分に手を入れて画質を引き上げているのでしょうか。

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