公開日 2025/10/16 12:43

デビアレ、“明瞭度”を進化させた球形アクティブスピーカー「PHANTOM ULTIMATE」

ショップもオープンしたNEWoMAN高輪にて発表会が開催
編集部:筑井真奈
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フランスのオーディオブランドDEVIALET(デビアレ)は、球体デザインのアクティブスピーカー “PHANTOMシリーズ” の最新作となる「PHANTOM ULTIMATE」を10月17日より発売する。

大型サイズの「PHANTOM ULTIMATE 108dB」と、コンパクトな「PHANTOM ULTIMATE 98dB」の2モデルをラインナップ。仕上げはライトパール、ディープフォレスト、ゴールドリーフの3種類を用意する。価格はそれぞれ以下の通り(すべて税込・1台あたりの価格)。

■「PHANTOM ULTIMATE 108dB
・ゴールドリーフ仕上げ:699,000円
・ライトパール/ディープフォレスト仕上げ:589,000円

■「PHANTOM ULTIMATE 98dB
・ゴールドリーフ仕上げ:339,000円
・ライトパール/ディープフォレスト仕上げ:279,000円

左が「PHANTOM ULTIMATE 98dB」、右が「PHANTOM ULTIMATE 108dB」。いずれもゴールドリーフ仕上げ

今年9月、高輪ゲートウェイに新たに誕生した商業施設 NEWoMAN高輪のNorth(北棟)には、デビアレのショップが新規オープン。これに合わせて、10月15日(水)に同じNEWoMAN高輪のSouth(南棟)にて、デビアレの本国スタッフも登壇したPHANTOM ULTIMATEの発表会が開催された。

デビアレのCEOであるジャック・デュモン氏

発表会の冒頭、デビアレのCEOであるジャック・デュモン氏が登場し、「良質な音楽とライフスタイルの融合を目指す」デビアレのブランド哲学について解説した。

デビアレは、2007年に始動したフランスのオーディオブランド。独自のオーディオ技術開発に力を入れており、現時点で200以上の特許出願件数を誇る “テックカンパニー” である。デジタルとアナログアンプの技術を融合させた「ADH(Analog Digital Hybrid)」や、スピーカーに合わせて最適な位相を再現する「SAM(Speaker Active Matching)」など、斬新なアイデアによる高音質技術で特に知られており、それらをラグジュアリーな意匠で仕立て上げる独自のセンスを持つ。

オリジナルの「PHANTOM」は2015年に登場。1本でモノラル再生、2本でステレオ再生にも対応するアクティブスピーカーである。そこから10年を経て誕生したPHANTOM ULTIMATEは、外観や基本構成は従来モデルを踏襲しながらも、最新のテクノロジーが惜しみなく搭載されているという。

「PHANTOM ULTIMATE」のライトパールモデル

大型モデルのPHANTOM ULTIMATE 108dBは、新世代のアルミニウム製ドームトゥイーターとミッドレンジ、ABSウーファーによる3ウェイ構成。小型のPHANTOM ULTIMATE 98dBはトゥイーターと2基のウーファーによって構成される。

2種類のサイズと3種類の仕上げ、合計6モデルを展開

デビアレのAPACリージョナル・ディレクターのマーティン・クー氏は、「最初にPHANTOMを市場に送り出した時は、こんなに小さなサイズでここまでのパワーを持つスピーカーが作れるなんて!という驚きの声が多かった」と振り返る。

APACリージョナル・ディレクター マーティン・クー氏

続けて、今回の製品開発において重視した3つのポイントを明かす。「常に音質クオリティを第一に、幅広い帯域での良質な再生を実現すること。安定して早く柔軟性の高い接続性を持つこと。またラインナップをわかりやすくして、自分にあったスピーカーを選びやすくすること。この3点です」。サイズを大小2種類とし、仕上げのパターンが3種類、合計6モデルとラインナップも整理された。

デザイン上の変化点としては、左右のウーファー部に設けられていた丸いラインが今回無くなったこと、また花びらのようなデザインのフロントの開口部が10%ほど拡大していることなどが挙げられる。

「小さな外見上の変化に見えるかもしれませんが、内部構造やフレームなどもすべて再設計しています。そのことで明瞭さをさらに高めるとともに、ボリュームを上げても “ゼロノイズ・ゼロサチュレーション・ゼロバックグラウンドノイズ” を実現できました」とクー氏は胸を張る。

外観はシンプルだが、内部は複雑に構成されていることもデビアレの技術的なポイント

「外観はシンプルに見えるかもしれませんが、内部構造は非常に複雑になっています」とデザインへのこだわりにも触れる。すべてフランスで設計・製造されており、特にゴールドリーフモデルは、パリのオペラ座とコラボした美しい仕上げが特徴。まさにインテリアをひとつ上質に高めてくれる存在と言えるだろう。

専用アプリ「Devialet」(iOS/Android)から再生可能で、BluetoothやAirPlayのほか、UPnP、Google Cast、Spotify Connect、TIDAL Connect、Roon Ready等に対応。またTOSLINKによる光デジタル入力も搭載する。

専用の「DEVIALET」アプリで各種再生や設定が可能

発表会では、PHANTOM ULTIMATE 108dBをステレオで活用してアラン・パーソンズ・プロジェクトの「SIRIUS」を再生。広めのイベントスペースを存分に満たすパワー感あるサウンドで、コシとハリのある低域再現力と、骨格のはっきりした中高域が魅力。まさに現代録音をしっかり意識した、メリハリのあるアクティブスピーカーと感じられた。

ディープフォレスト仕上げ。深いグリーンとなっており、光のあたり方で微妙に色合いが変化するのも見事

専用スタンドの「Treepod」に載せたところ

PHANTOM ULTIMATE 108dBのサイズは246W×342D×255Hmm、質量は11.1kg。最大サウンドレベルは108dB SPL(1m)、増幅パワーは1100W、周波数特性は14Hz-35kHz。

PHANTOM ULTIMATE 98dBのサイズは157W×218D×168Hmm、質量は4.3kg。最大サウンドレベルは98dB SPL(1m)、増幅パワーは400W、周波数特性は18Hz-25kHz。

アクセサリーとして、スタンドとして使える「Treepod」(108dB用のみ)および「Tree」(108dB/98dB用)と、壁などに装着できる「Gecko」(108dB/98dB用)、専用リモートコントローラーも用意されている。

ポータブルスピーカー「MANIA」を使用した踊りのパフォーマンスや、テノール歌手・坂口義行さんの歌唱も披露された

 

ポータブルスピーカー「MANIA」は若いユーザーにも人気

 

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