トップページへ戻る

レビュー

HOME > レビュー > コラム記事一覧

公開日 2022/06/03 06:30
【第13回】ミヤザキタケルの気軽にホームシネマ

映画アドバイザーが推す週末サブスクこの1本。『マリッジ・ストーリー』

ミヤザキタケル
サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数ゆえに、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は2019年の配信作『マリッジ・ストーリー』をご紹介します!

『マリッジ・ストーリー』(2019年・アメリカ)
(配信:Netflix)

Netflix映画『マリッジ・ストーリー』独占配信中

アカデミー賞6部門ノミネート、助演女優賞を獲得したノア・バームバック監督作。女優のニコール(スカーレット・ヨハンソン)と、舞台演出家のチャーリー(アダム・ドライバー)。夫婦関係が上手くいかなくなり離婚協議中の二人は、話し合いで穏便に別れるつもりでいたものの、8歳の息子の親権や住まいを巡り、互いに弁護士を雇って争うことに…。

Netflix映画『マリッジ・ストーリー』独占配信中

人の気持ちほど不確かなものはない。たとえ愛を誓っても、そこに愛はなかったのだと、誤りであったのだと、別れを選ぶ人もいる。一度亀裂が生じれば、二度と元通りには戻れない。ニコールとチャーリーの場合はどうだろう。確かにあったはずの楽しい時間や思い出さえも否定し、法という人の気持ちや心に優劣がつけられる状況下で、苦悩し、衝突し、傷付け合っていく。だが、二人の間に愛がなかったわけではないということが、物語の節々から伝わってくることだろう。

Netflix映画『マリッジ・ストーリー』独占配信中

共にいることだけが、パートナーとしてやっていくことだけが、愛の証明であるとは限らない。たとえその関係性が壊れようと、何もかもが消え去るわけではないことを、彼女たちの姿を通して垣間見る。明確な形や答えを持たぬ「愛」について考えさせられる作品です。

※本稿記載の配信サービスは執筆時点のものになります。

ミヤザキタケル
1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 WOWOW・宝島社sweet・DOKUSOマガジンでの連載のほか、渋谷クロスFM・Voicy・各種WEB・雑誌・メディア等で映画を紹介。イベント登壇、映画祭審査員、映画のカメオ出演、BRUTUS「30人のシネマコンシェルジュ」など幅広く活動中。

関連リンク

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 ビックカメラ、実店舗での「2026年新春福箱」は元日10時から。約250万円おトクなホームシアター福箱も
2 レコードプレーヤーが好調持続。デノン「DP-3000NE」が圧倒的存在感<販売店の声・売れ筋ランキング11月>
3 SOUNDPEATS、「福袋2026」販売開始。「ハイエンド機とランダム1機種ずつ」「完全ランダムで2機種」の2タイプ
4 ビクター、最上位完全ワイヤレス「WOOD master」にK2テクノロジー対応アップデート
5 メタリック・レッドのアクセントがクール。AKGの銘ヘッドホン「K240」の日本限定版、プロ機の高性能健在!
6 4K UHD BD『28年後...』、恐怖と静寂のコントラストが際立つ、没入感たっぷりの立体音響
7 Qobuz、ドイツ・グラモフォン/デッカのDSDが最大33%オフの「クラシックDSDホリデーセール」
8 「オーディオフェスタ・イン・ナゴヤ 2026」、2/14 - 15に開催。名古屋コンベンションホールにて
9 【年末特別企画】ニュース記事アクセスランキングで振り返る2025年<上半期編>
10 j5create、小型のUSB-C to HDMI ワイヤレス送受信機など2機種
12/26 10:53 更新

WEB